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10万~30万円でできるお風呂のリフォームは?費用を安く抑える方法や業者選びのポイントも解説

「長年使ってきたお風呂、床や壁の汚れが目立ってきた」
なんてお悩みはありませんか?いざリフォームしようと思っても、何百万円とかかってしまうのでは、と心配になりますよね。
この記事では10万円からできる低価格なお風呂のリフォーム内容をご紹介します。
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目次
10万円でできるお風呂・浴室のリフォーム

自宅のお風呂リフォームといえば、100万円ほどするユニットバスの交換をイメージされる方も多いと思います。
しかし、予算10万円ほどでも「部分的な修理」「汚れている箇所の補修」「窓・手すりの設置」などの小規模リフォームが可能です。
予算10万円で出来るお風呂リフォームは以下です。
予算目安 | リフォーム内容 | こんなお風呂の悩みにおすすめ |
---|---|---|
10万円~ | 浴槽の交換(据え置き型) | 浴槽のひび割れ・汚れ |
10万円~ | 浴槽(浴室)の塗装 | 浴槽や床、壁、天井の汚れ |
4万円~6万円 | 壁/天井/床の張り替え | 壁・天井・床の汚れや、傷、すり減り |
2万円~3万円 | 手すりの設置 | 高齢化などによる転倒が心配 |
5万円~6万円 | 内窓の設置、窓ガラスの交換 | お風呂が寒い、暖房代が高い |
5,000円~3万円 | 窓に目隠し用の格子を設置 | 浴室の窓から覗き見されないか不安 |
3万円~10万円 | 浴室ドアの交換 | 浴室のドアから水が漏れる、スムーズに開閉できない |
実際にどんなリフォーム内容なのか、それぞれ詳しく見ていきましょう。
「10万円から更に安くリフォームを行いたい」という方は、下記の章も併せてご覧ください。
予算10万円~・浴槽の交換(据え置き型)

据え置き型の浴槽とは、脚のある浴槽が床に置く形で設置されており、お湯の栓を抜くと浴槽の下を通って排水溝へとお湯が流れるもの。築20年、30年のアパートやマンションなどの集合住宅、築年数がある戸建て住宅で見られるタイプです。
浴槽を交換する場合、浴槽本体価格と設置費用がセットになっていることが多く、それぞれの内訳は以下の通りです。
【浴槽交換の内訳(目安)】
工事内容 | 工事詳細 | 費用目安 |
---|---|---|
解体工事 | 浴槽の取り外し解体・撤去 | 8,400円 |
浴槽の処分 | 30,000円 | |
浴槽の設置 | 据え置き型の浴槽本体 | 74,500円 |
(値引き) | -20,000円 | |
浴槽の設置 | 12,500円 | |
諸経費 | 9,790円 | |
合計 | 115,940円 |
出典:経済調査会(出版社)/『2022 積算資料ポケット版 リフォーム編』
本体価格は浴室リフォームを行う業者からの値引きがあることが多く、浴槽本体の料金として5~6万円、工事費や撤去費として5万円~で、合計10万円~の費用がかかります。
埋め込み型の浴槽に交換する際は、更に配管工事などに費用がかかるため据え置き型のほうが費用を抑えられます。
※埋め込み型については「予算30万円・浴槽の交換(埋め込み型)」で解説しています。
予算10万円・浴槽(浴室)の塗装

手軽にできるお風呂のリフォームとして人気なのが浴室全体や浴槽の塗装。
コーティングと呼ばれることが多く、主に下記の2種類に分けられます。
再生コーティング
キズや汚れが目立つ浴室(浴槽)に施されるコーティング。再生コーティングによって、新品同様の光沢を取り戻すことができます。
保護コーティング
浴室(浴槽)の綺麗な状態を長持ちさせるために施すコーティング。一般的に多い「フッ素系樹脂」のコーティング剤を使うことで、撥水効果により汚れを防いでくれます。
浴室内の塗装は、塗装範囲が広がるほど費用がかかり、浴槽のみ塗装する場合は8~10万円が費用目安です。
予算4万円~6万円・壁/天井/床の張り替え

床や壁はなんとか掃除できても、高い位置にある天井まではなかなか手が届きませんよね。
定期的に掃除してもカビがひどい場合には、一般的によく使用されている樹脂系パネルや、水回り専用のフィルム・リメイクシートに張り替えることで掃除の手間も軽減されます。
以下、費用の目安です。
◆安価なシート・フィルムでリフォームする場合◆
- 部分的な張り替え 4~6万円
- 壁・床・天井すべての張り替え 10万円~
どこを張り替えるべきか、どんな材料を使用するべきか、判断が難しい場合にはリフォーム業者と相談するのがよいでしょう。
>>浴室の壁材の種類と比較・選び方
>>ユニットバス・浴室の天井の交換費用
予算2万円~3万円・手すりの設置

設置費用は1万5000円ほど、手すりの本体価格は5000~8000円ほどが目安なので、手すりは2~3万円で設置が可能です。
浴室のバリアフリー(転倒予防)として、脱衣所や浴室内の数か所設置することがよくあります。
浴室内はどうしても滑りやすく、転倒しやすい環境のため今は必要なくても将来を見据えて早めに設置するのもよいでしょう。
また、高齢者の自宅へ設置する場合には介護保険の補助金の対象になる場合もあるので、お住まいの自治体のホームページなどで一度確認してみましょう。
予算5万円~6万円・内窓の設置、窓ガラスの交換

寒い地域や、冷たい空気が入りやすいお風呂場に多いリフォームが内窓の設置です。
現在ある窓の内側にもう1つ窓を取り付けることで、気密性を高め、浴室の断熱性を高めます。更に、外から見えにくい、侵入がしにくいといった防犯面でもメリットのあるリフォームです。
また、窓ガラスを断熱性の高い複層ガラスに交換することで、熱を逃がしにくくする方法もあります。
窓のサイズや素材によって多少変動はあるものの、内窓の設置・窓ガラスの交換のどちらも各5~6万円程度で工事が可能です。
予算5,000円~3万円・窓に目隠し用の格子を設置

浴室窓の外側に格子を設置することで、外部からの侵入や覗き見といった防犯面での効力が高まります。特に、一軒家で隣の家と距離が近い場合や、浴室の窓が外からでも分かりやすい位置にある場合などに設置されることが多いです。
素材やデザインによって価格も5000~3万円と幅広く、家の雰囲気に合わせて設置できるので、利用者の多いリフォームの1つです。
予算3万円~10万円・浴室ドアの交換

「ドアの開閉がスムーズにできない」「隙間から水が漏れてしまう」「一部にひびが入ってしまった」などの問題が発生した場合に、ドアの交換が必要になってきます。
浴室ドアの交換をする際には、カバー工法(既存の枠に新しい枠をかぶせて、新品のドアを設置する方法)を用いると、比較的費用を抑えることができます。
浴室ドアを新調する分には10万円以下で収まるものの、引き戸や折れ戸などに変更する場合には、更に費用がかかる場合があるので、ご注意ください。
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20万円でできるお風呂・浴室のリフォーム

10万円でできるお風呂リフォームでは、主に部分的な修理や交換についてご紹介しました。ここからは、予算20万円でできるお風呂リフォームについてご紹介していきます。
お風呂の外観をリフォームするというより、機能性を高めるような内容となってますので、ぜひ参考にしてください。
「20万円から更に安くリフォームを行いたい」という方は、下記の章も併せてご覧ください。
予算15万円~20万円・浴室ドアの交換
先ほど10万円でできるリフォームとしても紹介しましたが、浴室ドアを新しいタイプのドアに交換するときには10万円以上かかる場合があります。
以下が、浴室ドアのタイプによる金額の違いです。
工事方法 | 交換後のドアの種類 | 費用の目安 |
---|---|---|
ドアのみ交換する | 開き戸 | 3~5万円 |
折れ戸 | 3~6万円 | |
引き戸 | 8~10万円 | |
新たな枠をかぶせる(カバー工法) | 開き戸 | 5~6万円 |
折れ戸 | 6~7万円 | |
引き戸 | 8~10万円 | |
枠とドアの両方を交換する | 開き戸 | 7~10万円 |
折れ戸 | 8~12万円 | |
引き戸 | 13~16万円 |
また、ドア製品の素材が「樹脂パネル」か「ガラス素材」かによっても価格が変わります。
それぞれにメリット・デメリットがあり、一般的に「これがいい」というものはありません。お住まいの環境に合わせたドアタイプや素材を選びましょう。
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予算10万円~15万円・給湯器の交換

給湯器の交換はその給湯器の機能によって大きく変動します。一般的に多い給湯専用タイプのものが10~15万円で、費用が最も抑えられます。
これに追い炊きや足し湯機能が加わったオート・フルオートタイプ、少ないガス量でお湯を沸かせるエコジョーズなどが搭載された給湯器に交換する場合には、20万円以上かかってくる場合がほとんど。
エコジョーズに関しては、給湯器と設置費で値段はするものの、長い目で見た時にガス料金を抑えることができるといったメリットがあります。
予算14万5,000円~・浴室乾燥暖房機の設置

浴室乾燥暖房機には電気式とガス式の2種類があり、それぞれ以下のような特徴があります。
電気式の浴室乾燥暖房機
本体価格と設置費用を合わせて、合計14万5000円~27万円に収まることがほとんど。
浴室乾燥暖房機のない浴室に簡単に後付けができるので、利用するユーザーも多く見られます。
ガス式の浴室乾燥暖房機
ガス配管の設置や専用の給湯器が必要なため、初期費用が20万円を超えてしまうことも稀ではありません。しかし、室内干しを頻繁に行う方にとっては光熱費が安くなるといったメリットもあります。
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30万円でできるお風呂・浴室のリフォーム

ここでは、もう少し費用がかかってもいいからお風呂全体をリフォームしたい方向けに、30万円でできるお風呂リフォームを2つご紹介します。
何回もリフォームを繰り返すよりも、一度大規模なリフォームをした方が費用を抑えられる可能性もあるので、ぜひ現在のお風呂の状況と照らし合わせながらご覧ください。
「30万円から更に安くリフォームを行いたい」という方は、下記の章も併せてご覧ください。
予算25万円~30万円・浴室全体のリフォーム(塗装+シート貼り)
予算10万円の場合、どうしても部分的のみの塗装になってしまいますが、予算30万円あれば、浴室全体の塗装とシート貼りのリフォームが可能になります。
塗装で浴室全体を新品同様の状態に戻し、その上からシートを貼り付けることで、防カビ対策ができ、床がタイル素材の浴室の場合には、冬場の冷え緩和の効果が期待できます。
塗装やシート張りは一度行えば10~20年くらいその効果があるので、普段のお掃除の手間を減らすこともできます。
予算30万円・浴槽の交換(埋め込み型)
埋め込み型の浴槽とは、浴槽の3分の1ほどを浴室の床に埋め込み、お湯の栓を抜くとそのまま流れていく直接排水スタイル。ここ数年~10年以内に建てられたマンションやアパート、一軒家のほとんどがこのタイプを採用しています。
浴槽を据え置き型から埋め込み型に交換しようとすると、一度浴室の壁や床を取り壊したり、タイル部分を貼り直したりする必要があるので、据え置き型よりも料金が高くなります。
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お風呂リフォームを安くする方法
「少しでも格安でお風呂リフォームをしたい」という方は多いです。
下記の表は元値が10万円程度のリフォームから、どれくらい安くできるのかを方法別にまとめたものです。
安くする方法 | 安くできる金額(目安) |
---|---|
アウトレット品を使う | 1万~3万円 |
安い時期にリフォームする | 5千~1万円 |
専門知識が不要な箇所はDIYする | 3万~5万円 |
補助金を使う | 総額の最大90% |
相見積もりをとる | 5千~1万円 |
それぞれについて、順に解説して行きます。
>>お風呂・浴室を格安でリフォームをする10の方法!業者の選び方や格安な製品
アウトレット品を使う
リフォーム費用の大きな部分を占める製品代は、アウトレット品を使うことによって削減することができます。
商品の種類や数によっても値引き額は異なりますが、定価の2分の1で購入できる商品もあります。
例えば下記のサイトでは、定価9900円の手すりを5500円で販売していることから、44%の値引きが効いていることが分かります。
リフォームで取り付ける数によっては、1万~3万円を安くすることも可能です。
安い時期にリフォームする
リフォームにおいて6~7月は閑散期とされており、値引き交渉がしやすくなります。
繁忙期である年末に比べると、5千~1万円程度安く施工できる可能性もあります。
もしもリフォーム時期が調整できるなら、工事の日程を業者に合わせると良いでしょう。
専門知識が不要な箇所はDIYをする
業者に頼めば3〜5万円かかる内容も、DIYであれば材料費数千円で済む場合があります。
例えば目隠し格子の取り付けや、浴室ドアのパッキン交換、窓ガラスの取り換えなどのリフォームはDIYで対応可能です。
安全性には十分注意して、自分でできる部分を見極めるのも良いでしょう。
>>ユニットバスはDIYできる?壁や床をDIYでリメイクする方法も解説!
>>お風呂の手すりを交換する方法・費用は?DIYか補助金を利用して格安で交換しよう!
補助金を使う
国や自治体の補助金制度を活用すれば、自己負担額を大きく減らすことが可能です。
たとえば、高齢者のためバリアフリー改修で手すりを設置する場合、介護保険を利用すれば、費用総額の90%(上限18万円)までの助成が受けられます。
補助金は申請のタイミングや条件があるため、事前に確認しておきましょう。
>>【2025年最新】お風呂・浴室リフォームの補助金は4種類!支給条件や申請方法も解説
相見積もりをとる
同じ施工内容でも、業者によって費用に差が出ることは珍しくありません。
最低でも2〜3社から見積もりを取り、価格や対応を比較することで、5千~1万円程度のコストカットが期待できます。
次章からは失敗しないリフォームのために、業者を選ぶ時のポイントについて解説します。
>>リフォーム見積もりのポイント!相見積もりの依頼方法や注意点とは?
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お風呂・浴室をリフォームするときの業者の選び方

実際にお風呂のリフォームをする、となった時に真っ先に迷うのが業者選び。なるべく費用を抑えたい気持ちも分かりますが、値段ばかりに着目していると、質が悪い、対応が遅いといった業者に当たってしまう可能性もあります。
ここからは業者選びに失敗しないために確認するべきポイントを4つご紹介します。
業者の実績を確認する
業者がどのようなリフォーム実績があるのか、ホームページで確認しておきましょう。塗装が得意な業者もあれば、浴槽の交換が得意といった業者もあります。
実績数だけではなく、ビフォーアフターの写真と共にどこをどう交換・工事したのかといった説明も一緒に載っていると、自分がリフォームした時のイメージも湧きやすいですよね。
自分が希望するリフォームの施工事例を載せている業者がないか、一度探してみましょう。
業者の口コミを確認する
現在はインターネットで検索すると数多くの業者がヒットしますが、検索上位にあるからといって選ぶのは推奨しません。
その業者を利用した方の過去の口コミを探してみましょう。小さい業者でも良い口コミが多いところもあれば、反対に、検索上位の業者なのに口コミ数が少ない、評価が低い、といった業者もあります。
業者選びで後悔しないためにも、良い業者を見極めるための判断材料として口コミを活用しましょう。
アフターサービスの有無
お風呂のリフォームが無事に終わったけど、使っていたら不具合が生じた、機械が正常に作動しないなどのトラブルが起こる可能性も十分あります。
このような場合に対応してくれるのか、アフターサービスの有無を確認しましょう。
業者によって内容もさまざまで、無償で対応してくれるところもあれば、追加で費用が発生してくるところも。保証期間や問い合わせ先の電話番号など、いざという時に備えてしっかりと確認しておきましょう。
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予算とお風呂の状況に合ったリフォームをしよう

ここまで、予算10万円でできるリフォーム内容をメインに、自分でできるDIYや業者の選び方についてご紹介しました。意外にも、費用を抑えてリフォームできることが分かり、驚いた方もいるのではないでしょうか。
普段からマメにお掃除をしているのにあまりにも汚れや劣化がひどいといった場合には、ぜひお風呂リフォームを検討してくださいね。