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子育てエコホーム支援事業とは? 申請条件や補助金額を詳しく解説!
「子育てエコホーム支援事業」を利用することにより、注文住宅の新築や住宅のリフォームで補助金を請けられる場合があります。
本記事では、子育てエコホーム支援事業の補助対象や補助金額、申請時期などについて詳しく解説していきます。
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目次
子育てエコホーム支援事業とは
子育てエコホーム支援事業とは、子育て世帯や若者夫婦世帯が高い省エネ性能を有する新築住宅を取得する、または世帯要件に関わらず住宅の省エネ改修を行う際に、その費用の一部を補助してもらえる制度です。
2025年カーボンニュートラルの実現を目的に、エネルギー価格などの物価高騰の影響を受けやすい子育て世帯や若者夫婦に対して、住宅の省エネ性能の向上に資する改修や高効率給湯器の導入などを支援します。
なお、「住宅の省エネリフォームへの支援の強化」として国土交通省、経済産業省及び環境省の3省が連携しており、先進的窓リノベ事業や給湯省エネ事業などの補助制度をワンストップで利用可能(併用可能)です。
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子育てエコホーム支援事業の補助対象
子育てエコホーム支援事業の補助対象となるのは以下の2つです。
子育てエコホーム支援事業の補助対象
① 子育て世帯・若者夫婦世帯が取得する「長期優良住宅」又は「ZEH住宅」の新築・購入 ② 世帯を問わず、省エネ化など国土交通省が定める対象工事を実施するリフォーム |
- 子育て世帯とは、申請時点に18歳未満の子ども(2004年4月2日以降出生)を有する世帯。
- 若者夫婦世帯とは、申請時点において夫婦のいずれかが39歳以下(1982年4月2日以降出生)である世帯。
新築・新築分譲住宅の購入
子育てエコホーム支援事業における「注文住宅の新築・新築分譲住宅の購入」の補助対象となるのは、「長期優良住宅」又は「ZEH住宅」を取得した子育て世帯・若者夫婦世帯です。
なお、住宅の種類以外の条件として以下の3つがあります。
住宅の種類以外の条件
住宅の延べ面積が50㎡以上 240㎡以下であること 住宅取得者が自ら居住することを目的に発注・購入すること 土砂災害特別警戒区域または災害危険区域に該当しないこと |
リフォーム
子育てエコホーム支援事業における「リフォーム」は、新築・新築分譲住宅の購入と異なり世帯要件はありません。ただし、補助を受けるためには、以下の表の①~③のいずれかに該当するリフォームを含んでいることが必須です。
必須(いずれか) | ① 開口部の断熱改修 |
---|---|
② 外壁・屋根・天井または床の断熱改修 | |
③ エコ住宅設備の設置 | |
任意 | ④ 子育て対応改修 |
⑤ 防災性向上改修 | |
⑥ バリアフリー改修 | |
⑦ 空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置 | |
⑧ リフォーム瑕疵保険等への加入 |
各項目における工事内容や補助金額は、次章にて詳しく解説していきます。
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子育てエコホーム支援事業の補助金額
子育てエコホーム支援事業の補助金額は、「新築・新築分譲住宅の購入」または「住宅のリフォーム」によって補助金額が異なります。
各補助対象における補助金額について、詳しく解説していきます。
新築・新築分譲住宅の購入
子育てエコホーム支援事業における「注文住宅の新築・新築分譲住宅の購入」の補助金額は以下の通りです。
ただし、以下の①かつ②に該当する区域に立地している場合は、原則補助金額が半分(長期優良住宅なら50万円/戸)になります。
対象住宅 | 1戸当たりの補助金額 |
---|---|
長期優良住宅 | 100万円 |
ZEH住宅 | 80万円 |
対象区域
① 市街化調整区域 ② 土砂災害警戒区域 または 浸水想定区域 |
リフォーム
子育てエコホーム支援事業における「住宅のリフォーム」の上限補助額は以下の通りです。
世帯の属性 | 既存住宅購入・長期優良住宅の有無 | 1戸当たりの上限補助額 |
---|---|---|
子育て世帯・若者夫婦世帯 | 既存住宅※1を購入してリフォームを行う場合※2 | 60万円 |
長期優良住宅の認定を受ける場合※3 | 45万円 | |
上記以外のリフォームを行う場合※3 | 30万円 | |
その他の世帯※4 | 長期優良住宅の認定を受ける場合 | 30万円 |
上記以外のリフォームを行う場合 | 20万円 |
※1 売買契約額が100万円(以上)かつ令和5年11月2日以降に売買契約を締結したものに限る。
※2 売買契約締結から3か月以内にリフォームの請負契約を締結する場合に限る。
※3 自ら居住する住宅でリフォーム工事を行う場合に限る。
※4 法人・管理組合を含む。
なお、住宅のリフォームにおいては、新築や新築分譲住宅の購入のように一律で補助金が出るのではなく、工事内容に応じて補助金額が設定されています。
以下の表は、子育てエコホーム支援事業で対象となる各リフォームの工事内容と補助金額をまとめたものです。
工事の種類 | 工事の内容 | 補助金額 |
---|---|---|
① 開口部の断熱改修 | ガラス交換 | 3,000円~14,000円/枚 |
内窓設置・外窓交換 | 17,000円~34,000円/箇所 | |
ドア交換 | 32,000円~49,000円/箇所 | |
② 外壁・屋根・天井または床の断熱改修 | 外壁の断熱改修 | 56,000円~112,000円/戸 |
屋根・天井の断熱改修 | 20,000円~54,000円/戸 | |
床の断熱改修 | 36,000円~96,000円/戸 | |
③ エコ住宅設備の設置 | 太陽熱利用システム | 30,000円/戸 |
高断熱浴槽 | 30,000円/戸 | |
高効率給湯器 | 30,000円/戸 | |
④ 子育て対応改修 | 家事負担の軽減 | 11,000円~23,000円/戸 |
防犯性の向上に資する改修 | 22,000円~54,000円/箇所 | |
生活騒音への配慮に資する改修 | 3,000円~37,000円/箇所 | |
⑤ 防災性向上改修 | ガラス交換 | 7,000円~17,000円/枚 |
外窓交換 | 16,000円~41,000円/箇所 | |
⑥ バリアフリー改修 | 手すりの設置 | 5,000円/戸 |
段差の解消 | 7,000円/戸 | |
廊下幅などの拡張 | 28,000円/戸 | |
衝撃緩和畳の設置 | 20,000円/戸 | |
⑦ 空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置 | 19,000円~26,000円/台 | |
⑧ リフォーム瑕疵保険等への加入 | 7,000円/契約 |
注意点としては、1申請当たり①~⑧の合計補助金額が5万円未満の場合は、補助申請ができません。
例外として、以下の制度と併せて申請を行う場合は、子育てエコホーム支援事業における1申請当たりの合計補助金額が2万円以上であれば申請可能となります。
環境省:断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省CO2加速化支援事業
経済産業省:高効率給湯器の導入を促進する家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金
経済産業省:既存賃貸集合住宅の省エネ化支援事業
>>賃貸集合給湯省エネ2024事業(既存賃貸集合住宅の省エネ化支援事業)とは?
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子育てエコホーム支援事業の補助対象期間
子育てエコホーム支援事業の対象となる住宅は、新築・リフォーム共に令和5年(2023年)11月2日以降に基礎工事より後の工程の工事に着手して、令和6年(2024年)12月31日までに工事が完了する(新築の場合は完了報告ができる)ものです。
各補助対象における申請期間等について、詳しく解説していきます。
新築・新築分譲住宅の購入
注文住宅の新築または新築分譲住宅の購入における補助対象期間は、以下の通りです。
対象工事着手 | 2023年11月2日~予算終了(遅くとも2024年12月31日)まで | |
---|---|---|
事業者登録 | 2024年1月中下旬~遅くとも2024年12月31日まで | |
交付申請の予約 | 2024年3月中下旬~予算上限に達する(遅くとも2024年11月30日)まで | |
交付申請 | 2024年3月中下旬~予算上限に達する(遅くとも2024年12月31日)まで | |
完了報告 | 戸建住宅 | 2025年7月31日 |
共同住宅等で階数が10以下 | 2026年4月30日 | |
共同住宅等で階数が11以上 | 2027年2月28日 |
注文住宅の新築における対象工事とは、工事請負契約後に行われる工事を指します。また、新築住宅の場合は住宅の引き渡しと入居を行い、完了報告を提出する必要があります。
リフォーム
住宅のリフォームにおける補助対象期間は、以下の通りです。
対象工事着手 | 2023年11月2日~予算終了(遅くとも2024年12月31日)まで | |
---|---|---|
事業者登録 | 2024年1月中下旬~遅くとも2024年12月31日まで | |
交付申請の予約 | 2024年3月中下旬~予算上限に達する(遅くとも2024年11月30日)まで | |
交付申請 | 2024年3月中下旬~予算上限に達する(遅くとも2024年12月31日)まで |
既存住宅を購入してリフォームを行う際は、売買契約締結から3か月以内にリフォーム工事の請負契約を締結する場合に限ります。なお、リフォームにおいては完了報告の必要はありません。
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子育てエコホーム支援事業の申請方法
子育てエコホーム支援事業の申請手続きは、新築工事・住宅の販売、又はリフォームを行う事業者(工事請負業者)が行います。そのため、住宅の所有者が直接行う手順はありません。
住宅取得者は、共同事業者として、すべての申請手続きに協力するものとします。原則として工事請負契約や売買契約の締結時に、補助事業の実施や補助金の受け取りに関して取り決めを締結します。
申請開始は2024年3月中下旬~の予定です。通例であれば予算額に達した時点で受付終了となりますのでご注意ください。
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子育てエコホーム支援事業と他の制度は併用できる?
原則として、子育てエコホーム支援事業と補助対象が重複する国の他の補助制度との併用は不可能です。
ただし、地方公共団体の補助制度については、国費が充当されているものを除いて併用可能です。
なお、本記事で紹介する補助金の併用の取り扱いに関する情報は、2024年1月4日に更新された資料を元に作成しております。
新築・新築分譲住宅の購入
注文住宅の新築・新築分譲住宅の購入時において併用可能な補助金は、以下の通りです。
補助制度 | 併用可否 |
---|---|
住まいの復興給付金 | 〇 |
外構部の木質化対策支援事業 | 〇 |
こどもエコすまい支援事業 | × |
地域型住宅グリーン化事業 | × |
ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス実証事業 | × |
リフォーム
住宅のリフォームも原則として、国の他の補助制度と併用はできません。
例外として、子育てエコホーム支援事業で対象とするリフォーム工事の請負工事契約と、他の補助制度で対象とするリフォーム工事の請負工事契約が別である場合は併用可能です。
住宅のリフォームに係る補助制度において、併用の取り扱いについては以下の通りです。
補助制度 | 併用可否 |
---|---|
こどもエコすまい支援事業 | △(請負工事契約が別である場合は併用可) |
長期優良住宅化リフォーム推進事業 | △(請負工事契約が別、かつ工期が別である場合は併用可) |
次世代省エネ建材支援事業 | △(請負工事契約が別、かつ工期が別である場合は併用可) |
既存住宅における断熱リフォーム支援事業 | △(請負工事契約が別である場合は併用可) |
住宅エコリフォーム推進事業 | △(請負工事契約が別かつ工期が別である場合は併用可) |
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本制度の対象となる業者を探すには
本記事では、子育てエコホーム支援事業の対象条件や補助金額、補助対象期間について解説していきました。まとめると以下の通りです。
補助対象
① 長期優良住宅またはZEH住宅の新築・購入
② 省エネ化など実施するリフォーム
補助金額
注文住宅の新築・新築分譲住宅の購入:最大100万円
住宅のリフォーム:上限60万円
利用条件
注文住宅の新築・新築分譲住宅の購入:子育て世帯・若者夫婦世帯に限る
住宅のリフォーム:断熱改修などの省エネ性能を向上するリフォームが必須
申請方法
手続き自体は業者側が行う。申請開始は2024年3月中下旬~を予定
なお、子育てエコホーム支援事業の対象となるリフォーム業者をお探しであれば、優良リフォーム業者紹介サービスリフォスムをご活用ください。
フォームに入力いただいた条件に合わせたリフォスム加盟業者を複数社ご案内させていただくほか、一括で工事の相見積もりをとることも可能です。
問い合わせ窓口
・よくある質問:https://jutaku-shoene2024.mlit.go.jp/faq/
・窓口:住宅省エネ2024キャンペーン 補助事業合同お問い合わせ窓口
・ナビダイヤル:0570-055-224
・IP電話等からのお問合せ:03-6625-2874
※受付時間 9:00~17:00(土日祝含む)