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蛇口が固い時の原因と対処法。業者に依頼した場合の費用についても紹介
「蛇口が固くて回らない」
「蛇口を捻ると引っかかるような感じで回りにくい」
このような経験はありませんか?
手洗いに食器洗いと、蛇口は日々の生活に必要不可欠です。
しかし、使用するうちに不具合が増え、力を込めないと回らなくなったり、回す時にギシギシと嫌な感触になってしまったりすることもあります。
蛇口や水道はいつでも使用するものなので、早くどうにかしたいですよね。
そこで、今回は蛇口が固くなる原因と対処法を詳しく解説します。
業者に依頼する際の費用も紹介しますので、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてください。
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目次
蛇口が固くて回らない原因とは?
蛇口は毎日の生活に欠かせないものです。
そのため、固くて回りにくいといった状況はストレスになってしまいます。
蛇口が固くて回らない場合、必ず原因があるので、早急に突き止めて対応を取りましょう。
主に挙げられる原因は次の5つです。
- 凍結
- 部品の経年劣化
- グリスが切れて滑りが悪くなっている
- 水分に含まれるミネラルが結晶化している
- 部品のさびにより蛇口が回りづらくなっている
それぞれの原因と対処法について詳しく解説します。
原因その1:凍結
蛇口が固くて回らない一つ目の原因として、蛇口の凍結が考えられます。
冷え込んだ朝や夜中に、急に蛇口が固くなった時は凍結の可能性を疑いましょう。
寒い地域だけでなく比較的温暖な地域でも、冷え込むことで配管や蛇口が凍結することもあるのです。
凍結している場合、無理に蛇口を開いてしまうと、蛇口の破損や水道管の破裂に繋がります。
「今朝はすごく冷えるな」と感じた時、蛇口が固くて回らないようなら締めたままでしばらく放置しましょう。
気温が上がれば自然に溶けます。
急ぐ場合は、凍結箇所にタオルを巻き付けて50度くらいのぬるま湯をゆっくりとかけたり、ドライヤーや使い捨てカイロを当てることで比較的早く溶かせます。
原因その2:部品の経年劣化
蛇口が固くなる原因の二つ目は、部品の経年劣化によるものです。
蛇口は毎日、朝から晩まで誰もが使用します。
ハンドルを回す・レバーを上げ下げする・パイプを左右に動かすなど、使用における動作も多いです。
汚れた手で触れることがほとんどであり、使用後に水が付着したままの場合も多いでしょう。
用途を考慮して、蛇口には汚れやサビに強い金属が使用されています。
コーティングはされているものの、力の掛け方によっては摩耗が早まることも考えられます。
動かすことや汚れることが多い蛇口の部品は、経年劣化を起こしやすいのです。
部品の経年劣化が原因の場合、時間を置いても良くなることはないため、なるべく早い交換が必要です。
ホームセンターやネットで部品を購入し、自分で替えることもできます。
原因その3:グリスが切れて滑りが悪くなっている
蛇口が固くなる三つ目の原因として、グリス切れによる摩擦が挙げられます。
蛇口は、ハンドルや吐水パイプ・水量調節をするためのスピンドルなど、様々な部品で構成されています。
それらの部品がスムーズに動くよう、滑りを良くする「グリス」と呼ばれる潤滑剤が使用されていますが、グリスは日々の使用により徐々に減っていきます。
グリスが切れてしまうと滑りが悪くなり、蛇口が固くなってしまうのです。
動かした際に「キッキッ」といった摩擦音が聞こえたときはグリス切れの可能性が考えられます。
無理やり動かしていると、摩擦によって歪みを生じることもあるので早めの対策を取りましょう。
ホームセンターやネットなどで水栓専用のグリスを購入し、塗り直すことで簡単に解決できます。
原因その4:水分に含まれるミネラルが結晶化している
蛇口が固くなる四つ目の原因は、水道水に含まれるミネラル成分の結晶化です。
台所のシンクやお風呂場での白いうろこ状の汚れは、一般的に「水アカ」と呼ばれ、掃除に苦労する方も多いでしょう。
この水アカは、水道水の硬度成分であるカルシウムなどのミネラルが石鹸などに反応して固まったものです。
初めは目に見えない程の微量でも、水道水の付着と乾燥の繰り返しで蓄積され、気がついた時には白くこびり付いてしまいます。
蛇口もシンクなどと同じ状況です。
ミネラルの結晶が酷くなると自力で落とせなくなり、蛇口が固くなってしまうため、業者への相談となるでしょう。
硬度が高い水ほど結晶化が起こりやすく、こまめな掃除が必要になります。
原因その5:部品のサビにより蛇口が回りづらくなっている
蛇口が固くなる五つ目の原因として、部品のサビが挙げられます。
蛇口はハンドルを回して捻る動作を繰り返すため、凸凹した部分が摩耗していきます。
コーティングが削れた部分へ水がかかるなど、サビが発生する可能性がかなり高いのです。
部品がサビてしまうと摩擦が起こり、蛇口が回りづらくなってしまいます。
そのまま使い続けていると、サビとの摩擦で傷ついた別の部分もサビ付くことになりかねません。
サビ付きは金属の劣化も引き起こすため、なるべく早い対処が必要です。
セルフメンテナンスとして、市販のサビ落とし剤などで対処ができます。
ただし、蛇口に使用されている金属はそもそもサビに強いものであるため、サビが出た時点で材質劣化していると考えた方が良いでしょう。
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蛇口が固くて回らない時の対処法
蛇口が固くて回らなくなってしまった時、慌てて業者へ連絡を入れることがありますが、その前に一旦落ち着くことが大切です。
蛇口が回らなくてもすぐに大変なことにはなりません。
まずは原因を調べてみましょう。
自力で解決できるなら、その方が費用面でも助かります。
それでは、自分でできる対処法として、次の3つを紹介します。
- 部品を交換する
- グリスを塗る
- シングルレバーの場合はカートリッジの交換が必要
それぞれ詳しく解説していきます。
対処法その1:部品を交換する
一つ目の対処法は、経年劣化を起こした部品を交換することです。
傷んだ部品は自然治癒しないため、時間をおいたとしても状況が良くなることはありません。
むしろ放置するほど状況は悪くなってしまいます。
なるべく早く原因を突き止め、部品を交換しましょう。
部品の経年劣化が原因の時、主に考えられるのは次の3つです。
- バルブ
- ネジ部分
- ゴムパッキン
蛇口が固くなってしまった場合、内部のバルブの劣化が一番の原因といわれています。
ネジ部分が劣化した場合、形状が変わってしまうことでハンドル操作がスムーズにいかなくなります。
サビ付きが原因の場合は、サビ落としで改善しなければ部品交換が必要です。
使用年数によっては部品交換では直らないこともあり、その時は蛇口の交換を考えましょう。
蛇口内部のゴムパッキンは日々の使用により摩耗します。
ゴムパッキンが小さくなると、蛇口が固くなるばかりか水漏れも起こるため、必要以上の力をかけてしまいます。
他の部分にも負担がかかり、連鎖的な故障へと繋がりかねません。
どの部品も、ホームセンターなどで購入でき、素人でも簡単に取り替えられます。
注意する点として、作業前には必ず止水栓・元栓を閉めましょう。
対処法その2:グリスを塗る
二つ目の対処法は、グリスを塗ることです。
グリス切れが原因の場合は、市販されている水栓専用のシリコングリスを購入し、塗り直すことで問題解決します。
工業用のグリスではなく、必ず水栓専用のシリコングリスを使用してください。
グリスを塗る場所は、「スピンドル」「吐水ノズルの根本」です。
それぞれの塗り方を解説します。
スピンドル
蛇口のハンドル部分を開け、バルブ・スピンドルにシリコングリスを塗ります。
塗る前には、カルキや汚れを取り除いておきましょう。
綿棒を使うと塗りやすく、塗りすぎも防げます。
吐水ノズルの根本
ノズルパイプとUパッキンの間に塗ると、ノズルが動きやすくなります。
この部分も塗りすぎに注意しましょう。
対処法その3:シングルレバーの場合はカートリッジの交換が必要
蛇口がシングルレバーの場合、修理するには混合栓の中にあるカートリッジを交換する必要があります。
カートリッジはホームセンターなどで購入できますが、蛇口の品番によって対応している種類が違うため確認しておきましょう。
工具はモーターレンチやドライバー・六角レンチの準備をしておきます。
作業前には必ず、止水栓または元栓を閉めましょう。
交換手順は以下の通りです。
レバーハンドルの上部にある、水・お湯表示のフタを先の細い道具を使って外します。
レバーハンドルを取り外し、モーターレンチなどの工具を使ってカートリッジカバーを外します。
古いカートリッジを取り出し、向きに気をつけながら新しいカートリッジを取り付けます。
カートリッジカバー、レバーハンドル、上部のフタの順に取り付けて完成です。
小さなネジを外す場合は落としたり失くしたりしないよう、特に注意が必要です。
対策として、あらかじめ排水口を塞いでおくことをおすすめします。
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蛇口の交換が必要になることもある
経年劣化や修理箇所が多い場合は、蛇口本体の交換が必要になります。
その時、持ち家であれば、DIYでの交換や業者への依頼をすることになるでしょう。
気をつけたいのは、賃貸物件の場合です。
何かトラブルが起こっているからといって、勝手に修理・交換したり、業者に頼んではいけません。
なぜなら、賃貸物件は家主に所有権があるからです。
勝手に修理などを行うと、他人の物に手を出したと見なされてしまいます。
早く解決したい気持ちはわかりますが、蛇口や水道で気になることがある時は、まず家主か管理会社へ連絡しましょう。
家主側が業者の手配を行なってくれたり、故意の過失でなければ費用を負担してくれる場合も多いです。
入居者側の過失であれば、修理や交換の費用は入居者の負担となります。
蛇口のトラブルが発生した原因によって、費用の負担先が変わることを覚えておきましょう。
自分で費用を負担するつもりであれば、水道のトラブルは関係なく蛇口の交換を行うこともできます。例えば「ハンドルタイプの蛇口からシングルレバーの蛇口に取り替えたい」といった、自己都合による取り替えの場合です。
ただし、この場合も家主や管理会社への連絡は必須であり、場合によっては業者の指定も考えられます。
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蛇口が固くて回らない時の修理費用の相場
蛇口は、使用頻度にもよりますが、おおむね10年程度が交換を考える目安です。
長期間使用しているもので不具合が頻発する場合は、思い切って交換した方が良いでしょう。
修理の手間や費用を考えると、結果的にはお得なことが多いです。
蛇口の修理や取り替えを業者に依頼する際、費用面は大きなポイントです。
業者によって作業費や出張費が異なるため、複数の業者から見積もりを取って比べましょう。
以下の表は、修理や交換する際の相場です。
作業内容 | 蛇口の種類 | 費用相場(部品・本体代+作業費) |
---|---|---|
蛇口パッキンなどの部品交換 | 5,000〜15,000円 | |
キッチン蛇口の交換 | ワンホール混合栓 | 20,000〜56,000円 |
ツーホール混合栓 | 14,000〜32,000円 | |
壁付き混合栓 | 15,000〜27,000円 | |
お風呂蛇口の交換 | 壁付き混合栓 | 18,000〜46,000円 |
台付き混合栓 | 36,000〜40,000円 | |
洗面所蛇口の交換 | ワンホール混合栓 | 22,000〜46,000円 |
ツーホール混合栓 | 14,000〜32,000円 | |
壁付き混合栓 | 15,000〜27,000円 |
(表参照:くらしのマーケット)
なるべく安く済ませたい場合は、ホームセンターやネットで蛇口本体を購入し、取り付け工事を業者に依頼する方法もあります。
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蛇口が固くて回らない時は適切な対応をしよう!
蛇口が固くて回らないと生活に支障をきたすため、早期解決したいと思うのは当然です。
業者に依頼するのが一番確実な方法ですが、緊急でないのなら、ぜひ本記事を参考に自力での解決を試してみてください。
蛇口の部品や構造を知ることで、次に不具合が起きた時の対処にも役立ちます。
ただし、経年劣化を起こしている場合などは、素人が自力で解決できない場合もあります。
うまくいかない場合や取り替えになった時は無理をせず、業者へ依頼しましょう。