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キッチンの床材の選び方!おすすめの床材を紹介

キッチンの新設やリフォームを検討する中で、床材について迷われる方も多いのではないでしょうか。
キッチンの床は、料理中の油の飛びはねや、水の飛び散りなどにより、日常の中でダメージを受ける場所です。
そのため新調する場合は、掃除がしやすく長持ちのする床材を選びたいところです。そこで本記事では、キッチンの床材の種類と特徴を詳しく解説します。併せてリフォーム費用や製品も紹介しているので、ご参考にしてください。
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目次
キッチンの床材の一覧比較
キッチンの床材には、主に以下の6種類があります。
床材 | 特徴 | リフォーム費用 |
---|---|---|
![]() フローリング |
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|
![]() タイル |
|
|
![]() フロアタイル |
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|
![]() クッションフロア |
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![]() フロアシート |
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|
![]() コルクタイル |
|
|
※リフォーム費用は、4畳の範囲で計算
次章以降では、選び方のポイントや、それぞれの床材の特徴について詳しく解説します。
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キッチンの床材の選び方
まずは、キッチンの床材を選ぼうにも何を基準に比較すれば迷っている方に向け、選び方のポイントを5点解説します。
①メンテナンス性
キッチンは、油のはねが広がってしまいやすい空間です。特にオープンキッチンの場合は壁がないため、調理中の油汚れは避けられません。
日常的なメンテナンスがしやすいよう、水拭きだけで汚れがサッとおちる床材がキッチンには最適です。フロアタイルであれば、日常的なお手入れは、ゴミや埃をとり雑巾やモップで水拭きするだけで十分です
たとえ油汚れがひどく手に負えなくなってしまってもピース形状のため、一部分だけ交換することも簡単に可能です。
②耐久性
キャスター付きのワゴンを使用傷ができてしまったり、食器を落としてへこみをつけてしまったりなど、キッチンの床を長く綺麗に使い続けるのは難しいものです。
耐久性という面では、タイルをおすすめします。フローリングのように凹むことがなく、クッションフロアのように表面が破れるリスクもほとんどありません。
紫外線による劣化を防ぐ効果もあり、補修や交換の回数を減らすことができるため、メンテナンス費用を抑えられます。
③耐水性
キッチンは大前提として水回りであるため、水に強いかどうかも床材を選ぶうえで外せないポイントです。水滴の飛び散りをそのまま放置してしまうと、カビや床が傷んでしまう原因になります。
少量の水の飛び散りであれば、はじいたり吸収したりする効果のある床材を選ぶことで、安心して長くお使いいただけるでしょう。クッションフロアは塩化ビニルでできているため、水を弾きカビの繁殖を抑えられます。
④デザイン性
床のデザイン一つ変えることで、キッチン空間の印象が大きく変わります。特にオープンキッチンの場合は、インテリア性を工夫することで、おしゃれな空間に近づきますよ。
タイルやクッションフロアは、デザインのバリエーションが豊富です。好みやキッチンの雰囲気に合わせてお選びいただけるでしょう。
⑤足ざわり
キッチンは長時間の立ち作業が中心となります。その際に床が冷たい・硬いなど負担に感じないよう、足ざわりの観点からも比較すると後悔しないでしょう。
コルクタイルは保温性が高くキッチンの温度を保ってくれる点、クッションフロアは適度な弾力性があり足腰が疲れにくい点がおすすめできる理由です。
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床材①フローリングの特徴・費用
フローリングは、戸建て住宅からマンションまで幅広く使われていおり、キッチンの床材としても最も一般的です。
多くは木目調のデザインですが、複合フローリングであればデザインのバリエーションも豊富にあります。
また、リビングやダイニングとつなげて使われることの多い床材のため、室内全体の統一感を出すこともできます。
なお、フローリングには、天然素材のまま加工をしていない無垢フローリングと、合板に化粧材を張り合わせた複合フローリングの2種類があります。以下の表でそれぞれの特徴をまとめています。
無垢フローリング | 複合フローリング |
---|---|
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|
ただしフローリングは他の素材に比べるとキズがつきやすい点に注意してください。床にキズがつきやすい環境の方には不向きといえるでしょう。
◆フローリングがおすすめな人◆
- リビングやダイニングと床材を合わせたい
- 木目調で温かみのあるキッチンにしたい
フローリングのメリット・デメリット
前述のようにメリットは、隣接するリビングやダイニングと同じフローリングにすることで、空間全体の統一感を出すことができたり、複合フローリングであれば安価でさまざまなデザインの中から選択することができる点です。
一方、フローリングは他の素材に比べるとキズがつきやすく、汚れやすいデメリットがあります。長い時間、水分や汚れを放置すると吸着してしまい、シミや汚れの原因となってしまいます。
複合フローリングには、防汚加工がされ、水や油の汚れに強いものもありますが、無垢フローリングの場合は特に、表面の耐水性が弱いため、ワックスを塗るなどの定期的なメンテナンスが必要となるでしょう。
フローリングのリフォーム費用
キッチンの床を複合フローリングにした場合は5万円~14万円程度、無垢フローリングは13万円~22万円程度です。
無垢フローリングは、木の種類や木目、節の有無によって本体価格に差があり、節がない無垢材ほど高級です。
キッチン床用フローリングの製品例
ここちよさを追求したフローリング
商品名 | ピノアース足感フロア(ウッドワン) |
---|---|
価格 | 8,650円/㎡~ |
カラー・デザイン | 全7種 |
”素足だからこそ感じられる価値を伝えたい”という理念のもと、2022年に発売された新商品。抽象的にしか伝えられていなかった「木の良さ」や「心地よさを」、「ぴたっと」、「シャキッと」など、5種類の指標として可視化しています。
今までにない新しいタイプのフローリング
商品名 | ラピスタイルフロアー(Panasonic) |
---|---|
価格 | 19,534円/㎡~ |
カラー・デザイン | 全3種 |
天然石やモルタルの質感を表現した新素材のフローリングです。
割れやすい、水に弱いといったフローリングのデメリットが払拭されているため、キッチンにもおすすめです。
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床材②タイルの特徴・費用
タイルはデザイン性が高く高級感があります。
高級ホテルのエントランスやおしゃれなカフェ、ショールームなどの床材としても使われ、華やかさを演出したい部屋などに用いられます。そのため、インテリアやおしゃれ、高級感を重視したい方に適した素材と言えるでしょう。
また、タイルは陶磁器であることから、吸水性がないため拭き掃除がしやすく、夏場もひんやりと涼しく過ごすことができます。一方、冷え込む冬場は足元を暖かくする対策が必要です。
◆タイルがおすすめな人◆
- キッチンだけ床材を変えたい
- 個性的でおしゃれな床にしたい
タイルのメリット・デメリット
タイルのメリットは、経年劣化による変質が起こりにくい点です。さらに、タイルの表面は耐水性や耐熱性に優れているため、床の汚れを取りやすく、薬品を使っての掃除も可能です。
一方で、タイルとタイルの継ぎ目(目地)は、床から数mm下がっているため、汚れやカビが溜まりやすく、メンテナンスの手間がかかることがデメリットです。また、タイルは高額な素材のため、導入にコストがかかることもデメリットとして挙げられるでしょう。
タイルのリフォーム費用
キッチンの床をタイルにした場合のリフォーム費用は、16万円~21万円と高額です。
タイルの相場は1㎡あたり1万円~3万円と幅があります。
タイルは他の床材と異なり、面積が狭ければ施工費用が安くなるわけではありません。手間がかかればそれだけ施工費用も上がります。
キッチン床用タイルの製品例
実用性も兼ね備えたタイル
商品名 | ハイウッド(ADVAN) |
---|---|
価格 | 15,180円/㎡~ |
カラー・デザイン | 全3種 |
高級感のある木目調のタイルです。光沢感もあり、上品さがより一層際立っています。
リビングと調和しやすいタイル
商品名 | コモドウッド(LIXIL) |
---|---|
価格 | 11,400円/㎡~ |
カラー・デザイン | 全4種 |
タイルでは珍しく、450×75角の小型の形状です。対角線方向に長く見える錯覚で、お部屋全体が広く見える効果が感じられるでしょう。
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床材③フロアタイルの特徴・費用
フロアタイルは塩化ビニールからできている床材です。フローリングの次に、多く使われている人気の床材でもあります。
既存の床材の上に重ねて貼れる点が特徴で、リフォームの際にも便利です。また、色や模様をさまざまに組み合わせて貼ることで、デザインにバリエーションを持たせられます。
サンゲツ社のフロアタイルが代表的な商品で、45cm×45cmの正方形、長方形や6角形など、豊富なバリエーションがあります。
◆フロアタイルがおすすめな人◆
- お手入れの負担を減らしたい
- 敷き方のバリエーションを楽しみたい
フロアタイルのメリット・デメリット
フロアタイルのメリットは掃除がしやすいことです。ビニール系の素材のため、汚れが拭き取りやすくなっています。
陶器のタイルとは異なり、目地がないことから、ほこりがたまりにくい構造となっている利点もあります。
一方で、塩化ビニールを原材料としているため、タイルに比べると耐久性が劣るデメリットがあります。フロアタイルは、経年劣化した場合には張り替える必要がありますが、張替え時にデザインを変えたり、さらに耐久性の高いフロアタイルを選択したりするなど、アップデートも可能なため、デメリットである一方で機能面の向上も望めます。
フロアタイルのリフォーム費用
フロアタイルにリフォームする費用は5万円~8万円程度です。
費用の内訳は、本体代金に2~4万円、工事費用に3万円程度、その他諸経費が1万円ほどです。
キッチン床用フロアタイルの製品例
商品名 | マティルW フラット(サンワカンパニー) |
---|---|
価格 | 2,900円/㎡~ |
カラー・デザイン | 全2種 |
パッと見では、塩ビタイルとは思えないほど精巧に作られ高級感もあります。素材感は保ちつつ、主張しすぎず背景に徹する柄ですね。
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床材④クッションフロアの特徴・費用
クッションフロアは、塩化ビニールを原材料とするシート状の床材です。フロアタイルが一枚ずつのパネル型の構成であるのに対し、クッションフロアはやや大きめのピース素材となっています。
また、弾力性があり柔らかいことから、足腰の負担を軽減したり、食器を落としても割れにくいなどの点が特徴です。
また、クッションフロアは耐水性にも優れています。そのため、水の飛び散りが多いキッチンや洗面所に適しています。床の油汚れの拭き掃除も手軽に済むため、汚れやすいキッチンと相性の良い床材です。
◆クッションフロアがおすすめな人◆
- リフォーム費用を抑えたい
- DIYでキッチンの床をリフォームしたい
クッションフロアのメリット・デメリット
先述のように、クッションフロアのメリットは、掃除がしやすくキズが付きにくい点です。
また、価格が安価で、デザインのバリエーションも豊富にあることから、選択の幅も広くなっています。
抗菌加工や防汚加工の施された商品であれば、キッチンの衛生環境にも良いでしょう。一方のデメリットは、塩化ビニールのため床材としての耐久性が高くないことが挙げられます。そのため、数年に1度くらいの間隔で定期的に張り替えたほうが良いでしょう。また、フローリングやタイルなどに比べると、質感が劣って見える可能性があることも注意点です。
クッションフロアのリフォーム費用
キッチンの床をクッションフロアにリフォームする場合は、3万円~8万円程度が相場です。
厚めのクッションフロアを選ぶことで防音性が向上しますが、本体価格も比例して高くなります。
キッチン床用クッションフロアの製品例
商品名 | デニムフロア(TAJIMA) |
---|---|
価格 | 15,000円/㎡~ |
カラー・デザイン | 全2種 |
本物のデニム生地を使用しているため、エイジングで味が出ます。張り直しができるタイプのため、DIY向きと言えるでしょう。
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床材⑤フロアシートの特徴・費用
フロアシートは塩化ビニール製のシートで、クッションフロアと似た性質です。
異なる点は、ピースを組み合わせるクッションフロアに比べると、フロアシートは床全体を一枚のシートで覆うため、大きな面に継ぎ目なく貼る際に効果的な点です。
また、低コストであることから、日本では病院や学校などの大型施設で古くから使われています。
◆フロアシートがおすすめな人◆
- リフォーム費用を抑えたい
- デザインにこだわりがない
フロアシートのメリット・デメリット
フロアシートのメリットは、コストが抑えられることと、エンボス加工により滑りにくくなっていることです。多くのフロアシートの表面には、エンボス加工という凹凸が作られており、転倒防止の役割を果たしています。
キッチンでは包丁や高温の鍋など、危険な器具を扱うため、安全面から床が滑りにくい点はメリットといえます。
一方、デメリットはデザイン性に乏しい点です。一般に単調なデザインの商品が多いため、キッチンの床材をアクセントとして工夫したい方には、やや物足りないでしょう。
なお、家庭用キッチンで、エンボス加工の凹凸が大きいものを採用してしまうと、掃除が手間になってしまうため、適度な加工の商品を選択しましょう。
フロアシートのリフォーム費用
フロアシートは、大量生産が可能で安価なため、コストを抑えられる傾向にあります。
そのためリフォーム費用は2万円~7万円程度とリーズナブルです。
キッチン床用フロアシートの製品例
商品名 | ハッテミーフロア(壁紙屋本舗) |
---|---|
価格 | 2,750円/ 巾65cm×長さ1m~ |
カラー・デザイン | 150種類以上 |
水に強いにビール素材のため、キッチンでも安心してお使いいただけるでしょう。デザインの種類は豊富で、シンプルなものから目を引くものまで取り揃えています。
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床材⑥コルクタイルの特徴・費用
コルクタイルは、コルク樫の樹皮を加工して作られた床材用のタイルです。
天然素材で弾力があるため、食器を落としても割れにくいなどの優れた衝撃吸収性があります。
また保温性の高さと、柔らかく足の負担が少ない質感も特徴です。キッチンで長時間の立ち仕事をする際は疲労感が軽減されるため、キッチンの床材として適した素材の一つです。
◆コルクタイルがおすすめな人◆
- 足の負担を軽減したい
- 床の冷たさを感じたくない
コルクタイルのメリット・デメリット
コルクタイルのメリットは、前述のように断熱性と衝撃吸収性です。足元が寒くなりがちな冬場でも、天然素材のコルクタイルは暖かく足をサポートしてくれます。
また、食器を落とした際に割れにくい点もメリットです。
一方で、直射日光が当たりやすい窓の付近では、経年劣化がしやすく黄色い変色を起こしてしまったり、ポロポロと砕けてしまうことがあります。天然素材特有のメリットとデメリットを理解して検討することをおすすめします。
コルクタイルのリフォーム費用
キッチンの床をコルクタイルにリフォームすると8万円~13万円程度です。
コルクは良質で耐久性がある分、コストパフォーマンスが高い床材とも言えます。
キッチン床用コルクタイルの製品例
商品名 | KR-11286(サンゲツ) |
---|---|
価格 | 9,600円/ ㎡~ |
環境にも優しい天然素材を使用。天然のオイルでの仕上げのため、天然のさらっとした持ち味を表現している点が大きな魅力です。
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キッチンの床材のまとめ
これまで解説したように、キッチンの主な6種類の床材には、それぞれメリットとデメリットがあります。
デザインだけでなく、機能に注目して素材を選ぶことが大切です。特にキッチンは毎日利用するため、水垢や油汚れの掃除が簡単にできたり、利用者の疲労を軽減できたりする床材が適しています。
優先したい項目の順位を明確にし、後悔のない床材選びをしましょう。
なお、キッチンの床のリフォームを検討している方は、無料の見積もりサイト「リフォスム」のご利用が便利です。リフォスムでは、複数のリフォーム業者に、無料で見積もり依頼を行えます。リフォームのパートナー選びの際にぜひご活用ください。