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浴室の壁材の選び方・比較のポイントは?特徴や注意点も解説

浴室の壁は高温・多湿な環境にあるため、長年使っていると、頑固な汚れやカビが付着します。また、経年劣化により、ひび割れや塗装の剥がれなども起こります。
ユニットバスは全体的に15年〜20年程度の寿命となっているため、使用年数が長い場合にはリフォームや交換を検討される方も多いでしょう。
本記事では、浴室の壁のリフォームに使われる「パネル」「タイル」「木材」「塗装」「シート」について、選び方や特徴の比較について解説します。
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目次
浴室の壁に使われる素材の一覧比較
浴室の壁に使用される素材には、主に以下の5種類があります。
スクロールできます
壁材の種類 | リフォーム費用 | メンテナンス性 | デザイン性 | 保温性 | 工期 | 特徴 |
---|---|---|---|---|---|---|
パネル | 15~20万円 | ◎ | 〇 | ◎ | 1~2日程度 | お手入れが簡単 様々な種類から選べる |
タイル | 10~15万円 | △ | ◎ | △ | 2~3日程度 | 機能性に優れている 目地に汚れが溜まりやすい |
木材 | 50~80万円 | ✖ | 〇 | △ | 5日以上 | 香りを楽しめる 対応業者が少ない |
塗装 | 10~15万円 | △ | 〇 | △ | 2~3日程度 | 好みの色に仕上げられる 時間とともに剥がれや変色する |
シート | 10~12万円 | 〇 | △ | △ | 1日程度 | 自分で安価に仕上げられる 見た目が綺麗になるだけ |
※リフォーム費用は、1216サイズ(0.75坪)の広さの壁交換費用として計算
まずは各壁材の選び方のポイントについて解説します。
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浴室の壁材の選び方
続いては浴室の壁材を選ぶ際に重視しておきたい4つのポイントを解説します。
①価格|「塗装」や「シート」なら費用を抑えられる
ただ単に表面上を綺麗にしたいだけであれば、塗装やシートを選ぶことでリフォーム費用を大幅に抑えることができます。
しかしこの場合は、破けたり剥がれたりする恐れがあり、長期的にみるとお得と言えないこともあります。
②メンテナンス性|「パネル」や「シート」なら汚れが溜まりにくい
浴室に発生するカビは、なかなか落とせず苦労した経験がある方も多いでしょう。カビを抑制するためには、日々の手入れがしやすい壁材を選ぶことがポイントです。
パネルやシートであれば、表面がフラットなため掃除が比較的簡単です。ただ、パネルやシートの裏側でカビが増殖してしまう可能性がある点にも注意してください。
③デザイン性|個性的な浴室にするなら「タイル」
デザインやカラーバリエーションが豊富なタイル、リラックス効果を感じられる木材、新品生まれ変わる塗装など持ち味は壁材によって様々です。
浴室をおしゃれな空間にするためには、壁材単体のデザインにこだわるだけでなく、統一感を意識し全体のバランスを考えることが大事なポイントです。
④保温性|機能性に優れた「タイル」がおすすめ
浴室の保温性・断熱性が高まると、入浴時の快適性が上がるほか光熱費の節約にもつながります。寒い原因には、断熱材だけでなく素材にも問題があることが多いです。
各社工夫を凝らした製品が数多く発売されている、パネルがおすすめ。断熱材を付加したものや、断熱効果の高い発泡樹脂を使用したものなどがあります。
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壁材① パネルの特徴・費用
浴室の壁に最も使われているのが、樹脂素材を使ったパネルです。
ユニットバスでは最も一般的な、高い防水性と保温性、掃除のしやすさが特徴です。
表面に施された加工によっては、水はけがよく、乾きやすい性質のパネルを選ぶこともできます。
昔ながらのタイル壁を使った在来工法の浴室に施工する場合、もともとの壁に下地処理を施してパネルを貼るリフォームも可能です。
パネルは大理石調や木目調、タイル調など、デザインやカラーのバリエーションも豊富で、好みの雰囲気を実現しやすいメリットがあります。
ただし、在来工法の壁の上に貼り付ける場合にはカビがパネルの下で繁殖する可能性があるため、下地処理をしっかりと行う必要があります。
◆パネルがおすすめな人◆
- 沢山の種類から選びたい
- お手入れの負担が少ないものを探している
浴室壁用パネルのリフォーム費用
浴室の壁にパネルを選んだ場合、工事費用は15~20万円が目安です。
費用の内訳は、パネル本体の価格、5~8万円、既存の壁の解体撤去、取り付け・組み立て費用にそれぞれ5~6万円となっています。
浴室壁用パネルのデザイン例
商品名 | バスフィットパネル(AICA) |
---|---|
設計価格 | 1枚 20,500円~(910×2430mm) |
カラー・デザイン | 全40種 |
種類も豊富でデザイン性に富んでいる壁パネル。
抗菌・防カビ機能がついたものもあります。
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壁材② タイルの特徴・費用
在来工法の浴室に多いタイル壁は、耐水性・耐久性の高さとデザイン性が特徴です。
タイル1枚ごとにデザインを選べるほか、並べ方で個性を出すことも可能なため、おしゃれな浴室を作りたい方に適しています。
タイル部分は汚れに強い一方で、タイルとタイルの間の目地の部分は汚れやカビが発生しやすいため、こまめな手入れが必要です。
中にはタイルのサイズを大きくすることで目地を減らすといった日々のお手入れが楽な商品もあります。施工会社に相談しながらタイルを選ぶと良いでしょう。
◆タイルがおすすめな人◆
- 個性的な浴室にしたい
- ランニングコストを抑えたい
浴室壁用タイルのリフォーム費用
一般的なお風呂の広さ(0.75坪)の場合は、材料費に工事費用と既存の壁の剥離費用を併せて10~15万円ほどの費用がかかります。ただし、タイルの周りや配管に傷みが生じている場合は、8万円以上の補修費用が別途発生します。
タイルの一部分のみが割れている・欠けている場合は、2~3万円ほどが相場と考えておきましょう。
浴室壁用タイルのデザイン例
商品名 | オンタリオ(ADVAN) |
---|---|
設計価格 | 10,120円/㎡~ |
カラー・デザイン | 全4種 |
天然石の細かな色彩を表現したタイルです。
凹凸が面白く表情のあるタイルのため、光が当たると陰影が生まれます。
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壁材③ 木材の特徴・費用
「檜風呂」に代表されるような木材を利用した壁も、保温性に優れ、和風のデザインを好む方に人気があります。
耐水加工が施された木材を利用することで、温かみのあるリラックス効果の高い浴室を実現できるでしょう。
ただし、耐久性や防カビ性は使用する木材によって変わるため、素材選びが重要となります。
施工にかかるコストも高額になる傾向があり、リフォーム会社によっては木材を取り扱っていない場合もあるので注意しましょう。
◆木材がおすすめな人◆
- 天然木ならではの香りを楽しみたい
- 一風変わった浴室にしたい
浴室の壁を木材でリフォームした場合の費用
既存の壁を解体して下地を造作するだけではなく、防水性能を確保する工事なども必要になります、
そのためリフォーム費用は50~80万円と、他の方法比較してかなり高額です。
浴室の壁を木材でリフォームした場合のデザイン例
カビ対策のためあえて、壁の腰下部分には木材を使用していません。
壁の一部分でも、ヒノキの香りが感じられ、和の浴室を感じることができますね。
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壁材④ 塗装の特徴・費用
既存の壁材の上にモルタルやコンクリート、漆喰などを塗ることで、新品同様の見た目にリフォームする方法もあります。
低コストで施工できる点が大きなメリットですが、保温性が低く耐久性も他の壁材に劣るほか、汚れや変色を起こしやすいデメリットもあります。
DIYでも施工可能ですが、傷がつきやすく剥がれやすい傾向にあるため、専門家に依頼した方が安心です。
◆塗装がおすすめな人◆
- できるだけ費用を抑えたい
- 見た目を綺麗にしたい
浴室壁塗装のリフォーム費用
浴室の壁を塗装した場合のリフォーム費用は総額で10~15万円が目安です。
費用のうち、壁の下地の処理費用と補修費用にそれぞれ2~3万円、壁の塗装費用に8万円~となります。
浴室壁塗装のデザイン例
コーティングが剥げてボロボロの状態になっていた壁を塗装し、見た目が新品のように美しくなりました。
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壁材⑤ シートの特徴・費用
浴室リフォーム用のシート(フィルム)を貼ることで、安価に壁の見た目を整えることもできます。
塩化ビニール素材のシートは防水性も高く、しっかりと施工すれば入浴中に剥がれることもありません。
施工期間も短く、DIYでも貼り付けられるのがメリットです。
ただし施工状態によってはすぐに剥がれてしまうため、専門家に依頼して貼ってもらうと安心です。
◆シートがおすすめな人◆
- 手間や時間をかけたくない
- 壁が破損していない
浴室壁用シートのリフォーム費用
壁専用シートでのリフォーム業者に依頼した場合の費用相場は、シート代と施工費を合わせて10~12万円です。
下地処理や補強工事をする場合は3~5万円が追加されます。
浴室壁用シートのデザイン例
現在の壁のうえから、落ち着いたデザインのシートを貼りました。
リフォームの専門業者に依頼したので、ムラがなく見た目もきれいです。
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浴室の壁をリフォームする際の注意点
最後に、浴室の壁をリフォームする際の、2つの注意点について解説します。これらのポイントを押さえて、失敗しないリフォームを実現しましょう。
リフォーム後期間は入浴できない
工事の規模を問わず、リフォーム期間は基本的にお風呂に入ることはできません。浴室の壁リフォームも例外ではありません。
浴室全体のリフォームも同時に行った場合、ユニットバスの場合は5日ほど、在来工法では一週間ほどが目安です。
リフォーム期間は、銭湯を利用したり知人宅のお風呂を借りたりして乗り切りましょう。
DIYは水漏れや故障のリスクも
DIYで浴室の壁を補修する方もいますが、リフォームに慣れていない方の場合、水漏れやカビの繁殖の原因となる可能性があります。
仕上がりにムラが生まれ、見た目もプロの施工に劣ってしまうことが考えられます。
そのためリフォームを検討する際には、一度リフォーム会社に現地調査を依頼することをおすすめします。
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浴室の壁は素材ごとの特徴と予算でリフォームの検討を
浴室の壁材には、パネル・タイル・木材・塗装・シートの5つの素材があります。いずれの素材にもメリット・デメリットがあるため、予算や機能性などによって選ぶことが大切です。
また、浴室は15年〜20年程度で寿命を迎えるため、15年以上使っている場合には、壁材を含めた浴室全体のリフォームの検討も行いましょう。
信頼できるリフォーム会社を探す際には、「リフォスム」もぜひご活用ください。リフォスムでは、複数のリフォーム会社から見積もりを取り寄せて、比較・検討しながら希望に合ったリフォームプランを実現できます。登録・診断は無料のため、気軽にお試しください。