リフォームする箇所を選ぶ
キッチンの収納量を増やすリフォーム方法4選!費用や押さえておきたいポイントも
「キッチンの収納量を増やしたい!」
「収納量を増やすリフォームにはどんな種類があるんだろう??」
昨今は、調理器具や家電の種類が増えたことでキッチンの周りに物があふれがち。いまのキッチンの収納では「使い勝手が悪い」と感じることもあるかと思います。
この記事では、キッチンの収納面での不満を解消したい人に向けて
・収納が増やせるキッチンリフォームの種類や費用相場
・キッチンの収納増リフォームでおさえておきたいポイント
を解説していきます。
住まいのキッチンを上手にリフォームして、余裕のある収納スペースを手に入れてくださいね!
【関連記事】
>>はじめてのキッチンリフォームガイド
市区町村を選ぶだけ
市区町村を選ぶだけ
目次
キッチンリフォームで収納量を増やす4つの方法と費用相場
リフォームでキッチンの収納量を増やすなら、以下の4つの方法が有効です。
キッチンの収納を増やすリフォーム
- 背面(壁側)収納の設置・拡張
- 吊り戸棚の取り付け
- 床下収納の増設
- 収納力の高いキッチン設備に交換する
それぞれの費用相場やメリット・デメリットを以下の表で解説しているので、どの方法が適しているのか参考にしてみてください。
収納量を増やす方法 | 費用相場 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
1.背面(壁面)収納の設置・拡張 | 約20~50万円 | 調理中に手に取りやすいものが増える | キッチンの道幅がせまくなる |
2.吊り戸棚の取り付け | 約10~20万円 | DIYで作業可能 費用が安い |
下地が木材である必要あり 耐荷重量※が小さめ |
3.床下収納の増設 | 約10~20万円 | キッチンの見た目が変わらない 道幅がせまくならない |
マンションなどは施工できない場合がある 出し入れしにくい |
4.キッチン設備の交換 | 約60~180万円 | デザインや機能が一新できる | 費用が高額 |
市区町村を選ぶだけ
市区町村を選ぶだけ
【1】背面収納の設置・拡張で収納量UP
アイランド型やペニンシュラ型などの対面キッチンの場合、ラックやキッチンボード(カップボード)といった背面収納を設置することで収納量を増やすことができます。
背面収納の費用相場:約20~50万円
背面収納を設置して収納を増やす場合には、費用相場は約20~50万円です。
設置費用よりも本体価格の比重が大きいため、「本体価格=費用相場」と考えておきましょう。
実際の費用は材質などによっても変わってきます。予算が潤沢であれば好きな素材を使ったり、オーダーで作ってもらいましょう。また、そうでないなら既存のキッチンボードを購入するなど、検討してみてください。
背面収納リフォームのメリット
「すっきりとした調理家電の配置を行いたい」といった見せる収納が可能になり、作業中にも調理器具が取りやすくなります。
調理家電といえば、かつては炊飯器や電子レンジが一般的でした。ですが、最近は新しい調理家電がいくつも生まれていて、キッチン周りが乱雑になりがちです。
背面収納をリフォームすることで、調理家電をきれいに配置でき、皿などもしまえることができます。おすすめの背面収納は、大皿がしまえる程度の奥行があり棚の高さが変更できるものです。
背面収納リフォームのデメリット
背面収納のデメリットとして、キッチンの広さによっては道幅や作業スペースが狭くなる可能性があります。
特に扉の開き方に注意する必要があります。具体的には、狭いキッチンの場合、フルオープンタイプなど開閉にスペースが必要なものを選ぶと、体を狭める必要が出てきたりと使い勝手が悪くなります。
キッチンの広さに余裕がなければ、引き戸タイプなど開閉にスペースを取らない背面収納を選びましょう。
背面収納リフォームの種類
背面収納のリフォームには2つの種類があります。
背面収納リフォームの種類 | 特徴 |
---|---|
1.ニトリなどで既製品(完成している商品)を購入する | 工事要らずなので安く済む |
2.TOTOのようなキッチンメーカーの規格品ユニットを組み立てて設置(施工)する | 既製品を購入するより高くなる |
規格品ユニットを施工する場合は、ユニットを詳しく決める際に、購入するメーカーに施工会社を紹介してもらいましょう。
自分で施工会社を探す場合と金額がほとんど変わらず、メーカーに紹介された業者の方が確実な仕事をしてくれます。施工業者に現場で見積を出してもらえれば、完成までの費用も把握できます。
背面収納のリフォームがおすすめな人
背面収納のリフォームはこんな人におすすめです!
- よく使うもの(調理家電や皿)を置くスペースを増やしたい人
- 今のキッチンの通路幅に余裕がある人
市区町村を選ぶだけ
市区町村を選ぶだけ
【2】吊り戸棚の取り付けで収納量UP
簡単にキッチンリフォームを行いたい場合や、何にも活かされていない空間を有効活用したい場合は吊り戸棚がおすすめです。
吊り戸棚の費用相場:約10~20万円
吊り戸棚を設置して収納を増やす場合には、本体価格と設置費用を合わせ約10~20万円が相場です。
吊り戸棚の本体価格に関しては、手動や電動といったタイプの違いで、価格に差が生まれています。DIYで設置できるものであれば、吊り戸棚本体を購入費用のみ済むため、キッチンリフォームの中では安くなっています。
吊り戸棚を取り付けるメリット
吊り戸棚は下地が木材であるなどの設置条件を満たせばDIYでも取り付けられるため、業者に依頼しなくても済みます。
業者に依頼する場合であっても、キッチンリフォームが完了するまでの期間は短く、当日中にリフォームが終わることが多いです。これは、作業が主に吊り戸棚を設置する場所の補強を行うだけだからです。
さらに、天井付近の空間を有効活用できるメリットもあります。
吊り戸棚はキッチン上方の天井や壁などに設置するものです。そのため、すでにキッチンに棚などが置いてあったり、有効活用できるスペースがあまりなかったりする場合にうってつけです。
吊り戸棚を取り付けるデメリット
吊り戸棚には、重量が制限されることや高さによっては踏み台が必要になるなどデメリットもあります。
天井付近のスペースに後付けで設置するので、収納できる重量に制限があります。おおよそ10kg以上のものの収納を考えているなら、吊り戸棚の製品次第では耐荷重量を超えてしまう場合あります。
また、収納したものを取り出す際には、高所なので踏み台などが必要になる可能性もあります。高所に設置することに関しては、季節的に使うキッチン用品を収納するなど、吊り戸棚の利用頻度をおさえるようにしましょう。
吊り戸棚の設置がおすすめな人
吊り戸棚の設置はこんな人におすすめです!
- 安く済ませたい、他人を家に入れたくない人
- 今のキッチンに吊り戸棚がなく、天井の下地が木材である人
市区町村を選ぶだけ
市区町村を選ぶだけ
【3】床下収納の増設で収納量UP
収納を増やしたいけれど、キッチンの見た目を変えたくないのなら、床下収納が良いでしょう。
床下収納の費用相場:約10~20万円
床下収納を設置して、収納を増やす場合の費用相場は約10~20万円です。
床下収納には、収納を隠すふたの構造の違いなどといった差異がありますが、それ以外にはどのメーカーもあまり変わりがありません。使い勝手がよさそうなものや、中の収納の構造が良いと思ったものを選ぶのがおすすめです。
床下収納を増設するメリット
床下収納を増設することにより、キッチンの見た目を変えることなく収納を増やすことができます。
吊り戸棚や背面収納は棚などを追加で増設するので、キッチンの作業スペースや道幅が狭くなりがちです。床下収納なら、そのような問題は起きません。
床下収納を増設するデメリット
床下収納のデメリットとして、床下がコンクリートになっている場合には、物理的に設置が不可能という点が挙げられます。
例えば、分譲マンションでは床下がすぐコンクリートの可能性があり、物理的に床下収納を設置することができません。床自体を高くすることで床下収納を設置する工事もありますが、その際の費用は30万以上かかると見積もっておきましょう。
床下収納の増設がおすすめな人
床下収納の増設はこんな人におすすめです!
- キッチンが狭い、キッチンの見た目を変えたくない人
- 住居が持ち家の戸建てな人
市区町村を選ぶだけ
市区町村を選ぶだけ
【4】キッチン設備の交換で収納量UP
システムキッチンの収納部分を新しいものに交換することで、収納力をアップさせられます。
キッチン設備の交換の費用相場:約60~180万円
キッチンを新しいものに交換して収納を増やす場合の費用相場は、本体と設置費用込みで約60~180万円です。
設備を交換する場合、本体のグレードと収納を増やすオプションによって、大きく費用が変わります。例えば、本体価格は安いものでは20万円台のものもありますが、高いものは100万円を超えます。
適度に収納を備えたものを考えれば、最上級のものは例外とすると、おおよそ30~70万円が相場になるでしょう。
キッチンの収納設備を交換するメリット
キッチンの収納設備自体を交換することで、デザインや機能を一新することができます。
最新のキッチンは、デッドスペースをなくすことで、収納力が大きく向上しています。例えば、上段から下段まで隙間なく収納できたり、調理器具を立てて収納できたりなど、メーカーや商品により様々です。
キッチンが新しくなるため、収納がしやすくのみならず、料理の時間も楽しくなること間違いなしです。
キッチンの収納設備を交換するデメリット
キッチン自体を交換することになるため、それ相応の費用がかかってしまうデメリットがあります。
もちろん、メーカーや素材、キッチンのタイプによっても価格は上下するので、予算と使い勝手を考えながら検討しましょう。
また、他の収納増リフォームと比べて工期が長くなる傾向があります。
単純なキッチン本体の交換なら遅くても4日程度でできますが、間取りも含めてキッチン本体の交換を行う場合は2~3週間はかかってしまいます。
収納設備の交換リフォームがおすすめな人
収納設備の交換リフォームはこんな人におすすめです!
- 予算に余裕がある人
- 古いシステムキッチンを使っている人
- 最新のキッチンの機能に興味がある人
市区町村を選ぶだけ
市区町村を選ぶだけ
快適なキッチン収納リフォームを行うための6つのポイント
快適なキッチン収納リフォームを行うために、以下の6つのポイントを意識しましょう。
ポイント
① 収納位置は簡単に取り出せる状態にしておく
② 昇降収納はアイレベルに合わせた高さで調整する
③ 収納する家電の位置によって電気工事も追加する
④ 収納扉の開閉種類はスペースに合わせて選ぶ
⑤ カウンターのダイニング側を収納スペースに
⑥ 食生活に合わせたパントリー収納の設置
上記について、順に詳しく解説していきます。
① 収納位置は簡単に取り出せる状態にしておく
収納位置は簡単に取り出せる状態にしておきましょう。
収納位置が高すぎたり低すぎたりすると、そこに収納したものは使わなくなってしまうためです。せっかく買った調理家電や器具も、使わなければ無駄になります。
そのため、収納位置を考えたキッチンリフォームを行いましょう。なお、高さで問題になる吊り戸棚の場合は、費用こそかかりますが電動昇降式にすることで問題を解決できるので、検討してみてください。
② 昇降収納はアイレベルに合わせた高さで調整する
キッチンの収納をアイレベル(目線の高さ)にすると、手が届きやすくて、ものの出し入れがスムーズにできて便利です。
吊り戸棚はどうしても、アイレベルより高い位置になってしまいがちです。高さによっては踏み台がないと棚にものを置けないこともあるでしょう。そのため、吊り戸棚を設置するときには、手動で昇降できるタイプの吊り戸棚がおすすめです。
昇降できるタイプだと、棚を目線の高さに持ってくることができるので出し入れがしやすく、中に入っているものの確認もしやすいです。なお、昇降タイプの吊り戸棚には電動のものもありますが、価格は手動のものよりも高くなります。
③ 収納する家電の位置によって電気工事も追加する
キッチンリフォームで調理家電を収納するのであれば、収納する家電の位置によって、電気工事も追加も検討しましょう。
最近はキッチン周りの家電が増えているため、コンセントが足りなくなったり、タコ足配線になってしまったりしまいがちです。これらのような状態では、キッチンの見栄えは悪くなり、安全性や利便性に欠けてしまいます。
使い勝手などを考えるなら、コンセントの口を増やしたり、電源の容量を増やしたりすることが望ましいです。したがって、キッチンリフォームでは、場合によっては電気工事の追加も検討しましょう。
④ 収納扉の開閉種類はスペースに合わせて選ぶ
背面収納や吊り戸棚の収納扉の開閉種類は、キッチンのスペースに合わせて選ぶことが大切です。
キッチンでは水がはねたり、油がはねたりと汚れがつきやすいので、扉付きの収納がおすすめです。ただし、キッチン自体が狭い場合には、観音開きの扉は全開にできなかったり、扉を開くと人が通れなかったりして、使いづらい場合があります。
スペースに余裕がない場合には、引き戸タイプにすれば扉を開けていても邪魔になりにくいです。逆に、スペースに余裕がある場合は、フルオープンにできる折れ戸タイプなら中のものを把握しやすいのでおすすめです。
⑤ カウンターのダイニング側を収納スペースに
対面キッチンなどにリフォームした場合、ダイニング側のカウンター下に収納スペースを設置できます。
カウンター下に棚を設置すると、リビングやダイニングで使用するものを収納できて便利です。ダイニングで使用するランチョンマットや、カトラリーを収納することもできるほか、文房具や新聞、薬など日常生活で使う細々としたものも収納できます。
このようにカウンター下に収納があると、リビングに散らかりがちな細々としたものを収納できるので、部屋の片づけがしやすくなります。
⑥ 食生活に合わせたパントリー収納の設置
ライフスタイルに応じてパントリー収納の設置も検討しましょう。
パントリーとは、キッチンで使う食料品や食器を収納できる、小部屋や収納スペースのことです。キッチンで使う家電や日用品なども収納できるので、パントリーがあるとキッチンの収納にも余裕ができて、使いやすくなります。
ただし、パントリーは奥行が深いと奥のものが見えづらく、使い勝手がよくないので、奥行は30cmから45cm未満がおすすめです。また、間口も狭すぎると家電を収納する場合には出し入れしにくくなるので、80cmから90cmの間口があると良いでしょう。
パントリーの特徴を知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
市区町村を選ぶだけ
市区町村を選ぶだけ
【たったこれだけ!】収納リフォームで失敗しないためのポイント
キッチンリフォームを行ううえで大切なことは、失敗せずにキッチンの収納を増やすことです。ポイントを押さえていなければ、予算的な問題を抱えたり、無駄なリフォームを行うことがあり得ます。
使い勝手を考えた場合に考えておくべきことや、やっておいたほうが良いことがあります。ここでは、それらについて詳しく解説していきます。
依頼するリフォーム業者は見積もりで比較
予算を抑えるためには、依頼するリフォーム業者は、複数の見積もりを出してもらい比較したうえで選ぶようにしましょう。
同じ施工であっても、リフォーム業者によって費用は異なることがあります。そのため、1社のみの見積もりでは、それが最適の価格であるのか判断ができず、場合によっては損をすることもあります。
アドバイスとしては、水回りのリフォームが得意な業者を選ぶようにしましょう。キッチンリフォームを専門としているような業者に依頼すれば、予算が抑えられて満足のいくものになりやすいです。
なお、簡単に複数の業者に相談できる一括見積もりサイトもあるので、信頼できる業者を見つけるために利用してみましょう。
本当にリフォームが必要なのかを再確認する
リフォームを依頼する前には、そもそも本当にリフォームが必要なのか、一度計画を見直してみましょう。
収納を増やすという観点からキッチンをみていくと、特にリフォームが必要ないこともあるためです。例えば、市販のラックを置いたり壁にものをかけるだけでも、収納スペースは増えます。
これらの方法で収納を増やせる場合は、リフォームではなく、こうした方法を取るのも良いでしょう。また、断捨離で不要になったものを手放すのもおすすめです。
市区町村を選ぶだけ
市区町村を選ぶだけ
キッチン収納増リフォームの流れ(手順)を解説
キッチンの収納を増やすリフォームの流れ(手順)は、以下▼の3ステップです。
STEP
リフォームの内容や予算を決める
まずは「どのくらい収納を増やしたいのか」と「予算はどのくらいかけられるのか」について考えてみましょう。
ちょっとしたキッチン用品を収納したいなら、吊り戸棚などが向いています。とにかくいろいろなキッチン用品を収納したいなら、キッチン本体を交換してしまうのが良いです。このように考えていけば、どのキッチンリフォームを行えば良いのかおおよそ分かるでしょう。
次に決めるべきは予算です。例えば、予算が100万円であればキッチン本体の交換ができますが、吊り戸棚や背面収納などの設置を複数行って収納を増やすことも可能です。
STEP
リフォーム会社を決めて依頼する
リフォームの内容や予算の次は、会社を決めて依頼しましょう。具体的には、まずリフォーム計画をリフォーム会社に相談します。リフォーム会社はそれを受けて、プロの視点で現実的な形にしていきます。
そして、業者によるキッチンの現場確認を受け、最終的な計画を決定するのです。最後に、リフォームプランや費用を確認してから契約を行います。
STEP
工事を行い、引き渡す
契約が行われると、リフォーム会社はキッチンのリフォーム計画に沿って工事を行い、終われば依頼者に引き渡します。工事は養生を行ったうえで、キッチンの解体工事や取り付け工事などを行うのが一連の流れです。
なお、引き渡しの際には、仕上がり具合や問題なく使えるかをチェックしましょう。これは施工に問題がなかったかを確認することと、どうすればしっかりと収納できるのかを知るために行います。
そのため、何か問題があったり、わからないことがあったりした場合は、リフォーム会社に聞いてみましょう。
市区町村を選ぶだけ
市区町村を選ぶだけ
まとめ
キッチンのリフォームには背面収納や吊り戸棚、床下収納、キッチン本体のリフォームの4つがあります。それぞれメリットやデメリット、費用相場が異なるので、ふさわしい方法はどれなのかを検討する必要があります。
キッチンリフォームの手順をしっかりと確認し、リフォームを成功させるポイントも押さえておきましょう。大切なことは、キッチンの使い勝手を考えて収納を増やすということです。このことさえ押さえておけば、きっとうまくいくでしょう。