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耐震リフォームは意味がない? 費用相場や補助金・減税までわかりやすく解説

耐震リフォームは、大地震による建物を崩壊を防ぎ、住民の命を守ることが目的です。地震の発生件数の多い日本では、自宅の耐震性を高める耐震リフォームは必須とも言えます。
本記事では、上記の悩みを解消するために、耐震リフォームが意味がないと言われる理由や費用相場、補助金などを詳しく解説していきます。
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この記事の要点
- 耐震リフォームは、地震で住宅が倒壊するリスクを低減することが目的。築年数が古く、特に旧耐震基準で建築された木造住宅は検討すべき。
- 耐震リフォームの費用相場は100万~200万円。築年数が古くなるほど、屋根の軽量化や基礎の補修など、耐震改修にかかる費用は増える傾向がある。
- 自治体が耐震リフォームで利用できる補助金制度を設けていることがある。いきなり耐震改修を行うのではなく、まずは「耐震診断」がおすすめ。
目次
耐震リフォーム・耐震補強は意味がない?

耐震リフォーム・耐震補強は意味がないと言われる理由は、以下の通りです。
懸念点
- 地震の被害を完全に防げるわけではない
- 部分的に補強しただけでは住宅全体の弱点が残る場合がある
- 耐震診断なしで工事すると効果的な補強にならない可能性がある
- 建物自体の劣化が進んでいる場合は基礎部分の補修も必要
耐震リフォームの目的は、大きな地震により建物が一瞬で崩壊するのを防ぎ、住民が逃げる時間を確保すること(命を守ること)です。
そのため、地震の揺れそのものを抑えたり、住宅を無傷に保ったりする工事ではありません。
「耐震補強を行ったのに、家が結構揺れた」「倒壊は免れたが、損傷が激しくて住めなくなった」といったケースもあることから、「耐震補強は意味がない」と感じてしまう側面があります。
耐震性能によって地震被害に差が出る

耐震リフォームの懸念点を解説しましたが、過去の震災のデータを踏まえると、築年数が古い住宅は倒壊率が高いことが明確に実証されています。
具体的に、最大震度7を記録した「平成28年(2016年)熊本地震」における国土交通省の調査における、木造住宅の建築時期別の被害状況(全1,955棟)をまとめると、以下の通りです。
| ~1981年5月 | 1981年6月~2000年5月 | 2000年6月~ | |
|---|---|---|---|
| 無被害 | 5.1% | 20.4% | 21.2% |
| 軽微・小破・中破 | 49.1% | 61.2% | 32.6% |
| 大破 | 17.5% | 9.7% | 3.8% |
| 倒壊・崩壊 | 28.2% | 8.7% | 2.2% |
南海トラフ地震など地震の発生件数の多い日本で暮らしていく上で、自宅の耐震性を高める耐震リフォームは必須とも言えます。
参照:国土交通省|熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会 報告書
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耐震リフォーム・耐震改修とは?

耐震リフォーム・耐震改修とは、地震による住宅の倒壊を防ぐための工事です。
地震により強い揺れが起きた際に、柱や壁が折れ曲がるのを防ぎ、住民が逃げる時間を確保する(命を守る)ことを目的としています。
まずは耐震リフォームに関する基本的な部分について、わかりやすく解説します。
建築基準法で定める耐震基準

まずは建築基準法で定められている「耐震基準」について解説します。
1981年|建築基準法の改正
耐震基準の見直しが行われ、1981(昭和56)年6月1日以降に適用されている耐震基準を、新耐震基準と呼んでいます。大震災による被害状況を鑑み、旧耐震基準は見直され、新耐震基準が新設されました。
建物が新耐震基準を満たしているかどうかは、建築確認を受けた年月日で判断してください。昭和56年6月1日以降に建築確認を受けていれば新耐震基準を満たしていることになります。
2000年|木造住宅の耐震基準改正
木造住宅の耐震性に大きく関わる改正が、2000年6月に行われました。1995年に起きた阪神・淡路大震災で、多くの木造住宅が倒壊したことによるものです。
地盤調査を行わないと建築出来ないルールになり、壁の量やバランス、柱や土台などの接合金方法に関する規定が新たに盛り込まれました。
耐震・制震・免震の違い

建物の地震対策には、「耐震」の他に「制震」と「免震」の3種類があります。以下の表は、耐震・制震・免震の違いをまとめたものです。
| 方法 | 考え方 | 工事方法 |
|---|---|---|
| 耐震 | 地震に耐える | 耐力壁の増設 筋交いの追加 屋根の軽量化 |
| 制震 | 地震を抑える | 制振ブレースの設置 制振フレームの取付け |
| 免震 | 地震を免れる | 土台に複層ゴムを挿入 配管のフレキシブル化 |
制震は建物の中にダンパーなどの装置を入れ、地震のエネルギーを吸収する構造です。耐震よりも揺れ幅が小さくなり、建物へのダメージを減らします。
免震は建物と地面の間に複層ゴムなどを置き、地震の揺れを建物に伝えない構造です。地震の揺れを最も抑えられるが、導入コストが非常に高くなります。
以降では、耐震リフォーム・耐震改修を中心に、費用相場や補助金について解説していきます。
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耐震リフォームを検討するべき家

耐震リフォームを検討すべき家のポイントをいくつか紹介します。
検討すべき家
- 1981年5月以前に建てられた家
- 柱の腐食・劣化がある家
- 地盤・基礎が弱い家
- 壁の量が少ない家
順に詳しく解説します。
1981年5月以前に建てられた家
1981年5月31日以前の旧耐震基準で建てられた住宅は、耐震リフォームを検討しましょう。
旧耐震基準は、震度5強程度の中規模地震を想定しています。近年の熊本地震などで発生した震度6・7を想定した設計ではなく、大規模地震の際に倒壊する可能性が高いです。
築年数も40年~50年以上経っているため、全面的なリフォームを検討するべきと言えます。
柱の腐食・劣化がある家
柱の太さは、耐震強度を左右する重要なポイントです。ですが、経年劣化とともに腐食・劣化が生じてしまいます。
シロアリの被害を受け、建物の耐震性が著しく損なわれることも。被害の拡大を防ぐためにも、早めに専門業者に依頼するようにしましょう。
地盤・基礎が弱い家
地盤や基礎が軟弱である場合、地震の揺れが増幅され、被害が大きくなります。
川や池を埋め立てた土地は、液状化現象が起きる可能性も高いです。そのため、基礎の補強工事は必須とも言えます。
壁の量が少ない家
壁は地震のエネルギーを吸収してくれます。つまり、壁の量が少ない家は耐震性が低いです。
壁の中でも耐力壁は水平方向からの力に抵抗し、建物を支える役割をしています。そのため、壁を配置するバランスも大切なポイントです。
また、吹き抜け部分は床面積が不足しているため、横方向の力に弱いです。吹き抜けが大きいと特に注意が必要になります。
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耐震リフォームではどんな補強工事をする?
耐震リフォームで行う改修には、具体的に以下のような工事があります。
耐震リフォームの補強工事
- 屋根の軽量化
- 壁の筋交いによる補強
- 耐震パネルの取り付け
- 耐震金具の設置
耐震リフォームの補強工事について、詳しく解説していきます。
屋根の軽量化

屋根の軽量化は、重い屋根から軽い屋根に葺き替えることです。重たい日本瓦の屋根から、軽い金属系の屋根に変えるケースが増えています。
軽量化の耐震効果は高い一方、工事費用は最も高額な点がデメリットと言えるでしょう。
壁の筋交いによる補強

柱と柱の間に筋交いをたすき状にかけることで、建物のゆがみや倒壊を防ぎます。
地震や強風による横からの力に抵抗し、地震の横揺れを防ぐことができます。部材の厚さに応じて、壁倍率(強度)が変動します。
耐震パネルの取り付け

画像出典:日昭住宅株式会社
合板やボード状の耐震パネルを設置することで、地震による力を分散することができます。
「線」で支える筋交いと比べて、「面」で受け取れるため、建物のねじれや変形を防ぎます。近年は壁を取り払う必要がなく、既存の壁に取り付けるだけの製品も増えています。
耐震金物の設置

土台部・柱・筋交いなど住居を支える構造部の接合部分に耐震金物を設置することで、より強固な建物になります。
木造住宅の場合、地震や台風により強い力が加わることで、木材のつなぎ目が緩み、劣化してしまいます。耐震金具(ホールダウン金物)を取り付けることで、地震による建物の崩壊を防ぎます。
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耐震リフォーム・耐震改修の費用相場

木造住宅の全体を耐震改修する場合、費用相場は100万~200万円です。100~150万円未満の工事が最も多く、全体の半数以上の工事が190万円以下で行われています。
木造住宅の築年数が長くなるほど、耐震リフォームにかかる費用が増える傾向にあります。
築年数ごとの費用相場
- 築20年未満:100万円前後
- 築20~29年:130万円前後
- 築30~39年:170万円前後
- 築40年以上:190万円前後
現行の耐震基準を満たしていない建物は、屋根の軽量化や基礎の補修など、工事費用が高額になりやすいです。
なお、屋根の補強や耐震パネルの設置など、部分的に耐震リフォームも行えます。工事内容別の費用相場をまとめると、以下の通りです。
| 工事内容 | 費用相場 |
|---|---|
| 屋根の軽量化 | 約80万~150万円 |
| 壁の筋交いによる補強 | 約10万~25万円 |
| 耐震パネルの取り付け | 約30万~60万円 |
| 耐震金物の設置 | 約5万~40万円 |
なお、耐震リフォーム・耐震改修では補助金を活用しやすいため、積極的に活用しましょう。詳しくはこちらをご覧ください。
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耐震診断の費用相場

住宅の劣化状況や問題点を整理するために、まずは耐震診断がおすすめです。専門家が建物の現況を調査し、耐震性能を評価します。
お住まいの自治体や診断内容にもよりますが、無料で診断が受けられる場合があります。有料の場合でも、補助金の適用になることもあります。
業者が行う耐震診断には、大きく分けて2つの方法があります。
一般診断|10万~20万円
壁や天井などを壊さず、目視と図面により判断する方法です。費用を抑えつつ、耐震改修の必要性を判定をする場合に適しています。
一般診断の費用相場は10万~20万円です。所要時間は2~3時間程度かかります。
精密診断|15万~45万円
壁や天井を壊して建物内部の様子を見て判断する方法です。リフォームの必要性が高い物件に対し、高い精度で診断できるのが特徴になります。
精密診断の費用相場は15万~45万円です。所要時間は半日~1日かかります。
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耐震リフォーム・耐震改修で利用できる補助金

各自治体が、一定の基準を満たす木造住宅などの耐震改修工事の一部を助成しています。
2000年(平成12年)5月31日以前に建てられた木造住宅等を対象に、100万~200万円が支給されるケースが一般的です。
まずはお住まいの地域に耐震改修の補助金があるか調べてみましょう。耐震リフォームで利用できる補助金について解説します。
主な耐震改修の補助金制度
耐震リフォームで活用できる補助金制度には、主に3種類があります。
| 対象事業 | 事業内容 | 補助金額 |
|---|---|---|
| 耐震診断 | 建物の地震に対する安全性を調査・評価する。図面調査や目視など簡易診断、構造計算を行う精密診断。 | 耐震診断に要した費用の3分の2~全額 (上限5万円~20万円) |
| 耐震補強工事 | 耐震診断の結果、強度不足と判定された建物に対して、安全基準を満たす全体改修を実施する。 | 補強工事に要した費用の2分の1~3分の2 (上限100万~200万円) |
| 簡易補強工事 | 大規模な耐震補強が予算上難しい場合、1部屋補強や耐震シェルター等を設置する簡易補強を行う。 | 補強工事に要した費用の2分の1~3分の2 (上限20万~60万円) |
本記事では、耐震リフォーム・耐震改修で利用できる地方自治体の制度例を紹介します。
東京都中央区:木造建築物の助成制度
東京都中央区の「木造建築物の助成制度」は、平成12年5月31日までに工事に着手した木造建築物において、耐震診断や耐震補強工事を行った場合に補助を受け取れる制度です。
耐震補強工事の場合、補助額は工事費用の2分の1(限度額330万円)です。高齢者または障がい者手帳の交付を受けた方がいる世帯は、工事費用の全額が助成されます。
神奈川県横浜市:木造住宅耐震改修補助事業
神奈川県横浜市の「木造住宅耐震改修補助事業」は、平成12年5月末以前に建築確認を得て着工された2階建て以下の木造住宅の耐震改修工事を行う場合、補助を受け取れる制度です。
補助限度額は世帯により異なり、一般世帯は115万円、非課税世帯は155万円です。省エネ改修を行う場合、最大100万円の加算を受け取れます。
大阪府大阪市:民間戸建住宅等の耐震診断・改修等補助制度
大阪府大阪市の「民間戸建住宅等の耐震診断・改修等補助制度」は、平成12年5月31日以前に建築された住宅において、耐震拐取設計や耐震改修工事を行う場合に補助を受け取れる制度です。
耐震改修工事の場合、補助額は工事費用の2分の1(1戸当たり115万円)です。耐震改修工事については、床面積による上限があります。
耐震リフォームで補助金を申請する注意点
耐震リフォーム・耐震改修で補助金の申請をする際には、次の3つの注意点があります。
注意
- 申請者が多いと補助金がもらえない可能性がある
- 制度の内容が毎年同じとは限らないため事前に確認する
- 業者を探す場合は事業者登録・有資格者かどうかを確認する
自治体の耐震改修の補助金事業は、先着順で受け付けている場合が多いです。
予算に達し次第、申請期間中でも受付を終了します。早めに担当窓口に相談しましょう。
なお、リフォスムでは、各都道府県・市区町村で使えるリフォームの補助金・助成金制度をまとめた「補助金検索サイト」をご用意してます。
お住まいの地域に耐震改修で使える補助金制度があるか気になる方は、お気軽にご利用ください。
お住まいの地域の補助金を探す
都道府県を選択して「検索する」を押してください。
耐震リフォーム・耐震改修事例
最後に、『リフォスム』の加盟店において、耐震リフォーム・耐震改修を行った事例をご紹介します。
倒壊の恐れがある建物を耐震化した事例

耐震診断の結果、「倒壊の恐れがある」と判断された住宅の耐震改修を行った施工事例です。
耐震金物を設置するなど、工事の効率化とコストを下げた改修案をご提案。富谷市の木造住宅耐震改修工事助成事業を活用して、125万円の補助金を受け取っています。
| リフォーム金額 | 151万円〜200万円 |
|---|---|
| リフォーム期間 | 約2週間 |
| 築年数 | 41〜50年 |
| リフォーム会社 | 株式会社気仙沼工務店 |
築50年以上の住まいを耐震化した事例

親の代から住み続けていた築50年以上の建物において、耐震化や断熱化などフルリノベーションを行った施工事例です。
土瓦をガルバ鋼板で軽量化や耐力壁の追加など、住宅全体の耐震化を行っています。仙台市の戸建木造住宅耐震改修工事補助金交付事業を活用して、170万円の補助金を受け取りました。
| リフォーム金額 | 1001万円〜 |
|---|---|
| リフォーム期間 | 1〜3ヶ月 |
| 築年数 | 51年以上 |
| リフォーム会社 | 株式会社気仙沼工務店 |
昔ながらの町屋を耐震補強・耐震改修した事例

昔ながらの縦長の町家において、減築を伴う耐震補強・全面改装を行った施工事例です。
耐震金具の設置や壁の筋交いによる耐震補強など、安全性を高めつつ、暮らしやすさに配慮した住まいにリフォームしました。
| リフォーム金額 | 1650万円 |
|---|---|
| リフォーム期間 | 3ヶ月以上 |
| 築年数 | 41〜50年 |
| リフォーム会社 | 株式会社とやまサンホーム |
外壁回りに耐力壁を追加した事例

築年数の古い実家において、老朽化した水回りの一新と、断熱性・耐震性を向上させるリフォームを行った施工例です。
全体的に大きな開口部が多く、耐力壁が少ないため、地震や熱が伝わりやすい住宅でした。耐震性・断熱性を上げるため、開口部を少なくして、耐力壁を配置しました。
| リフォーム金額 | 1001万円〜 |
|---|---|
| リフォーム期間 | 3ヶ月以上 |
| 築年数 | 51年以上 |
| リフォーム会社 | 株式会社石山工業所 |
増築・改築を重ねた住宅を耐震化した事例

築年数が古く、増築や改築を重ねていた建物の断熱改修・耐震補強を行った施工事例です。
瓦屋根から金属屋根へ軽量化し、耐力壁を増やすことで耐震性を高めました。
| リフォーム金額 | 1001万円〜 |
|---|---|
| リフォーム期間 | 3ヶ月以上 |
| 築年数 | 51年以上 |
| リフォーム会社 | 株式会社石山工業所 |
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まとめ
本記事では、耐震リフォーム・耐震補強における費用相場や補助金制度について解説しました。
いま住んでいる家に長く住み続けるためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。
耐震リフォームは費用や工期の負担が大きいため、事前の情報収集が重要です。この機会に耐震リフォームを検討してみてはいかがでしょうか?
最後に、耐震リフォームに関するよくある質問に回答します。
リフォスムの特徴
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