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ヒートショック予防・対策にはリフォームがおすすめ!補助金や注意点も解説!

「高齢の親のためのヒートショック対策として、どんなリフォーム方法があるだろうか?」
ヒートショックとは急激な温度差から起こる現象です。ニュースなどでご覧になった方も多いと思いますが、最悪の場合、命にかかわる事態につながります。
本記事では、ヒートショックのことを正しく理解し、ヒートショックが起こる可能性を低くするためのリフォーム方法やヒートショック対策で使用できる補助金などを詳しく解説いたします。
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目次
ヒートショックはいつどこで起こるのか?
ヒートショックとは、気温の急激な変化により血圧が大きく上下することにより、血管や心臓または脳に影響を及ぼし、疾患を起こす現象のことをいいます。
ヒートショックは寒暖差の激しい場所への移動時に起こり、具体的な気温差は10℃以上と言われています。そのため、入浴時のみならず、リビング⇒洗面所・トイレ⇒リビングの移動時の寒暖差も、ヒートショックが起こるリスクになります。
東京都健康長寿医療センターの報告書によると、ヒートショックによる死亡者数は1年間で約17,000人と推計しており、 外気温が低くなる冬場に増加する傾向にあります。
なお、年齢に比例してヒートショックが起こるリスクも増加します。特に65歳以上の高齢者や生活習慣病を患っている人は、ヒートショックが起こりやすいと言われています。
そのため、ヒートショック予防・対策のリフォームを行うことにより、住宅内の寒暖差を小さくすることが重要です。
参考資料:東京都健康長寿医療センター「冬場の住居内の温度管理と健康について
」
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ヒートショック対策のリフォーム方法
ヒートショックの予防・対策として検討したいリフォームとして、以下の5つが挙げられます。
- 断熱材の追加
- 二重窓の追加
- ユニットバスへ交換
- 浴室暖房機の設置
- 床暖房の設置
対策① 断熱材の追加
断熱材と呼ばれる材料を壁や天井、床下に施すことで、外気温の影響を低減させることができます。
住宅の断熱性を高めることにより、冬場の冷たい外気が入りづらくなり、室内の暖かさを保つことが可能になります。建物全体に断熱リフォームを行えば、居室移動時の寒暖差が低くなるため、ヒートショック対策になります。
天井や床材を剥がす際には、のちに紹介する床暖房や浴室暖房乾燥機の設置のための配線工事なども一緒に行うことをおすすめします。
対策② 二重窓の追加
内窓を取り付けるなど、二重窓を導入することで住宅の寒さは軽減できます。
窓は外気温による影響を一番受けやすい場所です。日本建材・住宅設備産業協会の調査によると、冬の暖房時の約58%の熱が開口部である窓から流出していると報告しています。
内外をガラス1枚だけで遮る窓が一般的ですが、断熱性はあまり期待できません。二重窓は窓と窓の間に空気層を作るため、外気の侵入を防ぎ、室温の空気を逃げにくくすることが可能になります。
ただし、既存の窓形状や、窓が取付けられている枠の形状によっては取付られないこともあります。その際には、窓ガラス自体を断熱性の高いものに入れ替える事も検討しましょう。
対策③ ユニットバスへ交換
家のお風呂が在来工法(壁や床にタイルが貼られている浴室)であれば、ヒートショック対策としてユニットバスへの変更が効果的です。
ユニットバスは家の外壁とユニットバスの壁がそれぞれ独立しているため、壁と壁の間に空気層が生まれることにより、断熱性の向上が期待できます。
また、家のお風呂が既にユニットバスであっても、ユニットバス全体に断熱加工が施されている商品に交換することで、よりヒートショック予防が可能になります。
冬場でも高い断熱性を発揮するTOTOの「ほっカラリ床」や、保温材を使用したユニットバスなど、メーカーにより特徴や強みは様々です。
組み立てるだけで断熱効果が期待できるため、ヒートショック対策としてぜひ検討しましょう。
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対策④ 浴室暖房乾燥機の設置
脱衣場や浴室内の空気を入る前から暖めておく方法として、浴室暖房乾燥機の設置もおすすめです。
脱衣所は温度差を感じやすい場所です。特に高齢者の場合は着替える時間も長く、身体が冷えてしまいがちです。そのため、あらかじめ脱衣場や浴室を暖めておけば、寒暖差が低くなるため、ヒートショックも起こりにくくなります。
対策⑤ 床暖房の設置
高齢者の寒暖差への対策として、床暖房の設置はヒートショック対策として効果が期待できます。
エアコンや空調で室内を暖かくすることはできますが、床の暖かさを保つのは難しいです。特に浴室から出た時や廊下を移動するときなど、足元がヒヤッと感じたことがある方も多いと思われます。
床暖房を設置することにより、足元の冷えを解消してくれます。
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ヒートショック対策のリフォームの費用相場
ヒートショックの予防・対策のリフォームの費用相場は以下の通りです。
リフォーム方法 | 費用相場 |
---|---|
断熱材の追加 | 80万円~300万円 |
二重窓の設置 | 4万円~10万円 |
ユニットバスへ交換 | 60万円~150万円 |
浴室暖房乾燥機の設置 | 10万円~30万円 |
床暖房の設置 | 30万円~100万円 |
なお、ヒートショック対策の断熱リフォームには補助金や助成金を利用できることもあります。
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ヒートショック対策のリフォームで使える補助金
ヒートショック対策のリフォームでは、補助金や助成金を受けられることがあります。本記事では、以下の4つの補助金制度を紹介します。
-
既存住宅における断熱リフォーム支援事業
- 先進的窓リノベ事業
- 子育てエコホーム支援事業
- 地方自治体独自の補助金制度
なお、補助金や助成金は予算枠終了時に打ち切りになる場合もありますので、早めに調べて申請する事をおすすめします。
既存住宅における断熱リフォーム支援事業
「既存住宅における断熱リフォーム支援事業」とは、戸建て住宅・集合住宅の所有者が窓や床、天井、外壁などの断熱リフォームを行う際に補助が受けられる制度です。
補助金額は戸建て住宅の場合、施工費用の3分の1(上限120万円)です。
先進的窓リノベ事業
「先進的窓リノベ事業」とは、戸建て住宅・集合住宅の所有者が、住宅の断熱性能の向上を図るために開口部(窓・ドア)のリフォームを行う際に補助が受けられる制度です。
補助金額は、一戸当たり上限200万円に設定されています(1申請で合計補助額が5万円未満の工事は、補助対象外です)。
子育てエコホーム支援事業
「子育てエコホーム支援事業」は、子育て世帯・若者夫婦世帯が高い省エネ性能を有する新築住宅を取得する、または世帯要件に関わらず住宅の省エネリフォームを行う際に、その費用の一部を補助してもらえる制度です。
リフォームの必須条件として「開口部の断熱改修」や「外壁の断熱改修」を含むことが定められている他、バリアフリー改修なども補助対象となっています。
補助金額は、子育て世帯・若者夫婦世帯の場合は上限60万円、その他の世帯は上限30万円です(1申請で合計補助金額が5万円未満の工事は、補助対象外です)。
地方自治体の補助金制度
ヒートショック対策や住宅の断熱リフォームの補助金制度は、国が実施するものに加えて、自治体が独自に補助金制度を設けていることもあります。
例えば、大分市の「子育て・高齢者世帯リフォーム支援事業」では、ヒートショック対策を含む省エネ・バリアフリー改修工事に対して、一戸当たり30万円を上限に補助を受けることができます。
自治体によって補助金支給対象や金額は異なるため、まずはお住まいの自治体のホームページで探してみましょう。
参照:地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト
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ヒートショックの対策リフォームを行うポイント
ヒートショック対策のリフォームを行う際には、以下のポイントを抑えておきましょう。
- マンションの管理規約を確認する
- 複数の業者から相見積もりをとる
マンションの管理規約を確認する
マンションには専有部と共用部といった、マンション内のルールが事細かに決められています。あらかじめ管理規約や使用細則を確認しておきましょう。
マンションに住んでいても、ヒートショックリフォームを行うことは可能です。ただし、窓や壁など内外に面している箇所は、勝手にリフォーム出来ない事が多いので注意しましょう。
問題にならないよう、事前にマンションの管理会社や管理人に問合せましょう。
複数の業者から相見積りをとる
ヒートショック対策のリフォームを行う際には、複数の業者から相見積もりを取ることをおすすめします。
リフォーム工事の難しい所は、正解を見つけにくいことです。安いからと言って安易に飛びついた結果、ヒートショック対策という目的が果たされなければ意味がありません。
特にヒートショックリフォームの場合、建物の形状、家族構成、ライフスタイルによって予防・対策方法が変わってきます。
それらを正しく判断し、適切な提案を行ってくれる業者・担当者を見つけましょう。
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ヒートショック予防・対策リフォームは早めに行うべき
本記事では、ヒートショック対策・予防のリフォーム方法や注意点について詳しく解説していきました。
ヒートショックは生命に関わることです。「あの時、対策していれば!」と思ったときには、もう遅いことも。リスクを減らすためにも、早めの予防・対策が重要と言えるでしょう。
なお、ヒートショック対策・予防のリフォーム業者をお探しの方は、優良リフォーム業者紹介サービスリフォスムの利用がおすすめです。
入力した条件によってリフォーム業者を検索できる他、一括で相見積もりの依頼をすることが可能です。無料で利用できますので、ぜひお気軽にご利用ください。