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自宅のトイレをバリアフリー化したい!場所別の費用やリフォーム時の注意点を解説!
「自宅のトイレをバリアフリー化したいけれども、具体的にどんなことができるだろうか?」
トイレをバリアフリーリフォームすることにより、身体が不自由な人や高齢者でも使いやすい空間にすることができます。
本記事では、トイレをバリアフリーにする方法や費用、利用できる補助金について詳しく解説していきます。
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目次
トイレをバリアフリー化するときのポイント
トイレをバリアフリー化するときには以下の3つのポイントをまず抑えましょう。
1.使う人の身体の状態を確認する
2.設備の位置や機能は使う人と決める
3.トイレまでの道もバリアフリー化する
2.設備の位置や機能は使う人と決める
3.トイレまでの道もバリアフリー化する
トイレのバリアフリー化を考えるにあたって、一番重要なのは使う人の身体の状態を確認することです。バリアフリー化が必要な方の中には「自分で排泄ができる人」「車いすの人」「介助が必要な人」などさまざまです。実際に使う人の状況に応じて、トイレの広さや設置する設備を考えましょう。
また、手すりの位置や設備の機能は必ず使う人と相談しながら決めましょう。使う本人がいない中で決めてしまうと、せっかく設置したのに使われなかったり、逆に事故につながる場合もあります。
さらに、トイレの中のバリアフリー化が完了しても、トイレに行くまでの道に段差があったり、床が滑りやすかったりすると、転んでけがをしてしまうことがあります。そのため、トイレに行くまでの道も手すりの設置や床材の変更、廊下の幅の拡張などのバリアフリー化をセットで検討しましょう。
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【場所別】トイレをバリアフリー化する方法
自宅のトイレをバリアフリー化する方法として、以下のような工夫が挙げられます。
- 手すり・アームレストを設置する
- 滑りにくい床材に張り替える
- 出入口の段差を解消する
- 引き戸式の扉にする
- 和式を洋式に変更する
- 多機能のトイレを選択する
- 昇降機能付きの便座を取り付ける
- トレイのスペースを拡張する
順に詳しく解説していきます。
手すり・アームレストを設置する
出入口の扉付近やトイレ内に手すりを設置することにより、転倒のリスクを減らすことができます。
便器までの動線として横型の手すりを、立ち上がりなど力を入れる際には縦型の手すりなど、行動範囲に合わせて設置しましょう。
また、座位の保持や立ち座り時の足腰の負担を軽減するアームレストを設置することもおすすめです。トイレの形状に合わせて、介護用に後付けできるのアームレストもあります。
滑りにくい床材に張り替える
転倒防止の一環として、滑りにくい床材に張り替えましょう。
トイレで転倒してしまうと、壁や便器に頭を打ってしまう恐れがあります。衝撃吸収性に優れたクッションフロアや滑りにくいコルクへの張り替えがおすすめです。
また、加齢による認知機能の低下が進むと、思わぬ形で床を汚してしまうこともあります。そのため、抗菌・消臭機能に優れた床材や壁紙に張り替えるのも検討しましょう。
出入口の段差を解消する
出入口やトイレ内の段差を解消することも、転倒リスクの軽減につながります。
高齢者や身体が不自由な方にとっては、敷居などの小さな段差も障害になり得ます。特に高齢者がつまずきやすい段差は1~2㎝程度とも言われています。床面を平らにすることで、思わぬ転倒を防ぐことができます。
引き戸式の扉にする
開閉式の扉を引き戸式の扉にすることで、開け閉めの動作が楽になります。
特に上吊りタイプ引き戸は段差がないため、室内で杖や車椅子を使う人でも出入りがしやすいといったメリットもあります。ただし、間取りによってはリフォームできないこともあるため注意が必要です。
和式を洋式に変更する
トイレを和式から洋式に変更するだけでもバリアフリー化に効果的です。
和式トイレはしゃがむときに膝や腰への負担が大きく、高齢者や身体に不自由な方に適していません。直接座って使用できる洋式トイレにするだけでも、足腰への負担は大幅に軽減します。
多機能のトイレを選択する
トイレ自体を交換する際には、自動洗浄や防臭など多機能なトイレを選択すると良いでしょう。
高齢者や身体が不自由な方にとって、洗浄レバーが後方にあると振り返って操作するのが困難になりがちです。便器から離れた時に自動で水が流れれば、流し忘れの心配もありません。
メーカーによっては、操作ボタンや文字が大きくなったリモコンをオプションで用意しているところもあります。
昇降機能付きの便座を取り付ける
電動で便座の位置が上下する昇降機能付きの便座(トイレリフト)を取り付けることも、バリアフリー化の工夫として挙げられます。
膝に力を入れて腰を下げることが難しい方など、便座との段差を解消することにより、スムーズな座位姿勢へサポートしてくれます。
なお、トイレリフトは介護保険を使って購入することも可能です。機種によっては垂直以外にも斜めの昇降経路を選べるため、身体状態に合わせたものを設置すると良いでしょう。
トレイのスペースを拡張する
介助者による排泄介助が必要である場合は、トイレのスペースの拡張を検討しましょう。
手すりやアームレストを設置すると、現在のトイレの広さでは手狭になってしまうこともあります。現在介護が不要である場合でも、将来を見越してスペースを広くリフォームすることで、一人でも使いやすいトイレにできます。
スペースや資金に余裕がある場合は、寝室などの部屋を区切ってトイレを増設することもおすすめです。トイレへの移動距離が短くすることも、バリアフリーリフォームの一つです。
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トイレのバリアフリー化にかかる費用
自宅のトイレをバリアフリー化する際の費用相場は以下の通りです。
工事内容 | 費用相場 |
---|---|
手すりの設置 | 1万~5万円 |
段差を解消する | 1万~10万円 |
床材の張り替え | 5万~10万円 |
引き戸へ変更 | 5万~15万円 |
トイレリフトの取り付け | 20万~25万円 |
トイレのスペースを拡張 | 20万~40万円 |
和式から洋式へ変更 | 20万~50万円 |
リフォーム内容や取り付ける設備によって費用は変動します。特に便器を交換する際などは、トイレの機能やグレードにより大きく異なると考えておきましょう。
なお、ケアマネジャー等によりバリアフリー化の必要性が認められた際には、介護保険を活用して在宅改修を行うことも可能です。補助金に関しては、後ほど詳しく解説していきます。
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トイレのバリアフリー化は介護保険を申請しよう
介護保険の住宅改修補助金制度は、要介護(または要支援)の認定を受けている方を対象に住宅のバリアフリーリフォームを行う際に、工事費用の一部を介護保険から支給している制度です。
住宅改修は「手すりの取り付け」や「引き戸等への扉の取り替え」、「洋式トイレへの便器の取り替え」などが該当します。その他、在宅介護を続けるうえでケアマネジャー等に認められたリフォームも対象となります。
居宅介護住宅改修費の支給は、工事費用20万円を上限として7~9割相当額が償還払いされます。例えば、バリアフリーリフォームに20万円掛かった場合、介護保険の自己負担割合である1~3割分(2~6万円)の支払いだけで済みます。
なお、上限20万円の枠は一度に使い切る必要はなく、複数回に分けて申請することも可能です。また、要支援1から要介護2になったなど、要介護度が3段階以上あがった際には改めて上限20万円の補助を受けられます。
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トイレのバリアフリーまとめ
本記事では自宅のトイレをバリアフリーにする方法や費用、補助金について詳しく解説していきました。
トイレをバリアフリー化するためには様々な工夫があります。身体状況に合わせて適切なリフォームを行うことが大切です。
また、バリアフリーリフォームでは補助金が利用できることも多いです。利用できる制度があるか、あらかじめケアマネジャーや自治体の福祉課に相談してみましょう。