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浴室のカビ防止はお風呂上りの工夫で解決!人に優しい防カビ剤も紹介

掃除しても掃除しても発生するお風呂場のカビにお悩みの方、毎日のお風呂上がりの、ちょっとした工夫でカビ防止できることをご存じでしょうか?
この記事では、浴室のカビ防止のためにお風呂上りにやっておく工夫、そして、長期的に効果を発揮する、人にも環境にも優しい防カビ剤と洗剤を紹介します。
この記事を読めば、無理なく自然体でお風呂場のカビ防止ができます。
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目次
カビは生き物!まずはカビの種類と特性を知ろう!
カビは私たち人間と同じ生き物です。したがって環境さえ整えば発生し、食べ物があるとどんどん繁殖していきます。
カビにとって整った環境とは高温多湿、そして食べ物は汚れや油類です。つまり、温かく湯気が立ち、石鹸汚れや皮脂類のあるお風呂場はカビの発生繁殖に好都合の環境です。
そのお風呂場で見かけるカビは主に黒カビと赤カビ、以下にそれぞれの特徴を記します。
カビの種類 | 赤カビ | 黒カビ |
---|---|---|
特徴 | ピンク色でヌルヌルしてピンクヌメリとも呼ばれる。
繁殖力旺盛 掃除はしやすい |
色素沈着しやすい。 根が深いため完全除去が難しい。赤カビが好物 |
発生しやすい場所 | 水道まわりや床の隅 | 壁・天井・ゴムパッキンなど |
人体への影響 | なし | 胞子を吸ってアレルギー症状が出る場合もある。 |
弱点 | 50℃以上の温度
アルコール アルカリ性のもの |
50℃以上の温度
アルコール アルカリ性のもの |
見えたときに初めて認識するカビですが、空気中を浮遊している、目に見えないカビの胞子がいつでも着地場所を探しています。
また、取り除いたと思った黒カビの根は深く、すぐに再繁殖します。これでは、通り一遍の掃除でカビを根絶できるわけがありません。
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カビの繁殖に必要な条件とは?
お風呂場は、毎日の汚れを落としリフレッシュする、特に清潔さの求められる場所です。それと同時に湿度が80%、温度が20~30℃と適度に保たれているほか、皮脂や石鹸汚れといった、カビの大好きな栄養分が豊富にある場所です。
カビは、以下のような要因を満たすと大いに繁殖します。
- 酸素がある
- 20〜30℃の温度
- 湿度が70%以上ある
- ph4〜6の弱酸性
- 栄養源(皮脂や石鹸汚れ)がある
逆に、これらの1つでも欠けたらカビは繁殖できません。1と4を変えるのは難しいでしょうが、その他の項目は、毎日のほんの些細な工夫で簡単に変えられます。
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お風呂場のカビ防止に効果てきめん!お風呂上がりの6つの工夫
お風呂場のカビを防止するには、浴室をカビの発生しにくい環境にすればよいのです。それはお風呂上がりのちょっとした工夫で簡単にできます。
ぜひ習慣づけたい、お風呂上がりの簡単な工夫を6つ、ご紹介します。
湯気が上がらないよう浴槽の蓋をしっかり閉める
浴槽にお湯を残す場合、浴槽の蓋を閉めるのはカビ防止の大前提です。開け放しておくと湯気が浴室に充満し、カビの育ちやすい高温多湿を維持してしまうからです。まさにお風呂上りついでにできる、浴室のカビ防止でいちばん簡単な方法といえます。
浴槽の蓋の掃除が大変だからと使わない方もいますが、浴室全体にカビが広がることを考えれば蓋だけの掃除の方がずっと楽でしょう。
熱湯で石鹸汚れや皮脂を洗い流す
お風呂上りは熱湯か冷水か、と説が分かれているので迷う方も少なくありません。
それぞれ役割が異なるのでできれば両方やっておくとよいでしょう。熱湯は汚れ落としのための作業、冷水はクールダウン、どちらもカビの繁殖条件の20~30℃ではない温度に変えるための処置です。
まずは熱湯シャワーからです。入浴後は石鹸汚れや皮脂、髪の毛などあちこちに貼り付いたり溜ったりしているものです。
それを落とすために、50℃ほどの熱湯シャワーを強めに出し、壁や床、汚れの溜まりやすい場所にそれぞれ10秒ほどずつかけてざっと洗い流します。
たったこれだけの作業で、カビの発生を抑え、浴室をきれいに保てます。
冷水で浴室をクールダウンする
冷水シャワーの目的はクールダウンです。
熱湯の後、カビの繁殖要件となる温度帯を一気に駆け下りて浴室の室温を下げます。
熱湯と違い、たっぷりの冷水で下げるのがポイントです。窓があれば開けておくといっそう冷却効果は高まります。湯冷めしないよう、着衣してからやるのがよいでしょう。
熱湯も冷水もとなると手間や水道代への懸念が出てきます。どちらか一方を選ぶなら、熱湯シャワーを優先させる方が好ましいでしょう。
いずれにせよ、最後にしっかりと水滴を拭き取らなければなりません。
水滴をしっかりと拭き取る
壁や床をきれいに洗い流しても、空気中にカビの胞子が浮遊しています。石鹸汚れや皮脂などの食べ物を奪われたカビはひとまず壁や床、椅子の下などに残った水滴を頼りに生き延びようとします。
つまり、熱湯で洗い流し冷水でクールダウンしても、最後に水滴を取り除かなければカビは再発生してしまいます。熱湯であれ、冷水シャワーであれ、洗い流したあとは、タオルや水切り用のスクイージーなどを利用してきっちりと水気を取りましょう。スクイージーなどを使って水気をとるのもおすすめです。
入浴後は換気扇を2時間以上回す
電気代の高騰を考慮して入浴後の換気扇の最小稼働時間を2時間と設定しました。換気扇を稼働させていない時間帯は窓やドアを開けて風が通り抜けるようにしておくとよいでしょう。
とはいえ、窓のない浴室は多く、また密閉性が高いため、入浴時以外は換気扇をフルタイムで稼働させるのが理想です。
ちなみに、消費電力20Wの換気扇を24時間稼動させた場合、1kw/hの電気代を27円換算として求めると13円です。
0.020/kWh × 27円 × 24h = 13円/日
1ヵ月間フル稼働させた場合の電気代は400円前後となります。
13円 × 30~31日 = 390~403円
なお、消費電力20wの換気扇は最大値なので、実際はもっと低くなります。
加えて、省エネ効果の高い商品も多く、1ヵ月の電気代が60円程度の換気扇もあります。
シャンプー類はバスケットに入れて脱衣所へ
シャンプー類や清掃用品など、浴室に常備しておきたくなりますが、その物陰や隙間に水気が残ったり、また空気の通りも悪くなったりします。それこそまさしくカビの発生要因です。浴室の収納を、今一度見直してみましょう。
浴室内に常備しておきたいものは床や台にべた置きせず、ラックに入れたりフックに引っ掛けたりしておくとカビ防止に効果的です。同時に浴室空間を広く使えるメリットがあります。
特に、ヌメリの原因となるシャンプー類の保管場所は大切です。
バスケットなどに入れて浴室に置かないような工夫をしておくと、見た目もスッキリし、掃除もしやすくなります。
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お風呂場のカビ防止に効果的かつ人にも優しい掃除方法3選!
お風呂場のカビ防止は換気と熱湯・冷水シャワーなどの毎日の習慣だけでも、かなりの効果が期待できます。
これに定期的な掃除を加えると、防止効果が高まるのはいうまでもありません。
ここでは、カビ防止に効果の高い掃除方法を、人と環境に配慮してお届けします。
50℃以上の熱湯によるお風呂場のカビ防止
熱湯シャワーによる汚れ落としを習慣づけている方にとっては、今さらといった感が否めないかもしれません。洗剤も何も使用しないため、まさに安心安全のカビ掃除です。
カビが生きていけない温度は50℃以上ですが、高温すぎると素材を傷める可能性もあるので注意が必要です。50~60℃が望ましいでしょう。
作業手順を以下に示します。
- 大まかな汚れを落とす
- 熱湯シャワーをかける
(発生しやすい場所は10秒ほど、すでに発生している場所には90秒以上)
- 冷水シャワーは、お風呂上りと同じ手順で省略も可
- 拭き取る
- 換気扇を回す
お風呂上がりの習慣を少しだけ念入りにするぐらいの掃除ですが効果てきめん、特別に準備する必要もなく経済的です。
アルコール製品によるお風呂場のカビ防止
手指の消毒や除菌でもてはやされているアルコール製品ですが、浴室の防カビにも大いに効果を発揮します。熱湯と違い、すぐに揮発してしまうのでどんな素材でも使え、後からの拭き取りも必要ない等のメリットがあります。
カビ掃除用の強力な洗剤や次亜塩素酸を含む漂白剤や洗剤に比較すると、はるかに肌に優しく用途も広いので掃除用として常備しておくとよいでしょう。
ただし、漂白効果はないので黒カビが発生してしまった後のシミを取り除けません。
以下、使用時の手順です。
- 乾いた布やティッシュなどにアルコールを含ませ、カビを拭き取る
- ある程度きれいになった段階でアルコールをスプレーする
いきなりスプレーなどで吹きかけると、カビの胞子が飛散してしまうので逆効果になります。
また、使いすぎると肌が乾燥してしまうので手袋は着用した方がよいでしょう。
重曹とクエン酸の最強コンビでお風呂場のカビ防止
お風呂場でカビの栄養となる石鹸汚れと皮脂、それぞれに性質が異なるため、使う洗剤も変わってきます。つまり、石鹸汚れや水垢はアルカリ性の性質を持つため酸性の洗剤を、皮脂は酸性の性質を持つためアルカリ性の洗剤を使うと効果的です。
そこで使いたいのが重曹とクエン酸、アルカリ性の重曹を皮脂落としに、酸性のクエン酸を水垢や石鹸汚れ落としに使います。
まずは重曹からです。
- 石鹸で掃除用ブラシを泡立てる
- 泡立ったブラシに重曹をふりかける
- ブラシで汚れをこすり落としていく
- 冷水シャワーで洗い流す
残った水垢や石鹸汚れなどはクエン酸で落とします。
- クエン酸水(クエン酸小さじ1杯に対し水200ml)を作る
- 汚れに直接スプレーするか、キッチンペーパーなどを被せる
- 1時間ほど放置する
- 柔らかくなった汚れを拭き取る
ぜひとも常備しておきたい最強コンビです。
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定期的に使いたい!人に優しいお風呂場カビ防止グッズ7選
お風呂場のカビ防止は、毎日のひと工夫と定期的なお掃除でも十分と思われますが、一度、根絶しておくと後々の掃除もずい分と楽になります。
ここでは、天井や空気中の見えないカビまでも根絶やしにする防カビ剤と、カビ防止・除去に効果的な浴室用洗剤をご紹介します。
バイオくんお風呂用
「バイオくん」はお風呂場の天井に貼りつけるだけで、約半年間もカビの発生を抑えてくれるカビ防止剤です。天井に貼りつけるのは、納豆菌が上から下へと移動する性質を持つためです。
化学物質はいっさい使われておらず、微生物(納豆菌)がカビの栄養素である石鹸汚れや皮脂を食べることでカビの繁殖を抑えます。
直接カビを攻撃するわけではないので、使用前にしっかりカビを根絶しておくのがポイントです。
コモライフ 「バイオでカビよけ君」
お風呂場に置くだけでカビをの発生を抑えてくれる「バイオでカビよけ君」は、納豆菌の同族菌(OYK菌)を使ったカビ防止剤です。
開封と同時にバイオが大繁殖、4~5時間で数万倍にも増えてカビの栄養素を食べつくします。効果は2~3ヵ月持続、時々容器を振るとバイオが活性化し、カビ防止効果がいっそう高まります。
with BIO 浴室用カビ予防剤
水を入れて置くだけで3か月間、カビの発生を抑えてくれます。使われている微生物はBB菌といい、ビッグバイオが独自に研究・開発した微生物群です。防カビの他、消臭・ヌメリ分解、土壌改良や水質改善などにも用いられます。
元々自然界に存在する微生物(枯草菌)の仲間で、直接肌に触れても問題ありません。妊婦や赤ちゃん、ペットのいる家庭でも安心して使えます。
パワーバイオ お風呂のカビきれい
「環境に配慮しながら、楽をして清潔を保つ」をコンセプトに開発されたカビ防止剤です。成分は珪藻土とバチルス菌属と呼ばれる微生物のみ、酵素の力で浴室内をコーティングしてカビの繁殖と嫌な臭いを抑えてくれます。
1坪のスペースに1個の使用が目安で、天井に貼り付けたりフックに吊り下げたりして使用します。カビ防止効果は約6ヵ月、リピーターの多い安心商品です。
タジマヤ カビコナイ 2個入り KB-02
化学物質をいっさい使わず100%植物成分のため、人体や環境にも優しいカビ防止剤です。サイズが8cm × 8cm × 2cmと小さいため、どこに置いても、吊るしてもそれほど目立ちません。生活感を出したくない方に向いている商品です。
植物精油から揮発する爽やかなフィトンチッドがカビ胞子の成長を抑えます。
効果は3~4ヵ月持続、使用後は燃えるゴミとしてそのまま捨てられます。
ドーバーパストリーゼ77
パストリーゼ77は食品の除菌や防カビ、調理器具などの消毒に用いられているアルコール製剤です。アルコール製剤の除菌消臭効果は広く知られていますが、パストリーゼはアルコール濃度が高く77%にもなります。
そのため、カビ防止効果も絶大、黒カビが気になる所や発生しやすそうな場所に噴霧して拭き取るだけでカビの発生を抑えてくれます。キッチンに、浴室にと用途が広く一家に一本常備しておきたくなる商品です。
SONETT バスルームクリーナー
SONETTのクリーナーはオーガニック栽培の原材料を使用しているので、肌に優しい点が特徴、掃除で万が一洗剤が残ったとしても肌へのトラブルの心配はありません。赤ちゃんのいる家庭や敏感肌の方も安心して使えます。
使用後は自然分解するので環境への負荷もゼロ、お洒落なボトルデザインは浴室のインテリアとしても映えます。
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それでもカビが取れない場合の最終手段とは?
どれだけやってもカビが発生してしまう、毎日の習慣も掃除もしんどくなってきた、と感じるようになったら、プロに相談してみるのもよいかもしれません。ハウスクリーニングの浴室清掃の相場は1万円台から、なかには数千円で引き受けてくれる業者もあります。
また、カビ発生の原因として構造的な問題も考えられるので、思い切ったリフォームも視野に入れておくとよいでしょう。コストへの懸念がありますが、リフォームのさまざまな補助金を利用すれば比較的安価にすませられます。
>>お風呂・浴室リフォームに使える補助金一覧
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まとめ
カビ発生の温床となりがちなお風呂場ですが、毎日の簡単な習慣でカビ防止ができます。加えて定期的な掃除とカビ防止剤の使用で、カビの発生はほぼ抑えられます。リフォームなども視野に入れておきましょう。
ここでは、お風呂場のカビ防止をすると共に、できるだけ人体や環境への配慮を忘れないようご案内してきたつもりです。
これからも清潔に、心身共に健やかな生活を送れるよう、そのお手伝いができたとしたら幸いです。