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換気扇のうるさい音の原因は何?音別の原因と各対処法を詳しく解説!

キッチンやお風呂、台所で毎日使う換気扇ですが、音がうるさいと感じることはありませんか?
ただうるさいだけでなく、いつもと変わった音がするのであれば故障の可能性もあります。
今回は換気扇のうるさい音の対処法を場所別、音の種類別に詳しく解説します。
「どうすれば静かになるの?」「自分でやるよりプロに任せる?」
迷ったときの参考にしてください。
また賃貸物件に住んでいる方の対処手順も紹介するので、最後までご覧ください。
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目次
換気扇ごとのうるさい音の種類と原因は?
換気扇の音がうるさい、変な音がする、といっても、音により原因は様々です。
換気扇を使う時、多少は機械の稼働音があります。
しかし、次第に「ゴー」「ボー」という音になり、うるさいと感じるようになると対処が必要です。
他にも「キーン」「カラカラ」「キュルキュル」など様々な異音のパターンがあります。
まずは音を良く聞いて原因を把握してから、正しい対処をしてください。
うるさい音は不快に感じるだけではなく、換気扇が十分に機能していないサインかもしれません。
換気効率が落ちていたり、電気代が余計にかかったり、最悪の場合突然動かなくなる可能性もあります。
なるべく早く対処しましょう。
換気扇の耐用年数は15年ですが、製品寿命は使用状況により変わります。使用期間10年前後で現れる不具合は修理や交換を検討してください。
音 | 原因 | 自分で対処可能 |
---|---|---|
キュルキュル チチチチ |
換気扇軸の潤滑油不足 | 〇 |
カタカタ・カラカラ (内部からの異音) |
モーター破損 回転軸のずれ |
× |
ゴー・ボー | 油汚れ・ホコリ | 〇 |
ジー・ジジジジ | 部品のサビ | × |
キーン | 経年劣化 | × |
キッチンの換気扇
キッチンの換気扇は調理法や使用頻度の違いで劣化具合にかなり差が出るので、一般的な寿命の10年未満であっても、症状により修理交換が必要なケースがあります。
「キーン」という甲高い音は経年劣化が考えられます。
プロペラやモーターの不具合など複数の原因があり、自分でのメンテナンスや掃除では改善されません。
「カラカラ」という音が換気扇内部から聞こえる場合は、モーターの破損、回転軸のズレが原因と考えられます。
自分で修理するのは難しいので、プロに相談しましょう。
キッチン換気扇の音トラブルで1番多いのは「ゴー」「ボー」という音が大きくなる症状です。
調理時の油がプロペラ・ファンに付き、さらにホコリが溜まった為に正常に回転していない事が原因です。
自分で掃除して汚れを取り除けば音は静かになります。
蓄積した汚れは放置すると、調理の火が引火したり、レンジフード内部が高温になり自然発火する可能性があるので定期的な掃除が必要です。
お風呂場の換気扇
お風呂の換気扇は湿気の影響を受けるので、使用状況によっては10年経たず不具合が生じるケースもあります。
「ジー」「ジジジジ」という音がする場合は、湿気で部品がサビて隙間やズレが生じている可能性があります。
サビ取り専用洗剤で掃除すれば解消される場合もありますが、使用期間が10年近い場合は換気扇本体の交換を検討してください。
「ゴー」「ボー」という音がうるさい時は、内部にホコリやカビが溜まっているので、掃除をしましょう。
「キュルキュル」「チチチチ」という音はプロペラ・ファンの軸の潤滑油が少なくなっている可能性があるので、潤滑油を塗って音が消えるか様子を見てください。
また、浴室乾燥機本体から「ギシギシ」というきしみ音がするのは、モーター内のベアリングの劣化やファン自体が変形していると考えられます。
ホコリ掃除、オイル塗布で改善することもありますが、浴室乾燥機の内部は複雑で、部品の取り外しも難しいので、プロに修理を依頼したほうが安全です。
トイレ・洗面所の換気扇
トイレ・洗面所の換気扇は24時間回していることも多く、比較的寿命は短く10年未満が一般的です。
換気扇の内部からの「カラカラ」「カカカカ」という異音は、長期間の使用でモーターの軸がずれてしまい音が鳴っている事が原因です。
この症状を放置すると、故障につながるので、プロへ修理交換を依頼してください。
それほど使用年数が経っていないのにうるさい音がするのは、ホコリやカビの付着でプロペラが上手く回っていないケースが多いようです。
この場合「ゴー」または「ボー」という音がするので、掃除をして汚れを除去しましょう。
汚れが蓄積すると、軸自体曲がってしまう可能性もあるので、定期的な掃除が必要です。
「キュルキュル」「チチチチ」という音はプロペラ・ファンの軸の潤滑油が少なくなって、スムーズに回転していないのが原因と考えられます。
最初から塗られていた潤滑油が使用するうちに減ってしまった状態なので、自分で潤滑油を購入して塗布すれば解消します。
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換気扇の掃除の仕方
換気扇のうるさい音には様々な種類と原因があることが、お分かりいただけたでしょうか。
原因により自分での掃除やメンテナンスで改善する場合と、プロに修理点検を依頼する場合を判断しましょう。
換気扇の掃除は難しいと思われがちですが、手順通りに進めれば意外にも特別な技術はいりません。
用具もドラッグストアやホームセンターで購入できるものばかりなので気軽に始められます。
洗剤は汚れの状況に合った物を選びましょう。
汚れをため込んでからの掃除は手間も時間もかかりますが、方法を知って習慣にすれば1回の負担も軽くなります。
用意するもの
-
中性洗剤(手肌や素材を傷めにくい)
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セスキ炭酸ソーダ (汚れを浮かす効果)
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アルカリ性洗剤(中性洗剤で落ちないひどい汚れ用)
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重曹
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バケツか大きめのポリ袋
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ゴム手袋
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スポンジ
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タオル
-
不織布ハンディモップ
他に雑巾・歯ブラシ・新聞紙など、捨てても良い物を用意する。
キッチン:レンジフードの掃除方法
レンジフードは、ダクトにつながる換気扇と効率的に吸気するためのフードが一体になっています。
ファンやフィルターが隠れ、インテリア性が高いので、最近では多くのリビングキッチンに設置されています。
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準備
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レンジフードの外側を拭く
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整流板を外し掃除する
-
フィルターを外し掃除する
-
シロッコファンを外し掃除する
-
パーツを戻す
1:準備
レンジフード内側の電源プラグを抜き、ブレーカーを落とす
パーツを取り外す時に汚れが落ちるので、換気扇の下に新聞紙や古タオルを敷きます。
スプレーボトルの水に重曹を溶かした重曹水、重曹に少量の水を加え練った重曹ペーストを用意しておくと便利です。
2:レンジフードの外側を拭く
中性洗剤を溶かした水を雑巾に染み込ませて全体を拭き、汚れが落ちたら水拭きで洗剤を拭きとります。
重曹スプレーを使う場合は、空拭きで仕上げます。
3:整流板を外し掃除する
整流板は取り外し中性洗剤とスポンジで洗います。
付けたままでは、内側の油汚れが掃除できません。
また、手前だけ外して拭くと落下する危険があるので、完全に取り外しシンクなどに置いて洗ってください。
4:フィルターを外し掃除する
中性洗剤か重曹ペーストを塗り、30分ほど放置して汚れを浮かします。
汚れと洗剤を更に馴染ませるために、食品ラップでぴったり覆うのがおすすめです。
洗う時はブラシやスポンジを一方向に動かし、汚れを拭いとるようにすると良いでしょう。
塗装が剥げないよう強く擦らず、優しく落とすようにしてください。
アルカリ性洗剤は頑固な汚れに高い洗浄効果を発揮しますが、手肌や素材に刺激が強いので用法を良く守り、手や目を保護して使用しましょう。
5:シロッコファンを外し掃除する
シロッコファンはワンタッチ式とねじ止め式があり、それぞれ取り外し方が違うので取扱説明書やメーカーのホームページで事前に確認しましょう。
取り外したらフィルターと同じように、洗剤や重曹を使用して汚れを浮かせたあと、洗い流して下さい。
シロッコファンは大きく溝の数も多いので、バケツやポリ袋にパーツと50〜60度くらいのお湯を入れ、洗剤か重曹を溶かし30分ほど漬ける方法もおすすめです。
6:パーツを戻す
パーツが良く乾燥したら元通りに戻します。
最後に作動させてガタつきがないか、異音がしないか確認します。
キッチン:プロペラファン換気扇の掃除方法
プロペラファンは扇風機のような見た目で、ダクトを通さず壁に直接取付けて排気する換気扇です。
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準備
-
フィルターを外す
-
プロペラを外す
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枠カバーを外す
-
パーツを洗う
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パーツを戻す
1:準備
取り外す時に汚れが落ちるので、換気扇の下に新聞紙や古タオルを敷きます。
作業前に換気扇の電源を切り、コンセントを抜いておきましょう。
念のためブレーカーも落とします。
2:フィルターを外す
プロペラの前面にフィルターがあるタイプのものは外します。
下部分を押さえ、押し上げながら手前に引くと外れます。
3:プロペラを外す
羽部分を押さえながら中央の丸い部分(スピンナー)を時計周りに回し、取り外します。
続いて羽部分も取り外します。
4:枠カバーを外す
下部分を押さえ、押し上げながら手前に引くと外れます。
枠の下にオイルキャッチ(油だまり)が付いている場合は外します。
5:パーツを洗う。
ホコリと油が固まっていれば割りばしや手で取り除きます。
バケツやポリ袋にパーツと50〜60度くらいのお湯を入れ、洗剤か重曹を溶かし30分ほど漬け置きしてください。
ブラシやスポンジで汚れを落とし水ですすぎます。
6:パーツを戻す
パーツが良く乾燥したら元通りに戻します。
最後に作動させて羽根が飛び出さないか、ガタつきがないか確認します。
トイレ・洗面所の換気扇の掃除方法
トイレや洗面所の換気扇は油汚れがないので、掃除は簡単です。
ホコリを乾いた状態で取り除いてから、水洗いすると良いでしょう。
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準備
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カバーを外す
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プロペラファンを掃除る
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本体内部を掃除する
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パーツを戻す
1:準備
トイレや洗面所の換気扇は高い所に設置されているので、安定した踏み台などに乗って作業しましょう。
取り外す時に汚れが落ちるので、換気扇の下に新聞紙や古タオルを敷きます。
コンセントを外し、念の為ブレーカーを落としてください。
2:カバーを外す
外側から見てホコリが溜まっていたら、不織布ハンディモップで軽く拭きます。
外し方はツメを引っ張る、スライドさせる、他にカバーに付いたワイヤーを本体から外す方法があります。
3:プロペラを外す
プロペラを外し不織布ハンディモップでホコリを取り除いた後、中性洗剤で洗います。
プロペラが小さいので、歯ブラシや小さく切ったスポンジが便利です。
4:内部を掃除する
硬く絞った濡れ雑巾を使い、手の届く範囲で内部を拭きます。
プロペラを外した後の軸は潤滑油が取れてしまうので、拭かないように気を付けてください。
5:パーツを戻す
パーツが良く乾燥したら元通りに戻します。
最後に作動させてガタつきがないか、異音がしないか確認します。
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掃除をしても音が直らない場合は?
換気扇の異音は掃除で解消される事が多いのですが、異音が止まない、小さくても音は鳴り続けている場合はどうすれば良いのでしょうか?
汚れが除去されファンが良く回るようになったため、音が大きく聞こえているケースもありますが、異音はモーターの経年劣化が原因となっている可能性が高いでしょう。
モーターの修理は専門知識がなければ難しく、プロに任せるのが最適ですが、その前に自分で簡単に行える応急処置の方法をご紹介します。
自分で応急処置をしてみる
掃除して見た目はきれいになったのに異音が消えない時は、プロペラやファンの軸に潤滑油が不足している可能性があります。
潤滑油は自分で簡単に塗れるので、方法を覚えておきましょう。
潤滑油の選び方
ホームセンターやネットで「グリス」「シリコンスプレー」などの商品名で販売されています。
商品特性として、潤滑作用、防錆作用が持続するという、長期的な効果が記載されている商品を選んでください。
塗り方
チューブに入っているものより、スプレータイプが便利です。
汚れを良く拭き取って塗りますが、量が多いと回転する時、周囲に飛び散るので注意してください。
潤滑油では解決できない場合もある
モーター内部全体にサビが広がっていたり、焦げ付きがある場合は潤滑油では対応できないので、修理交換を検討したほうが良いでしょう。
修理・交換をしてもらう
自分での掃除や応急処置でも異音が改善しなければ、専門業者へ見積もりを依頼し修理交換する事になります。
この機会に防音タイプのレンジフードに交換しても良いでしょう。
どこに頼めば良いか迷ったり、相見積もりで料金を比較したい時には、以下を参考にしてください。
製造メーカー
メーカーの修理依頼窓口に連絡し、保証期間を過ぎていれば状態により有償での修理となります。
修理部品の保持期間は発売停止後10年です。
10年以上使用している場合は部品がなく修理不可と判断され交換になると製造メーカーは対応していないので、最初から業者を選び直すことになります。
リフォーム会社
キッチン・浴室・トイレなど場所全体のリフォームを請け負うことが多く、換気扇の交換作業自体は設備工事に依頼するケースがあります。
家電量販店・ホームセンター
キッチンコーナー等に換気扇も展示されていて、その場で交換取付を受け付けている店舗があり、実際の見積もりや施工は提携会社が行います。
換気扇の他にも購入する家電製品がある場合はポイント等でお得感があります。
住宅設備機器会社
設備単体の設置を請け負っていて、専門の職人が施工にあたります。
自分で購入した換気扇を交換設置してくれる業者もあります。
見積金額を比較した上で、希望の換気扇を取り扱っているか、換気扇の他にも直したい箇所はあるかなどを考慮し、総合的に判断して下さい。
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賃貸の部屋で換気扇から異音がするときは?
ここまでは持ち家を想定した対処法をご紹介しました。
もし賃貸物件に備え付けの換気扇に異音トラブルがあったら、自己判断で対処せず、管理会社や大家さんに相談してください。
基本的に、換気扇の修理交換は貸主の負担です。
取扱説明書がなく、メーカーや型式がわからないまま、無理にパーツを取り外したりメンテナンスするのは危険です。
破損など原状回復できない場合は、費用を請求されてしまう可能性があるので気を付けましょう。
管理会社・大家へ連絡
では、どのタイミングで管理会社や大家さんに相談すれば良いのでしょうか?
答えは気付いたらすぐ、なるべく早くです。
自分で何らかの対処をする前に、状況を詳しく説明し対応を指示してもらって下さい。
一般的には大家さん本人か、管理会社と提携しているメンテナンス会社が現場を見に来てくれます。
借主は換気扇に限らず、賃貸物件の設備に不具合が生じた時には、速やかに貸主に報告する義務があります。
生活に支障がなく、「自分でそのうち掃除しようと放置していては、通知義務違反になってしまう可能性があります。
マンションのように気密性の高い部屋で、換気扇に不具合があると天井や壁紙にカビが発生するなど他のトラブルに発展するリスクもあるので、なるべく早く連絡しましょう。
修理費用は原則貸主の負担
賃貸物件の設備の修理費用は、基本的に大家さんの負担です。
換気扇の寿命は10〜15年といわれており、経年劣化による修理交換を請求される事はないでしょう。
ただし、借主に故意の過失があったり、掃除を著しく怠ったと判断されたりした場合は費用を請求される可能性もあります。
異音がするほどの汚れが蓄積していると、クリーニング業者による清掃をする場合もあり、費用はレンジフードタイプの換気扇で11,500円〜12,500円、プロペラタイプの換気扇は7,000円〜11,000が目安になります。
トラブルが起こらないように、できる範囲の掃除を習慣にするのが最善策です。
使い捨ての不織布フィルターを使えば汚れたら取り替えて、設備自体の汚れは防げるのでおすすめです。
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換気扇がうるさい時の原因と対処法【まとめ】
プロペラファンは扇風機のような見た目で、ダクトを通さず壁に直接取付けて排気する換気扇です。
今回は換気扇のうるさい音の原因と対処法を詳しく説明しました。
換気扇はどの家にも必ず最低1機、戸建て住宅なら数機設置されており、なくてはならない住宅設備のひとつです。
また毎日、長時間に渡り使用するので、年数が経過すると何らかの不具合が生じるのは当然です。
正常に作動していないと臭いやカビの原因になり、火災が起こる可能性もあるので、換気扇の音で状態をチェックする事が重要です。
異音の種類と原因がわかっていれば慌てず対処でき、専門業者に依頼するタイミングも迷わずにすみます。
換気扇の一般的寿命は10年といわれていますが、日々の掃除やメンテナンス次第では長く快適に使用できるので、この記事を参考にしていただければ幸いです。