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マンションのキッチンリフォーム完全ガイド!レイアウトや費用、施工事例や注意点も紹介

本記事は、マンションのキッチンリフォームを検討中の方に向けて
- マンションのキッチンリフォームにおすすめのレイアウト
- マンションのキッチンリフォーム費用相場
- マンション特有のキッチンリフォーム時の注意点
などを解説します。
最後までお読みいただくことで、自宅マンションの部屋にあったキッチンの選び方や、マンションのキッチンをリフォームする際にはどんな制約があるのかが分かるようになりますので、ぜひご参考になさってください。
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目次
マンションのキッチンリフォームでおすすめのレイアウト
マンションで理想のキッチンリフォームを行うには、LDKの広さに合わせたレイアウトを選ぶことが大切です。
本章ではLDKの広さごとに、マンションでおすすめのキッチンリフォームのレイアウトを紹介します。
レイアウト | LDKの広さの目安 | 特徴 |
---|---|---|
I型(壁付け) | 12帖以下 | 狭いスペースでもLDKを広く使える 安価なキッチンも多い |
ペニンシュラ型(対面式) | 13帖~19帖 | 調理中もリビングの様子が分かる 家族とコミュニケーションしやすい |
アイランドキッチン(対面式) | 20帖以上 | 解放感がありモダンなデザイン 複数人での調理がしやすい |
I型キッチン(壁付け):12帖以下のLDKにおすすめ

I型キッチン(壁付け)は、調理場・コンロ・シンクが一列に並んでいるキッチンが、壁に付いているレイアウトです。
コンパクトなLDKでも広く過ごすことができるため、マンションでおすすめのレイアウトとなっています。
壁付けI型キッチンの製品価格はおよそ60万~90万円と、比較的リーズナブルです。
メリット | デメリット |
---|---|
狭いLDKでも広く使える リフォーム費用がリーズナブル |
話す際に振り返る必要がある 横長すぎると作業がしづらい |
おすすめの方
コンパクトなLDKにお住まいの方
1人で過ごす時間が長い方
ペニンシュラ型キッチン(対面式):16帖程度のLDKにおすすめ

ペニンシュラ型キッチン(対面式)は、本体の左右どちらかが壁に接しているタイプのキッチンです。
対面式のため、キッチンとリビングでのコミュニケーションが取りやすく、子育て世帯にも人気のあるレイアウトです。
ペニンシュラ型キッチン(対面式)の製品価格はおよそ80~130万円となっており、壁付けより高くなる傾向にあります。
メリット | デメリット |
---|---|
家族とコミュニケーションがとりやすい 省スペースだが解放感もある |
油汚れや臭いが広がりやすい 16帖程度のスペースが必要 |
おすすめの方
小さな子供がいる世帯の方
キッチンをカウンターとしても利用したい方
アイランドキッチン(対面式):20帖以上のLDKにおすすめ

「アイランド型キッチン」は、キッチンが「島」のように、完全に壁に面せず配置されているレイアウトです。
キッチンもインテリアの一部として捉える分、モダンで洗練されたデザインのものが多くなっています。
しかしLDKが美しく見えるバランスを考えると、20帖以上の広いスペースが必要なことはネックと言えます。
アイランドキッチンにはグレードの高い製品も多いことから、価格は150~300万円と高額になりやすいです。
メリット | デメリット |
---|---|
デザイン性が高い 大人数でも調理ができる スペースが広く開放感がある |
20帖以上のスペースが必要 リフォーム費用が高額 油汚れや臭いが広がりやすい |
おすすめの方
LDKのデザイン性にこだわりたい方
よくホームパーティーを開く方
>>アイランドキッチンとは?メリット・デメリット・費用相場を解説
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マンションのキッチンリフォームにかかる費用
シンプルなキッチンの交換・入れ替えリフォームの費用相場は、50~100万円と言われています。
>>リフォスムのキッチンリフォーム費用や相場について詳しく知る
キッチンのリフォームにおいて、費用の差がでてくるポイントは、「戸建てかマンションか」ではなく「キッチン本体の価格」や「レイアウト」です。
以下で、キッチンのレイアウト・グレードごとの費用相場と、キッチンの移動を伴う場合の追加費用について解説します。
レイアウト別・グレード別のキッチンリフォーム費用相場
キッチンを新しく設置する場合、以下のように製品のグレードやキッチンのレイアウトによって大きく費用が異なります。
キッチンタイプ | シンプル | スタンダード | ハイグレード |
---|---|---|---|
I型 | 50~80万円 | 60~90万円 | 70~120万円 |
Ⅱ型 | 60~100万円 | 90~150万円 | 150~250万円 |
L型 | 65~90万円 | 75~120万円 | 85~135万円 |
ペニンシュラ型 | 70~100万円 | 80~130万円 | 90~160万円 |
アイランド型 | 100~250万円 | 150~300万円 | 200~350万円 |
キッチンの移動を伴う場合の追加費用
壁付けキッチンから、新しいキッチンを対面式に設置するリフォームを行う場合、配管や電気配線の移設・延長にかかる費用・壁や床をはがす・貼りなおすのにかかる費用などが追加で発生します。
これらの費用を合計すると、キッチンの移動を伴う場合の追加費用は15万円以上と考えておくと良いでしょう。
>>キッチンを移動させるリフォーム費用についての詳細はこちら
新しいキッチンに交換+対面レイアウトに変更する場合の、詳細なリフォーム費用内訳まで紹介があります。
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マンションにおすすめのシステムキッチン
制約の多いマンションでのキッチンリフォーム。そんな中でも各社工夫を凝らし、マンション向けのキッチンを発売しているメーカーがあります。
リフォスム編集部おすすめの、マンション向けキッチン製品を4つ紹介します。
おすすめのマンション向けキッチン
- TOTO:ザ・クラッソ
- タカラスタンダード:リフィット
- クリナップ:コルティ
- LIXIL:リシェルSI
TOTO|ザ・クラッソ

マンションの場合は配管の位置を変えられないことが多く、キッチンの位置を大きく変更するリフォームは制約が多いのが難点。そんな悩みを解決するのが、オプションで選択できる「配管まわしキャビネット」です。キャビネットの下に配管を通すことで見た目もスッキリさせつつ、キッチンの向きを変えることができます。
TOTO(トートー)のキッチンは高価格帯の「ザ・クラッソ」と、中価格帯の「ミッテ」の2つのシリーズが発売されていますが、いずれも「配管まわしキャビネット」のオプションは選択可能です。
中でもクラッソは、シンプルでスタイリッシュなデザインが特徴です。必要に応じてオプション機能を選べるため、本体価格を安く抑えることも可能です。
価格 | 約75万円~ |
---|---|
対応レイアウト | I型、L型、II型、アイランド、ペニンシュラ |
間口 | 180~300㎝ |
機能 | 水ほうき水栓、すべり台シンク、スーパークリーンフード |
対応物件 | 戸建て、マンション |
>>TOTO(トートー)のキッチンの特徴は?ザ・クラッソ、ミッテの価格や機能を紹介
タカラスタンダード|リフィット

キッチンに無駄な隙間を作りたくないけど、丁度良いサイズが無くて困っている。そんな方は、タカラスタンダードのリフィットがおすすめです。キャビネットや吊戸棚で、1cm単位でキッチンの間口を調整することができます。ちなみに、リフィット以外のタカラスタンダードのキッチンは、15㎝刻みです。
ただしリフィットはタカラスタンダードの売りの1つでもあるホーロー素材ではなく、木造キッチンである点はご留意ください。
価格 | 約30万円~ |
---|---|
対応レイアウト | I型、L型、II型、アイランド、ペニンシュラ |
間口 | 165~270㎝ |
機能 | 耐衝撃シンク、昇降式上部収納 |
対応物件 | 戸建て、マンション |
>>タカラスタンダードキッチンの特徴は?人気の4製品の性能・価格の比較も!
クリナップ|コルティ

クリナップのコルティは、コンパクトで使いやすいキッチンをお探しの方におすすめです。ハイグレードモデルのような多くの機能が充実しているというわけではありませんが、調理に必要な機能は一通り備わっています。
またコルティはリフォーム力の高さも魅力です。キッチンの間口は120㎝から対応。一人暮らしの方からファミリー世帯まで、各ご家庭に合わせて最適なものをお選びいただけます。その他にも収納は3つのタイプから選べ、シンプルなものから、ガス台の取り換えが簡単にできるものまでさまざまです。
価格 | 約42万円~ |
---|---|
対応レイアウト | I型、ペニンシュラ |
間口 | 120~210㎝ |
機能 | 3つのタイプから選べる収納、シングルレバー水栓 |
対応物件 | 戸建て、マンション |
>>クリナップキッチンの価格帯は?ステディアやラクエラの機能や特徴を解説
LIXIL|リシェルSI

LIXILのリシェルSIは、「使う歓び」を突き詰めたハイグレードのキッチンです。傷がつきにくい「セラミックワークトップ」、効率よく収納できる「らくパッと収納」といった、リクシルが採用しているキッチン機能、設備を網羅しています。
モダンテイストで、リビングのインテリアとの相性が良いのもポイント。カラーバリエーションが豊富で、部屋のコンセプトやイメージによってカスタマイズできる点も魅力。デザインにこだわりたい方にもおすすめですよ。
価格 | 約101万円~ |
---|---|
対応レイアウト | I型、L型、ペニンシュラ、アイランド |
間口 | 150~360㎝ |
機能 | Wサポートシンク、タッチレス水栓、セラミックワークトップ、らくパッと収納、よごれんフード |
対応物件 | 戸建て、マンション |
>>リクシル(LIXIL)のキッチンの特徴は?人気の3シリーズを比較
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マンションのキッチンリフォームの失敗例
マンションでよくあるキッチンリフォームの失敗例としては、以下のようなものが挙げられます。
マンションのキッチンリフォームの失敗例
- キッチンが高すぎる・低すぎる
- 対面キッチンにしたら部屋が狭くなった
- 調理スペースが思ったより狭い
- 収納が少ない・使いづらい
- 動線が悪くて使いづらい
- コンセントが足りない・届かない
- ゴミ箱を置くスペースがない
マンションのキッチンリフォームで失敗しないためには、実際にショールームで実物のサイズや機能を確かめることが大切です。
そのほかキッチンの豊富な施工実績がある業者に依頼すれば、リフォーム時に使い勝手の観点からアドバイスがもらえるでしょう。
マンションのキッチンリフォームの失敗例と対策ついては、下記の記事で詳しく解説しています。
>>キッチンリフォームの失敗例11選!失敗しないためのポイントとは?
マンションのキッチンリフォーム実例
ここからは費用帯ごとに、マンションののキッチンリフォームの実例を紹介します。
キッチンの交換をはじめ、内装やレイアウト変更を併せて行った事例も解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
50万~100万円の施工事例
コンパクトでも使い勝手の良い格安キッチン




部屋の雰囲気に合わせて、明るく温かみある木目調のキッチンへリフォーム。
コンパクトでも使い勝手がよく、台所に立つ時間が快適なものになりました。
建物種別 | マンション |
---|---|
リフォーム費用 | 50万円 |
リフォーム会社 | 株式会社ライジアリプロ |
製品情報 | ティオ(LIXIL) |
人造大理石のワークトップでお手入れもラクラク




人造大理石のワークトップをはじめ、シャープな意匠でキッチンが引き立っています。
マグネットパネルを採用しており、収納面でも非常に使いやすくなりました。
建物種別 | マンション |
---|---|
リフォーム費用 | 67万円 |
リフォーム会社 | 新日本ハウジング株式会社 |
製品情報 | シエラS(LIXIL) |
自分好みにカスタマイズしたこだわりのキッチン




木の温かみを感じるこだわりのキッチン。タカラスタンダードの「リフィット」です。
お掃除もラクラクで大満足のリフォームになりました。
建物種別 | マンション |
---|---|
リフォーム費用 | 99万円 |
リフォーム会社 | 株式会社クラスリフォーム |
製品情報 | リフィット(タカラスタンダード) |
その他の50万~100万円の事例
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101万円以上のキッチンリフォーム事例
モカウッドでお洒落なL型キッチンへリフォーム




木目調のあたたかみがあるクリナップ「ラクエラ」へリフォームをしました。
LDKの雰囲気を揃えたいとのご要望に沿い、担当者と打ち合わせを重ねて選ばれたキッチンです。
建物種別 | マンション |
---|---|
リフォーム費用 | 109万円 |
リフォーム会社 | 株式会社トラストリフォーム |
製品情報 | ラクエラ(クリナップ) |
人造大理石の天板にこだわったキッチンリフォーム
洗練されたセラミックトップの美しさと品格。LIXILの「リシェル」で、料理からお手入れも楽しい時間に!




LIXILの最高級キッチン「リシェル」は、セラミックトップの美しさが際立ちます。
食器乾燥庫をはじめとするこだわり機能を盛り込んだほか、同時に相性の良い床材へのリフォームも行いました。
建物種別 | マンション |
---|---|
リフォーム費用 | 252万円 |
リフォーム会社 | 株式会社ホームアップ |
製品情報 | リシェル(LIXIL) |
その他の100万~150万円の事例
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マンションのキッチンリフォームの注意点
マンションでキッチンリフォームをする際には、マンション特有の注意点を確認しておくことが大切です。
注意を怠ると、近隣や管理会社とのトラブルに発展する可能性もあるため、必ず把握しておきましょう。
マンションのキッチンリフォームの注意点
- マンションの管理規約・使用細則を確認する
- マンション1戸あたりの電気容量の上限が決まっている
- エレベーターのサイズを要確認
- レイアウト変更では必要なスペースに注意
- 近隣との騒音トラブルに注意
- リフォームのタイミングは慎重に考える
- マンションリフォームが得意な業者を選ぶ
マンションの管理規約・使用細則を確認する
マンションにはさまざまなルールが定められた「管理規約」や「使用細則」があるため、個人で自由にリフォームすることはできません。
管理規約のチェックポイント
- 床仕上げ材変更の可否
- 床仕上げ材の遮音性規制の確認
- 窓などの開口部(共用部)が含まれる場合の確認
- 工事車両の駐車スペースや資材搬入時の共用部利用
- 専有部分の改修工事に関する申請方法の確認
- ガス管・水道管などの工事の可否
マンションの場合は、設置できる器具や使用できる床材などが制限されていることが多いです。
例えば、ガス管や水道管は、管理規約によっては自由に移動工事ができない場合があります。
コンロやシンクなどの配置は、現状と同じものを選ぶとリフォームがスムーズでしょう。
また、床材は防音上、使用できるものが限定されていることが多いのでよく確認しましょう。
マンション1戸あたりの電気容量の上限が決まっている
前述の通り、マンションでは1戸あたりで使用できる電気の容量が決まっており、この上限内で利用しなければなりません。
そのため、居住マンションの電気容量を確認した上で導入する設備を考えましょう。
エレベーターのサイズを要確認
マンションのキッチンリフォームでは、システムキッチンを共有入り口から部屋の中まで運搬する必要があります。
部材がエレベーターのサイズを超えるほど大きなキッチンにしたい場合、運搬に特別な作業料金がかかったり、そもそも運搬が不可能であったりします。
想定外の出費を抑えるためにも見積もり時に詳細まで確認しておきましょう。
レイアウト変更では必要なスペースに注意
マンションでキッチンのレイアウト変更する場合、必要な通路幅やスペースを確保できるように注意しておきまょう。
例えば対面キッチンでは、キッチンの通路幅は800mm~900mm、キッチンスペースの奥行きは2,275mm(2m27.5cm)は必要となります。
マンションによっては上記のスペースが確保できないことも多いです。
I型から対面キッチン化などを検討する場合は、スペースの問題や実際の使い勝手をよく考えましょう。
近隣との騒音トラブルに注意
マンションの工事中は、両隣や上下、斜めの部屋などに音だけでなく振動も伝わりやすく、それが原因で近隣住民とのトラブルに発展することもあります。
そのため、近隣住民への事前の説明を必ず行い、工事中に不便をかけるかもしれないことを申し出ておきましょう。
リフォームのタイミングは慎重に考える
マンションでリフォームを行う際は、マンション全体の修繕と重ならないようにスケジュールを組みましょう。
マンションリフォームが得意な業者を選ぶ
マンションのリフォームは戸建てとは異なる点が多いため、リフォーム業者選びの際はマンションのリフォームの実績が多い業者を選びましょう。
実績だけではなく、マンションの構造や管理規約に詳しい人がいるかどうかも確認しておきましょう。
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まとめ
マンションのキッチンリフォームは、まずは規約を確認しなければなりません。規約違反にならない範囲でリフォームを行う必要があるため、最初に選択肢を把握しておくと、絞り込みもしやすいです。そのうえで、予算に合わせてメーカーや種類を選択し、理想のキッチンに近づけましょう。
キッチンと他の箇所を合わせてリフォームするならこちらの記事も参考にしてください。
>>キッチンと合わせてリビング・ダイニングも工事するLDKリフォーム
>>キッチンと合わせて水回り(お風呂・洗面所・トイレ)をセットでリフォーム
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