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風呂釜の交換にかかる費用は?寿命や業者の選び方も解説

風呂釜の耐用年数は10年と言われています。古い風呂釜を使用するのはリスクがあるため、交換や修理をおすすめします。
本記事では、お風呂で風呂釜を使っている方に向け、風呂釜の交換にかかる費用や交換時の注意点についてご紹介します。
この記事のポイント
10~30万円が目安
風呂釜の交換工事にかかる費用は10年以上経過した風呂釜は交換がおすすめ
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目次
風呂釜の特徴・種類

風呂釜とは、浴槽の中に張っている水を沸かしてお湯にする装置です。風呂釜によってはお湯を出せたり、シャワーを使えたりするタイプもあります。
風呂釜の特徴
- 乾電池で着火するため停電中でも使用できる
- 現在主流となっている給湯器に比べて価格が安い
- 浴槽の中に設置するものが多いので浴槽が狭くなる
- 給湯器に比べてシャワーの水圧が弱い
近年は、築年数が経過した物件に取り付けられているケースが多いです。安全性が高く機能が豊富な給湯器が主流となったため、風呂釜を設置する住宅は少なくなりました。
風呂釜と給湯器との違い

風呂釜と給湯器は似たようなものに思えますが、お湯を沸かす以外の性能と使い勝手は大きく違います。
風呂釜は浴槽に張った水を温めたり、シャワーを出したりする性能しかありません。
普段お風呂以外にお湯を使わないのであれば、風呂釜を設置したほうが交換費用は安く済むでしょう。
対して給湯器は家全体のお湯を管理し、タンクに貯めた水をお湯にして供給します。
お湯をキッチンなど他の設備でも使用するのであれば、本体価格は高くても給湯器のほうが使い勝手が良くなります。
風呂釜の種類
風呂釜の種類で最も普及したのはバランス式風呂釜です。公営住宅だけでなく、一般住宅でも積極的に設置されました。
バランス式風呂釜以外には、石油やガス・電気を使用するか、設置場所が室内か屋外かで他に4種類あります。
それぞれどのような風呂釜なのか解説します。
BF式(バランス式風呂釜)

BF式風呂釜はガスを利用した風呂釜です。吸気と排気の量がほぼ同じでバランスがいいことからバランス式と名付けられました。
外気を利用してガスを燃焼させ、お湯を作ったら排気を外へ放出します。浴槽の真横に設置するため場所を取りますが、品揃えが豊富です。
BF式風呂釜の製品例
- ノーリツ:GBSQ-820D(229,790円)
- パーパス:GF-655SBB-L(206,470円)
- 長府製作所:BFS-639S(168,300円)
FF式(強制給排気式風呂釜)
BF式とほとんど同じですが、FF式は送風機を使って強制的に排気します。
BF式よりも多くの空気を取り込めるため、シャワーの湯量が多くなります。
リモコン付きの商品があり、温度設定が目で確認できるようになりました。
FF式風呂釜の製品例
- リンナイ:RF-1663FFS-SA(422,180円)
- ノーリツ:GUQ-5D-BL(261,140円)
FE式(強制排気式風呂釜)
FE式は屋内の空気を使ってお湯を沸かし、排気を強制的に屋外に排出します。
排気をする際の排気管が6センチと細く、屋内の空気を大量に消費してしまいます。
したがって、風呂釜を交換するのであればFF式のような屋外に設置するタイプにしましょう。
FE式風呂釜の製品例
- リンナイ:RF-111SWF(A)(166,950円)
- パーパス:GF-A130E(155,430円)
RF式(屋外設置型風呂釜)
RF式は屋外に風呂釜を設置する外炊きの風呂釜です。屋外の空気で給気と換気ができるため、排気筒が必要ありません。
機器によりますが浴室から離れたところに設置でき、追い炊き付き給湯器を設置することも可能です。
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風呂釜交換にかかる費用相場
風呂釜を交換する工事の費用は、工事する内容によって変わります。
内容 | 費用相場 | 交換期間 |
---|---|---|
新しいガス風呂釜に交換する | 10万~20万円 | 2時間~半日 |
風呂釜から給湯器に交換する | 15万~30万円 | 約1日 |
各交換方法の費用や交換期間に関して、詳しく説明していきます。
新しいガス風呂釜に交換する
新しいガス風呂釜に交換する費用相場は10万~20万円です。
普段お風呂以外にお湯を使わないのであれば、風呂釜を新しく設置したほうが交換費用は安く済むでしょう。
メリット
- 本体価格が安い
- 停電中でも使用できる
- 2時間から半日程度で交換できる
デメリット
- 水圧が弱い
- お風呂の広さは変わらない
- 一酸化炭素中毒を起こす可能性が残る
風呂釜は機能がシンプルなので、本体価格が非常にリーズナブルです。
バランス釜であれば、追い炊き機能付きで4.5万円、シャワー付きで6万円。屋外設置型の風呂釜であれば、据え置きタイプで3.5万円、壁かけタイプで6万円程度です。
しかし、浴室内に設置する風呂釜の大きなデメリットとして、一酸化炭素による事故や風呂釜の破裂が考えられます。今後も風呂釜の適切な使用と、小さな異変を見逃さないよう注意してください。
なお、本体価格に加えて、以下のような工事費用も別途必要です。
風呂釜の交換工事内訳
既存風呂釜の撤去・処分費
新規風呂釜の取り付け工事費
給水管接続工事
ガス管接続工事
点火試験
諸経費
風呂釜を新しくする工事費用は、合計で10万円程度です。
しかし、築年数が古い場合は風呂釜の交換のみならず、浴槽の交換や浴室内の修繕工事が必要になる可能性もあります。余裕をもって資金は準備しておきましょう。
新しく風呂釜を交換する場合、同じタイプの風呂釜であれば作業は2時間程度で済みます。長くても半日程度で終わるため、故障期間だけお風呂が使えないと考えて大丈夫です。
風呂釜から給湯器に交換する
風呂釜から給湯器へ交換する費用相場は15万~30万円です。
お湯をキッチンなど他の設備でも使用するのであれば、本体価格は高くても給湯器のほうが使い勝手が良くなります。
メリット
- 安全性能が高い
- ランニングコストが安い
- 追い炊き機能や保温機能がある
デメリット
- 本体価格が風呂釜より高い
- 浴槽を交換しないといけない場合も
- 交換に1日程度かかる
給湯器の本体価格は風呂釜より高額です。
ガス給湯器で10万~20万円、エコジョーズで15万~25万円程度です。本体価格は機能や号数により変動します。
しかし、給湯器は風呂釜よりも省エネ性能や安全性が高いです。光熱費の削減につながるため、ランニングコストを削減したい方は給湯器の導入をおすすめします。
交換工事の内訳は以下の通りです。
風呂釜の交換工事内訳
既存風呂釜の撤去と処分費
給湯器の取り付けとリモコン設置工事費
給水管接続工事
ガス管接続工事
諸経費
給湯器に交換する場合の工事費用は10万円程度と、風呂釜交換とほとんど変わりません。
給湯器の取扱店はたくさんあるので、何社か相見積もりをして工事費用を比べるようにしましょう。
なお、風呂釜を撤去してガス給湯器を導入する場合、工事期間はおよそ1日です。追加でリフォームする場合はさらに時間がかかるため、工事業者に日数を確認しておきましょう。
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風呂釜を交換するタイミング
風呂釜は経年劣化により様々な症状が出てきます。放っておくと、一酸化炭素中毒などのトラブルを引き起こす恐れがあります。
ここでは、風呂釜を交換すべきタイミングをご紹介します。もし当てはまる項目があれば、風呂釜の修理より交換を検討しましょう。
風呂釜の寿命(10年)が過ぎている
風呂釜の耐用年数は10年程度とされています。
10年以上使用しているのであれば、本体内部の部品が劣化している可能性があります。メーカーでの部品製造を終了しているケースもあるため、10年以上経った風呂釜は修理ではなく交換を考えましょう。
ガスや焦げた臭いがする
風呂釜を使用中にガス臭や焦げたような異臭を感じたら、部品の破損や故障によりガス漏れや不完全燃焼を起こしている可能性があります。
不完全燃焼であれば一酸化炭素中毒を起こす恐れがあるため、直ちに使用を中止してください。
可能であればすぐに風呂釜を交換したほうがよいですが、難しいようであれば使用を中止したまま、後日業者に修理や交換を依頼しましょう。
お湯が出ない
お湯の温度が設定温度よりも低い、あるいはほとんど水のようであるなど、お湯の出方が普段と違うようであれば、何かしら不具合が起きているサインです。
そもそも水も出ないような状態であれば、水栓器具の不具合や配管の破損も考えられます。断水されている可能性もあるため、水が出なくなっても慌てずに状況を判断しましょう。
断水の可能性が無いと分かったら、業者に修理や交換を依頼してください。
着火時に音がする
風呂釜に着火した際に爆発したような音が出る場合、風呂釜内の熱交換器に不具合が起きて、溜まったガスに種火が引火してしまった可能性があります。
着火時に音が出るまま使い続けると、風呂釜が破損してしまう可能性があるため、直ちに使用を中止してください。
何度も修理すると本体交換よりも費用がかかってしまうため、費用面だけでなく安全面でも風呂釜ごと交換することをおすすめします。
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風呂釜交換は自分でできる?
結論から言うと、風呂釜をDIYで交換することはおすすめできません。
ガスや電気は素人が取り扱っていいものではありません。一歩間違えれば爆発や感電など、危険な事故を引き起こす可能性があります。
自分で風呂釜を交換しようとせず、必ずガス機器の交換に必要な技術や資格、実績のある業者に依頼しましょう。
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風呂釜交換を依頼する注意点
風呂釜を交換する場合、注意しなければならないことがあります。
最後に、風呂釜を交換する際の注意点を3つ以下の項目で紹介していきます。
資格保持者がいる業者に依頼する
風呂釜を交換する工事は、必ず有資格者が在籍している業者に工事を依頼しましょう。
風呂釜の交換に必要な資格は以下の通りです。
資格 | 内容 |
---|---|
ガス消費機器設置工事監督者 | 特定のガス機器の設置や交換工事に必要な知識・技術があることを証明する資格 |
ガス可とう管接続工事監督者 | ガス機器とガス管の接続に必要な知識・技術があることを証明する資格 |
液化石油ガス設備士 | LPガスを使った設備の設置工事などに必要な知識・技術があることを証明する資格 |
ガス機器設置スペシャリスト | ガス機器の設置に必要な知識・技術があることを証明する資格 |
簡易内管施工士 | 都市ガス配管の工事に必要な知識・技術があることを証明する資格 |
団地やマンションの場合は必ず許可を取る
団地やマンションといった集合住宅に住んでいる場合、風呂釜を交換する際には必ず管理規約を確認して、管理会社には事前に許可を得てください。
管理会社や大家の許可が無いまま工事を着工すると、[text style=”9″]思わぬトラブルに発展してしまう可能性があります。
管理規約の中で、使用できる風呂釜の機種や号数が定められていることもあるため、あらかじめ確認しておきましょう。
また、集合住宅では設置費用を誰が負担するのかも確認しなければなりません。事前に貸主である管理会社や大家、管理組合に費用の負担割合を確認してから工事を依頼しましょう。
複数業者に見積もり依頼する
風呂釜を交換する際には、複数の業者に見積りを依頼して、施工内容や工事費用を比べてみましょう。
お風呂のリフォームで相見積もりをすることは、とても大事なポイントです。リフォーム業者の中には悪質な手法で工事費用を水増しして請求する業者もいます。
業者選びで失敗しないためにも、比較検討する時間を設けましょう。
なお、風呂釜の交換業者探しや見積もり依頼がまだ済んでいないという場合には、優良リフォーム業者紹介サービスリフォスムの利用もおすすめです。
入力した条件によってリフォーム業者を検索できる他、一括で相見積もりの依頼をすることも。無料で利用できますので、ぜひお気軽にご利用ください。
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まとめ
風呂釜を交換する工事について説明してきました。風呂釜に不具合が生じたら、一刻も早く解決したいと思うでしょう。
しかし、ほとんどの風呂釜はガスを使用しており、修理や交換を自力で行うことは困難です。一旦使用を中止して、今後風呂釜をどうするか検討しましょう。
工事内容によって費用の内訳が大きく変わりますので、失敗しないためにも業者を複数選抜し、相見積もりをして比較することを強くおすすめします。
なお、リフォーム業者紹介サービスリフォスムでは、無料で利用できる相見積もりサービスがありますので、ぜひお気軽にご活用ください。