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人工大理石のキッチンシンクはなぜ人気?特徴と、汚れの原因・掃除方法も徹底解説

人工大理石は、デザイン性が高く低コストであることから、キッチンシンクの素材として近年人気が高まっています。
しかし、使っているうちにシンクのキズから汚れが広がったり、黄ばみが出てきてしまったりするなど、メンテナンスに悩む方も少なくありません。
本記事では、人工大理石のシンクの特徴を紹介したうえで、汚れの原因や、具体的な掃除方法を詳しく解説します。
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目次
人工大理石のシンクの特徴
人工大理石とは、大理石のようなイメージを再現した、樹脂が主成分の人工素材です。
アクリル系樹脂とポリエステル系樹脂の2種類があり、現在の主流は、耐熱性に優れたアクリル系樹脂となっています。
この人工大理石を使用したシンクは、耐熱性や耐水性、耐汚性が高く、短期的には汚れにくいことが特徴です。
一方、長期的には、樹脂製の素材を使っているため、経年劣化により汚れやすいという性質があります。
なお、人工大理石に似た名称の「人造大理石」とは、天然石を多く含む点で、人工大理石と異なります。人造大理石は天然石を一度粉砕した後、セメントや樹脂を混ぜ合わせて固めた素材で、天然石を多く使用するため、コストは人工大理石よりも高くなります。
以下、人工大理石のシンクのメリット・デメリットについて解説します。
人工大理石シンクのメリット
人工大理石のシンクには、以下のようなメリットがあります。
- 食器が割れにくい
- コストを抑えられる
- バリエーションが豊富
- キッチンに統一感を出せる
人工大理石は樹脂が主成分のため、天然石に比べてクッション性があり、食器が割れにくい特徴があります。
加工もしやすく大量生産が可能なため、安価で、デザインのバリエーションも豊富に展開されています。
さらに、シンクとワークトップを人工大理石でつなげることで、統一感のあるキッチンデザインも実現できます。
人工大理石シンクのデメリット
一方で、人工大理石のシンクには以下のようなデメリットがあります。
- 耐熱性に不安がある
- 天然石のような質感がない
- 経年劣化により汚れやすくなる
人工大理石の耐熱温度は、一般的に200℃程度と言われています。そのため、熱した調理器具を長時間置くことで、変形や変色を起こしてしまうおそれがあります。
また、人工大理石は日ごろからメンテナンスをしていても、紫外線や漂白剤を原因とした経年劣化によって、汚れやすくなるという短所があります。
このようにデメリットはありますが、技術開発により年々耐熱性などが向上しているため、今後の技術の発展による改善が期待できる素材です。
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人工大理石シンクが汚れる原因とは?
人工大理石のシンクは、素材の特徴から、以下の原因で汚れが発生することがあります。
- 長時間の汚れの放置
- 経年劣化による寿命
- 水道水のミネラル分の影響
シンクのメンテナンスは、汚れの原因を理解したうえで行うと効果的です。以下、それぞれの原因について詳しく解説します。
長時間の汚れの放置
人工大理石のシンクは、汚れを長時間放置すると色素が沈着し、落ちにくい汚れとなってしまいます。例えば、シンクの隅に三角コーナーを置いている場合、生ごみの水分が染み出す下側や側面などの汚れが放置されることで、色素が沈着します。
色素が沈着してしまうと、簡単な掃除では取りにくくなるため、変色する前に中性洗剤やクレンザーなどでこまめに洗いましょう。
経年劣化による寿命
人工大理石のシンクは、経年劣化によって、日焼けや黄ばみもできてしまいます。原材料である樹脂は紫外線に弱いため、黄ばみ汚れやひび割れを起こし、その場所を中心に汚れが広がります。
キッチンの耐用年数は、国土交通省の公表資料「期待耐用年数の導出及び内外装・設備の更新による価値向上について」(p.13)によると、「15〜25年間」とされているため、15年を過ぎたあたりから交換のタイミングとなるでしょう。
なお、シンクとワークトップを同じ人工大理石でつないでいる場合には、デザインや色に違和感のないよう、同時の交換が望ましいといえます。
水道水のミネラル分の影響
水道水に含まれるミネラル分によっても、黄ばみ汚れができてしまうことがあります。
一般的に、水道水の水質は中性ですが、地域や時期によっては、鉄分やマグネシウムなどのミネラル分が多く含まれ、弱酸性から弱アルカリ性となる場合があります。
人工大理石の主成分である樹脂素材は、酸性やアルカリ性に弱いため、シンクの汚れの原因になるおそれがあります。
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人工大理石シンクの汚れを落とす方法
人工大理石のシンクの汚れを落とすには、以下の方法が有効です。
- メラミンスポンジで優しく擦る
- 中性洗剤を使う
- クレンザーを使う
汚れの段階が低い順に対策を紹介します。
メラミンスポンジで優しく擦る
水洗いでは落ちない汚れは、メラミンスポンジで優しく擦って落としましょう。
メラミンスポンジは、汚れを吸着しやすい特徴のあるメラミン樹脂でできており、水の力だけで十分に汚れを落とすことができます。
水分をたっぷりと含ませた状態で、優しく擦ることがおすすめです。代表的な商品には、LEC(レック)社の「激落ちくんシリーズ」やワコー社の「ピカ王シリーズ」などがあります。
中性洗剤を使う
メラミンスポンジで落ちない汚れには、中性洗剤を使いましょう。普段使われる食器用洗剤は、一般的に中性洗剤です。
食器を洗うときと同様に、シンクの隅々まで中性洗剤を含ませたスポンジで、優しく擦り洗いをしましょう。
食器洗い後に習慣的に行えば、汚れの放置の予防にもつながり、シンクを長持ちさせることができます。
クレンザーを使う
中性洗剤では落ちない汚れには、クレンザーの使用がおすすめです。研磨剤が入ったクレンザーで、シンクの表面に付着した黄ばみ汚れを優しく削り落とす方法です。
ただし、人工大理石のシンクは、研磨剤によって細かいキズがつくとかえって汚れやすくなってしまいます。そのため、クレンザーを使うときには必要以上に強く擦らないこと、研磨剤成分は20%以下のものを使うことを意識しましょう。
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人工大理石シンクの汚れを落とすときの注意点
先述したように、人工大理石は酸性やアルカリ性に弱く、また研磨剤の入った洗剤などによる摩擦に弱い、という特徴があります。それらを踏まえて、以下では人工大理石のシンクを掃除する際の、2つの注意点を解説します。
漂白剤の使用を避ける
人工大理石のシンクを掃除する際には、漂白剤の使用を避けましょう。酸性やアルカリ性に弱いため、漂白剤に長時間さらされると変色してしまう可能性があります。
漂白剤により一時的にシンクが白くなることはありますが、変色・変形した場合、二度と元に戻らなくなるリスクがあります。
やすりやたわしを使わない
シンクの表面の黄ばみや焦げ付きを落とすために、やすりやたわしでゴシゴシと擦ることも避けましょう。
表面のコーティング加工が取れてしまい、黄ばむスピードがかえって早くなってしまいます。また、キズの具合によってはさらに落ちにくい汚れがついてしまうおそれがあります。
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人工大理石シンクのメンテナンスの3つのコツ
人工大理石のシンクのメンテナンスには、次の3つのポイントを押さえておきましょう。
- シンクの掃除は毎日行う
- キッチンシンク用のコーティングをする
- 業者にクリーニングを依頼する
日常的なメンテナンスと、定期的なクリーニングが、シンクを長持ちさせるコツです。以下、それぞれの項目を解説します。
シンクの掃除は毎日行う
シンクの掃除を毎日行うことで、黄ばみ汚れの予防と早期の対処が可能です。一日の終わりに、から拭き掃除で水垢の対策をすることも、シンクの維持に有効です。
シンク用のコーティングをする
シンク用のコーティング加工を施すことで、耐久性と防汚性が向上します。
ホームセンターなどで販売されているスプレータイプのコーティング剤を使用したり、業者にキッチンコーティングの加工を依頼したりすることが効果的です。
コーティング加工工事の費用相場は、2〜5万円程度です。利用する塗装材の種類により変動があるため、具体的な金額を知りたい場合は業者に見積もりを依頼することをおすすめします。
なお、コーティング加工済みのシンクは、毎日の掃除の時間短縮にもつながるため、忙しい方に適しています。
業者にクリーニングを依頼する
人工大理石のシンクの汚れ落としや予防対策は、ハウスクリーニング業者にも依頼することができます。一般的に、キッチン全体のクリーニングの費用相場は、1〜2万円程度です。
ご自身で擦り洗いをして、キズや汚れが残ってしまうよりも、プロに依頼して正しい方法で清潔なキッチンを保つことで、長期的な維持が可能になります。
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人工大理石シンクの特徴を理解して正しい掃除をしよう!
樹脂製の素材からできている人工大理石のシンクは、安価なコストや、耐水性・耐汚性に優れている点がメリットです。
しかし、長時間の汚れの放置や経年劣化などにより、樹脂の変色が起きてしまうことがあります。これまで解説したように、人工大理石のシンクのメンテナンスには、漂白剤やたわしを使うのではなく、変質が起きたりキズがついたりしないようにメラニンスポンジで優しく擦る、または中性洗剤や研磨成分が少ないクレンザーを使うことがおすすめです。
なお、シンクを含め、リフォームを検討されている方は「リフォスム」がおすすめです。リフォスムでは、複数のリフォーム業者から簡単に見積もりを取得できます。web上で、無料で利用できるため、是非使ってみてはいかがでしょうか?