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賃貸アパート・マンションのキッチンリフォーム費用は?注意点やDIYについても解説
賃貸アパート・マンションのキッチンをリフォームすることで、周辺の競合物件との差別化を図ることができ、入居者募集の際に有利になることがあります。
また、効果的なリフォームを行えば、家賃を高めに設定することも可能でしょう。
今回は、賃貸アパート・マンションのキッチンリフォームの種類と費用について解説します。
注意点やDIYの取り入れ方なども紹介しているので、ぜひご参考にしてください。
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目次
賃貸アパート・マンションのキッチンリフォームの種類
キッチンのリフォームでは、設備の交換だけでなく、キッチン周辺のデザインも変えることが可能です。
劣化の状況が激しい場合にはレイアウトを変える大きなリフォームを行うことで効果的な集客につながるでしょう。
ここからは、賃貸アパート・マンションのキッチンリフォームの種類を詳しく解説します。
キッチンの設備を交換する
賃貸物件は、キッチンを交換して新品にすることで、入居者の満足度が大きく上昇します。
一般的にキッチンの寿命は10年~15年程度と言われています。
水回りの設備は日常的に使用するため、機能面や使いやすさが特に重要です。
新品のキッチンを物件の目玉として競合物件との差別化を図りましょう。
床や壁紙を張り替える
キッチン周りは使用するほど汚れてしまうため、床や壁紙を張り替えるのもおすすめです。
特に油汚れや水垢汚れがつきやすいコンロの周りは、日常的なメンテナンスをしていても汚れがたまってしまいます。
最新のキッチンフローリングや壁付けパネルの中には、汚れが付きにくい素材も多いため、リフォームによって長期的にクリーニングの手間を省くことも可能です。
>>キッチンの床を張り替える費用相場
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排水管を交換する
排水の匂いが上がってきているように感じる場合には、排水管のリフォームを行うのがおすすめです。
排水管の耐用年数は、配管の材料によって異なり、短いものでは15年程度、長いものでは40年程度です。
排水管の種類ごとの耐用年数は以下の通りとなっているので、ぜひ参考にしてください。
配管の種類 | 耐用年数の目安 |
---|---|
鉄管(鋼管) | 15年~20年 |
鉛管 | 15年~20年 |
銅管 | 20年~25年 |
硬質ポリ塩化ビニル管 | 20年~25年 |
ステンレス管 | 30年~40年 |
ポリエチレン管 | 30年~40年 |
収納スペースを増やす
キッチン周りに余裕がある場合、収納スペースを作ると、入居者にとっても大きなメリットとなります。
例えば、調理器具や食器を収納する場所が備え付けてあると、入居者は収納棚を新しく買う必要がありません。
また、あらかじめ吊戸棚や対面収納棚を作ることによって、デザインに統一感のあるキッチンとなります。
キッチン周りに収納スペースがない場合は、収納棚の取り付けリフォームを検討してみましょう。
出窓や照明を設置する
キッチン周りが暗い場合には、自然光が入る出窓や照明を設置することで、開放感のある明るいキッチンにできます。
また、出窓によってキッチンが明るくなるだけではなく、通気性もよくなります。
比較的小さな費用でイメージを大きく変えられるリフォームのため、費用対効果を意識している方は、出窓や照明をつけて入居者に喜ばれるような明るいキッチンにしてみましょう。
レイアウトを変更する
キッチンのレイアウトを変更することで、魅力的なキッチンに生まれ変わらせる方法も賃貸物件においては効果的です。
レイアウトの変更とは主にキッチンの場所を移動させること、キッチンのタイプを変更することが挙げられます。
例えば壁付けのミニキッチンから、カウンターの付いたオープンキッチンをリビングルームに移動・設置することで、入居者からの人気が高い、家族との距離を近く感じられるレイアウトにすることができます。
キッチン設備の劣化が激しい場合や、家賃設定を上げたい場合には、思い切ってレイアウトの変更をしてみることもおすすめです。
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賃貸アパート・マンションのキッチンリフォームの費用と工期の目安
賃貸アパート・マンションのキッチンリフォームは、工事内容によっては大きな費用をかけずに短時間で終わるものもあります。
ここからは、リフォームの内容ごとに費用相場と工期の目安を紹介します。
キッチンを交換する場合
キッチンの交換費用は、取り付けるキッチンのタイプによって費用に差が生じます。
一般的に、賃貸アパート・マンションに取り付けられているキッチンのタイプは「システムキッチン」と「ブロックキッチン(セクショナルキッチン)」です。
それぞれのキッチンに必要な費用の相場は、以下の表の通りとなっているのでご参考にしてください。
キッチンタイプ | 費用相場 | 工期の目安 | |
---|---|---|---|
システムキッチン | ミニキッチン | 20万円程度 | 2日~6日 |
I型キッチン、L型キッチン | 30万円~80万円程度 | 1週間~2週間 | |
ペニンシュラ型キッチン、アイランド型キッチン | 100万円以上 | 2週間~1か月 | |
ブロックキッチン | 15万円~30万円程度 | 2日~6日 |
キッチン設備を交換する
キッチンの設備を交換する場合、交換する設備と商品のグレードによって費用相場が変動します。
以下の表は、設備ごとのリフォーム費用の相場と工期の目安です。ぜひ参考にしてください。
設備の種類 | 費用相場 | 工期の目安 |
---|---|---|
ガスコンロの交換 | 10万円~20万円 | 1日程度 |
IHクッキングヒーターへの交換 | 12万円~30万円 | 1日~2日程度 |
シンクの交換 | 3万円~5万円 | 1日程度 |
出窓や照明を設置する場合
出窓を設置するリフォームの費用相場は10万円~20万円程度です。
窓サイズを拡大する場合には、40万円~70万円程度をみておくと良いでしょう。工期の目安は3日程度となります。
照明を取り付ける場合は1万円程度からリフォームが可能です。工期の目安も数時間以内に完了するため、比較的手ごろに工事ができるでしょう。
キッチン周辺の配線状況によっては電気工事の費用が追加でかかってしまいますが、照明の交換ならハードルは低いでしょう。
排水管を交換する場合
排水管の全体的な改修リフォームの費用相場は、20万円~30万円程度です。
キッチンの排水管を部分的に交換する場合は1.5万円程度から依頼することができる場合もあります。
部分的な交換工事の場合、工期は数時間から1日程度です。一方で、壁や床を一部解体して配管を工事する必要があるときには2日~3日程度が必要な場合もあります。
一般的に排水管と給水管の耐用年数は近いため、同時に交換するのがおすすめです。
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キッチンリフォームの費用を抑えるポイント
キッチンのリフォームは、工事内容によって大きな金額が必要となる場合があります。
ここからは、リフォーム費用を抑えるポイントについて解説します。
複数の業者に相見積もりを依頼する
複数の業者に相見積もりを依頼して、相場観を把握しましょう。
キッチンのリフォームは高額な見積額になることがあります。そのため依頼者の側に相場観がないと、業者の出した見積書の内容や金額が適切なのか判断ができません。
納得する金額でリフォームをするためにも、相見積もりを依頼することは効果的です。
DIYを取り入れる
キッチン周りの収納棚や表層材の改修をDIYで行うと、業者に依頼するよりも工事費用を抑えられます。
DIYは自分で使う材料やレイアウトも決められるため、低コストでオリジナリティを出したい場合におすすめです。
工具の用意やリフォーム作業に手間を感じない方は、DIYに挑戦してみましょう。
ただし後述のように、電気工事、配管工事などを行う場合は、法律上、電気工事士などの資格を持った人しか施工ができないため、無資格でDIYで行うことはやめましょう。
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キッチンリフォームの費用は経費計上と減価償却に
キッチンリフォームにかかる費用は、経費計上または減価償却ができます。
税務上、キッチンリフォームを経費に計上できるのは、費用が20万円未満の場合で、修繕費という項目に分類されます。
一方、20万円以上の場合は、資本的支出として減価償却の対象です。
例えばブロックキッチンの場合には、シンクやコンロ、調理台などを別々のものとして捉えることができるため、修繕費と資本的支出に分けて個別に計上することができます。
けれどもシステムキッチンは、基本的に20万円以上の支出となるため、資本的支出として減価償却の対象となります。
節税効果として高いのは、修繕費として経費計上した場合です。
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賃貸アパート・マンションのキッチンをDIYするときの注意点
賃貸アパート・マンションのキッチンにDIYをすることで、コストを抑えてこだわったデザインの調理空間にすることができます。一方で、DIYには注意点もあります。
ここからは、キッチンのDIYをするうえで、気をつけなければならない点について解説します。
電気やガスの工事は免許や専門知識が必要
キッチンのDIYを個人で行う場合、電気やガスの工事を伴うときに、特に注意が必要です。
電気工事を行うには電気工事士という国家資格が必要です。
また、ガスの工事は地域ごとの指定業者としての登録が必須条件となります。
電気やガスなどのインフラ設備は、知識や経験の浅い素人が行うと、大きな事故や怪我につながる恐れがあるほか、違法となる場合もあります。
インフラ設備まで工事をするときには、専門業者に依頼しましょう。
費用や期間をとりすぎない
キッチンのDIYをするときに忘れてはならないのが、リフォームに必要な費用と自分の時間を使っているということです。
DIYのメリットは、コストを抑えて自分好みのキッチンを作れることですが、必ずしも入居者が喜ぶデザインにできるとは限りません。
また、工事の期間が長くなる場合、工賃を考えれば業者に依頼した方が速く安く済む、ということも考えられます。
DIYをするときには費用と時間のバランスを意識しましょう。
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賃貸アパート・マンションのキッチンをリフォームするときのポイント
賃貸マンション・アパートのキッチンをリフォームするときに意識するポイントとしては、工事のタイミングや工期の長さ、トータルの利回りが挙げられます。
ここからは、それぞれの内容について解説します。
リフォームのタイミングや工期に注意する
賃貸物件の場合、リフォームのタイミングや工期に注意して、工事時期を決める必要があります。
賃貸物件の入居者が現れやすい時期は2月〜3月ごろなど、ある程度決まっていることが一般的です。
そのタイミングを逃さないように、あらかじめ工事のスケジュールを立てておくことをおすすめします。
トータルの利回りを考慮してリフォームを検討する
賃貸物件のリフォームに費用をかける場合、物件取得費用と年間家賃収入を加味して、トータルの利回りを考慮しましょう。
キッチンのリフォームに費用を投じても、その回収の目途が立たない場合、そもそも工事を行うメリットが少なくなります。
キッチンを新しくすることで家賃をどの程度上げることができるのか、その金額は周辺相場からみて適切か、などの検証をしたうえで、リフォームを依頼するようにしましょう。
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キッチンのリフォームをして家賃を上げよう
キッチンのリフォームには、キッチン設備の交換のほかにも、床や壁の張り替え、収納スペースの新設、配管工事など、幅広い種類があります。
効果的なリフォームを行うことができれば、競合物件との差別化ができ、家賃を上げることもできるでしょう。
キッチンのリフォーム費用と、期待できる家賃設定を適切に検証するためには、まずは業者に見積もりを依頼することをおすすめします。
複数業者への相見積もりの依頼をするときは、「リフォスム」が便利です。無料で業者の紹介や見積もりの依頼ができるため、賃貸アパート・マンションのリフォームを検討している方はぜひ利用を検討してみてください。