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壁付けキッチンとは?レイアウトのコツやメリット・デメリットを紹介

かつての日本の台所の定番であった「壁付けキッチン」が生活スタイル多様化の影響で見直されています。
都心への人口集中に伴ってマンションなどの価格が高騰し、比較的コンパクトな部屋が多くなってきたことも理由の1つ。
おしゃれなキッチンにしたいという方にも壁付けキッチンはおすすめです。
そこで本記事では、壁付けキッチンにリフォームするメリット・デメリット、目隠しや安全への配慮の方法、定番レイアウトについて解説します。
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目次
壁付けキッチンとは?
壁付けキッチンとは、キッチンの正面の向きが壁に付いているタイプのことです。
壁を向いて作業をすることになるため、背中をリビング・ダイニング側に向けることになります。
壁付けキッチンは、部屋の間取りとの相性を考えて導入する必要があります。特に、どの壁面に設置するかというレイアウトの検討が非常に重要です。
壁付けキッチンの種類
- I型:コンロ、シンク、調理台が横一列に並んだ形のキッチン
- L型:上から見た形状がアルファベットの「L」になるように配置されたキッチン
- Ⅱ型:コンロとシンクのカウンターが別々に分かれているタイプのキッチン
- U型:キッチンの中央を囲むように3面のワークトップが分かれているキッチン
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壁付けキッチンのメリット
壁付けキッチンを設置する主なメリットは3つあります。
メリット
- 空間を無駄にしない設計
- 窓や換気扇が設置しやすい
- 料理に集中できる
それぞれ詳しく解説します。
①空間を無駄にしない設計
壁付けキッチンは、無駄のないキッチンスペースにできることが特徴です。
キッチン・冷蔵庫・食器棚を壁面に平行に並べられるため、必要なスペースを最小限に抑えられます。
L型キッチンを導入する場合も、冷蔵庫や調理家電、パントリーなどを使いやすく配置することによって、利便性を追求しつつ効率的なレイアウトが可能です。
②窓や換気扇が設置しやすい
壁に窓がある場合は、壁付けキッチンを採用することで、日中はキッチン周りが明るくなります。また湯気や熱がこもった際にも、窓を開ければ解消できます。
換気扇の設置についても、壁付けキッチンの場合は作業も比較的簡単で、コストも抑えられます。
③料理に集中できる
壁付けキッチンは壁に向かって調理作業をするため、余計な物が視界に入らず集中できるメリットがあります。
短時間で料理を終わらせたいと考える忙しい方には、適したキッチンタイプといえます。
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壁付けキッチンのデメリット
壁付けキッチンを設置する主なデメリットは3つあります。
デメリット
- キッチン内が見えてしまう
- 小さなお子さんがいるご家庭にはやや不向き
- 作業時に動きが長くなる
①キッチン内が見えてしまう
キッチンがリビングやダイニングとつながっている場合、調理器具や洗い物、調味料といった生活感のあるアイテムが部屋からすべて見えてしまいます。
来客の際は普段使いの品をすぐに片付けることは難しいため、外から見ると散らかっているように見えてしまうおそれがあります。
出来るだけ収納は広く確保し、キッチンの天板上に置く物は最小限にするなど、日頃からキッチンが見えてしまわないように工夫が必要です。
②小さなお子さんがいるご家庭にはやや不向き
小さなお子さんやペットがいる場合、目を離した隙に怪我をしてしまう危険性があります。
対面式キッチンであれば、キッチン通路の入口にベビーゲートを設置して危険を回避できますが、壁付けキッチンには設置が難しくなっています。
③作業時に動きが長くなる
壁付けキッチンは、横移動の動線が長くなるデメリットがあります。
特にI型キッチンの場合は、冷蔵庫や食器棚をキッチンの横に並べて設置することが多いため、横移動の距離が長くなり、作業効率が下がる可能性があります。
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壁付けキッチンの目隠し対策
壁付けキッチンのデメリットは、レイアウトの工夫で払拭できる場合があります。まずは、目隠し対策について解説します。
対面式風のカウンター兼作業台
コンロと水回りの機能を壁付けキッチンに集約し、カウンターテーブルを設置することでアイランドキッチンスタイルでの活用が可能です。
対面式の機能が生まれてコミュニケーションの改善につながったり、カウンター下部に収納がある場合には、物が丸見えになったりすることへの対策にもなります。
また、作業効率も向上します。2人で調理をする場合、1人はキッチン側で、もう1人はカウンター側で手分けをするなど、効率的に分業できるでしょう。
またハイチェアも設置すれば、カフェカウンターのように軽食をとるスペースとして活用でき、おしゃれなキッチン空間にもつながります。
引き戸をつけてキッチンを隠す
壁付けキッチンの前に天井までの引き戸を設置し、キッチン全体を隠す方法もあります。
キッチンを隠してしまえば、丸見えになることを防いだり、お子さんがコンロに触れるリスクも軽減できます。
圧迫感を抑えるため、半透明のアクリル板や、軽くて丈夫なポリカーボネートなどがよく使用されます。構造上、引き戸の設置が難しい場合には、パーテーションや袖壁でも代替できます。
ゴミ箱を隠して収納する
キッチンのゴミ箱を隠して収納したい場合は、シンク下やダストワゴンの設置を検討すると良いでしょう。
シンク下は、スペースはあるもの排水トラップがあり、スペースをうまく有効活用できていないい方も多いのではないでしょうか?調理台から出たごみをすぐ捨てられる距離にあるので、効率が良いです。
収納ユニットもあわせてリフォームされる場合は、オプションでダストワゴンの設置がおすすめです。45ℓのゴミ袋にも対応した大型のものもあります。ふたが付いているタイプであれば、匂いも気になりません。
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壁付けキッチンの安全対策
小さなお子様やペットのけがを防止するための安全対策についてご紹介します。
目隠しのカウンターの設置
壁付けキッチンの場合は、ベビーゲートの設置は難しいでしょう。そのため子供が近づくのを防ぐには、カウンターや棚の設置が最も有効です。目につかなければ、子供がキッチンに興味を示す可能性も減るでしょう。また、下ごしらえや盛り付けをカウンターの上で作業すると、リビングやダイニングを見渡しながら作業で起案す。
チャイルドロックをオンにする
子供がキッチンに近づいた場合、最も危険な箇所はコンロです。特に1歳前後は操作ボタンが同じくらいの高さのため、興味本位でボタンを押しやけどを負う事故が発生しています。子供が近づかないようにするのが1番の対策ですが、万が一に備えて点火ボタンをロックするチャイルドロック機能をオンにしましょう。現在では、多くのコンロに搭載されていますよ。
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壁付けキッチンの定番レイアウトパターン4選
ひと口に壁付けキッチンと言っても、キッチンの形や配置次第でさまざまなレイアウトが可能です。
ここでは、中でも定番の壁付けキッチンのレイアウトを4パターンご紹介します。
① オープン壁付けキッチン
② クローズド壁付けキッチン
③ 背面カウンター付きの壁付けキッチン
④ L型の壁付けキッチン
② クローズド壁付けキッチン
③ 背面カウンター付きの壁付けキッチン
④ L型の壁付けキッチン
順に説明します。
①オープン壁付けキッチン
リビング・ダイニングとキッチンとの間に壁を作らず、1つの空間とするレイアウトです。
メリットは空間が広く感じられること。
開放感が抜群であるほか、料理をダイニングに運ぶのが楽なことも魅力です。
デメリットは臭いや油汚れがリビング・ダイニングにもいきやすいことが挙げられます。
気に入っているソファやカーテンに臭いや汚れを付けたくない方は注意しましょう。
②クローズド壁付けキッチン
リビング・ダイニングとキッチンとが壁で仕切れれているレイアウトです。ドアを付けて、完全に独立した部屋とするパターンもあります。
メリットは、料理をする場所とくつろぐ場所とを分けられること。
臭い移りや衛生の点で、キッチンとリビングとを分離したい方におすすめのレイアウトだと言えます。
一方でデメリットとなるのは、配膳や片付けの動線が長いことです。
キャスター付きワゴンなどを使って、行き来を楽にする工夫が必要となるでしょう。
③背面カウンター付きの壁付けキッチン
キッチン本体に加えて、背面にカウンターを設けるレイアウトです。
メリットは、カウンターを収納や作業台として使えることです。
カウンターテーブルにすれば、食事をしたり会話を楽しむ場所として使うこともできます。
デメリットは、カウンターの分だけリビング・ダイニングのスペースが狭くなること。
間取りに余裕がある場合や、キッチンを中心に生活を組み立てたい方におすすめのレイアウトです。
④L型の壁付けキッチン
アルファベットのLの形をしたキッチンレイアウトです。
メリットは、調理効率を高めやすいことが挙げられます。
横移動の多いI型キッチンと違い、体の向きを90度変えるだけで大部分の作業が可能です。
一方のデメリットは、やや価格が高いこと。
同じグレードのキッチンでも、I型とL型キッチンとでは定価で約30万円~50万円の価格差があります。
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壁付けキッチンリフォームのアイディア3選
ここでは壁付けキッチンならではの、リフォームのアイディアをお伝えします。より快適なキッチン空間作りのご参考にしてください。
また、キッチンリフォームの事例や、費用相場などはこちらの記事で詳しく紹介されていますので、併せてご参照ください。
あえて見せるキッチン
まずは壁付けキッチンを「あえて見せる」空間作りです。シンク周りは綺麗に片付けておき、デザインが統一された食器などを棚に一定間隔で並べると、高級キッチン用品店のような雰囲気になります。
また、カウンターテーブルを設置して、ゴミ箱や調理器具を見せないように工夫すると、あえて見せている箇所がより美しく表現できます。
料理をしながら窓から外が見える快適キッチン
眺望が良い場合は、大きな窓がキッチンの壁面に来るようにすると、キッチンが一気に開放的になります。
マンションなどでは開口部の場所が制限されるので難しい場合がありますが、戸建てをリフォームする際などは、ぜひ検討してみてください。
自然を眺めながら料理をしたり、遊ぶお子さんたちを眺めながらキッチンで過ごしたりと、窓があることによってリラックスできるキッチンとなるでしょう。
壁のデザインで自分らしさを演出
自分の好きな雑貨や調理器具で、壁付けキッチンの壁面をデコレーションすることも満足度を高められます。
観葉植物を飾ったり、好きなワインのボトルを並べたりするなど、さまざまな工夫が可能です。
また、ホームセンターなどで購入できる「壁紙シート」を使えば、DIYで好みの柄の壁面にすることができます。壁付けキッチンは工夫次第でインテリアとしての役割も果たし、心地良い空間となるでしょう。
キッチンの壁材で悩まれている方は、以下の記事が参考になりますよ
>>キッチンの壁材の種類と選び方
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おしゃれで使いやすい壁付けキッチンはリフォームの選択肢の1つ
部屋の広さに制限のある日本の生活環境で、壁付けキッチンの魅力が再発見されています。
コンパクトなためダイニングスペースを広く確保できたり、工夫次第で快適な空間にしたりもできます。
ご自宅のリフォームを検討されている方は、アイランドキッチンや対面型キッチンのほかにも、壁付けキッチンもぜひ検討してみてください。
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