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戸建て住宅の浴室リフォームの種類と費用相場は?ポイントと補助金制度を紹介

画像出典:リフォスム
戸建て住宅の浴室リフォームは、目的や予算によって様々な選択肢が存在します。
また国や自治体ごとに減税制度や補助金制度も設けられており、工事の内容によっては、浴室リフォームでも適用される場合もあります。
本記事では、浴室リフォームの種類と費用相場の解説、リフォーム時のポイントと利用可能な減税措置・補助金制度についてご紹介します。
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目次
戸建て住宅の浴室は2タイプ
戸建て住宅の浴室は、在来工法とユニットバスの2タイプが存在します。現在は、在来工法からユニットバスへと主流が移行しています。
タイプによって工事費用に差が出てきますので、しっかりとタイプごとの違いを理解しましょう。
在来工法の浴室
シャワー水栓や浴室、換気扇などの設備から壁材や床のタイルまで、すべてのパーツを組み合わせて、1つの浴室を作り上げる手法を在来工法と言います。
15年~20年以上前の戸建て住宅の浴室では一般的な手法となっています。
ユニットバスの浴室
ユニットバスは水栓や浴槽、壁や床といった浴室のすべてのパーツが、一つのセットになっている浴室のことです。
現在の住宅においては主流のタイプとなっています。換気扇や浴室暖房、浴室テレビといったシステム機能を搭載した商品であることから、別名システムバスとも呼ばれています。
ユニットバスは、メーカーによって大きさなどの規格がすでに決められています。そのため、通常、戸建て住宅では、設計の段階でユニットバスの規格をもとに浴室スペースを確保するのが一般的となっています。
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戸建て住宅の浴室リフォームの種類と工事日数・費用相場
戸建て住宅の浴室リフォームとして、想定される工事は以下の5つです。
- ユニットバスからユニットバスに交換する場合
- 在来浴室からユニットバスに変更する場合
- シャワー水栓の交換をする場合
- 断熱リフォーム
- 換気扇から浴室換気・暖房・乾燥機に変更する場合
上述した浴室タイプ毎に工事内容や費用は大きく変わります。ここからは上記の工事・ケースについて詳しく解説します。
ユニットバスからユニットバスに交換する場合
既存の浴室がユニットバスで、新しく導入する浴室もユニットバスの場合、工事に必要な費用相場は、70万~120万円程度となります。なお、交換工事の内訳としては、大きく分けて商品代金と工事費用があります。
ユニットバスの商品代金は、標準グレードで50万~70万円程度、ハイグレードのモデルは120万~150万円程度です。以下の表で工事費用の内訳と費用相場をまとめているので、参考にしてください。
費用項目 | 費用相場 |
---|---|
新規ユニットバス費用 | 50万~150万円 |
既存ユニットバスの解体処分費用 | 3万~10万円 |
給排水管工事費用 | 5万~9万円 |
電気配線工事費用 | 3万~5万円 |
新規ユニットバス取り付け費用 | 8万~13万円 |
なお、ユニットバスからユニットバスに交換する場合、商品の取り付けのみで工事が完了するため、工事期間は2日~6日と、在来浴室の変更工事と比較して短く済ませることができます。
在来浴室からユニットバスに変更する場合
既存の浴室が在来工法で、新しくユニットバスへと変更する場合、解体工事に時間と費用が必要となります。
そのため、上述したユニットバスの交換工事と比べて、既存浴室材の解体処分費用が高くなっています。また、工事期間も3日~9日と長期化する傾向がある点を抑えておきましょう。工事費用の詳細と相場については以下の表の通りとなります。
費用項目 | 費用相場 |
---|---|
新規ユニットバス費用 | 50万~150万円 |
浴室材の解体処分費用 | 8万~15万円 |
給排水管工事費用 | 5万~9万円 |
電気配線工事費用 | 3万~5万円 |
新規ユニットバス取り付け費用 | 8万~13万円 |
在来浴室からユニットバスに変更する場合、工事費用の相場は30万~40万円程度です。ユニットバスの交換工事と比べて、既存ユニットバスの解体処分費用が10万円程度上乗せされるため高くなります。
シャワー水栓の交換をする場合
戸建て住宅の浴室リフォームには、既存の浴室を新しいユニットバスにする工事だけではなく、設備のみの交換工事もあります。
築年数が10年未満の住宅では、ユニットバスの防水機能は維持できていても、水栓やシャワーといった設備部分が劣化している場合があります。
また、温水と冷水の温度調節がしづらい場合や、シャワーの強さを調節したい場合もあるでしょう。このような場合、シャワー水栓の交換工事を行います。費用相場としては4万~8万円程度となっており、工事の時間は1時間~2時間程度となっています。
断熱リフォーム
浴室において、寒さに悩む方も少なくありません。また浴室が寒いままだと、ヒートショック(※)を起こす可能性もあり、危険です。
築年数が経っている戸建て住宅においては、設備が劣化することで、隙間風が発生しやすくなっていることもあります。このような場合、浴室において断熱材を入れる、断熱工事・リフォームがおすすめです。
なお、以下の通り、断熱材のリフォームは在来工法か、ユニットバスかによって工事期間なども変わります。
金額 | 工期 | |
---|---|---|
在来工法→ユニットバス | 約100万円前後 | 約1週間 |
ユニットバス→ユニットバス | 約80万円前後 | 約4日 |
※急激な温度の変化によって、身体に悪影響を与えること。場合によっては、大動脈解離・心筋梗塞・脳梗塞といった疾患を引き起こす場合があります。
換気扇から浴室換気・暖房・乾燥機に変更する場合
予算の関係で大規模な交換工事が行えない場合や、在来浴室のサイズ上ユニットバスの規格がない場合には、低予算で生活の満足度を高められる設備の追加工事がおすすめです。
例えば乾燥機や暖房設備などを導入することで浴室での洗濯物の乾燥が可能になります。このように、従来の換気扇から浴室換気・暖房・乾燥機に変更する工事をする場合、費用相場は13万~19万円程度で、工事の時間は2時間~4.5時間となっています。
工事期間も1日で済むため、近所の銭湯を利用するなどの一時的な負担もなく工事完了を迎えられます。
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戸建て住宅の浴室リフォームのポイント
戸建て住宅において、浴室のリフォームを行う際、抑えておきたいポイントは以下の通りです。
- 家族構成を考慮したリフォーム内容にする
- グレードやオプション機能の選択に注意する
- 減税制度や補助金のリサーチをしておく
これらのポイントを抑えることで、満足度が高いリフォーム工事を依頼することができます。
家族構成を考慮したリフォーム内容にする
戸建て住宅の浴室リフォームを行う際には、既にその住宅に住んでいる人、これから住むことが予想される人に合った商品選択をしましょう。
家族構成に合ったリフォーム内容にすることで、工事完了後の満足度も高くなります。
例えば、介護が必要な親族がいる場合には、浴槽と床の高さを40㎝以下の商品を選択したり、共働きで家事が追い付かない場合には、湯船の事前予約機能がついたユニットバスを選択するのがおすすめです。
グレードやオプション機能の選択に注意する
戸建て住宅の浴室リフォームの費用として、商品代金と工事費用があります。当然ですが、商品にこだわるほどリフォーム費用の総額は大きくなります。
費用を抑えたい場合は、現在の浴室の問題を解決してくれる商品の中で、一般的なグレードのものを選択しましょう。また、あらかじめ業者に予算や希望を伝えておくことで、商品提案がスムーズに行われたり、必要なオプションが整理できます。
減税制度や補助金のリサーチをしておく
戸建て住宅の浴室リフォームには、工事内容によって利用できる減税制度や補助金制度があります。
しかし、工事条件に該当しない場合や申請をしない場合は制度の適用を受けることができません。あらかじめ、リフォームの費用や工事内容が、減税制度や補助金制度の対象内の工事なのかリサーチしておく必要があります。
戸建て住宅の浴室リフォームで使える減税制度と補助金については以下の項目で詳しく解説していきます。
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戸建て住宅の浴室リフォームで使える減税制度と補助金
戸建て住宅の浴室リフォームには、工事内容によって適用が可能な減税制度や補助金制度があります。特に、介護目的の浴室リフォームを行う場合には、補助金給付の対象となる可能性が高いです。
浴室リフォームの減税制度
浴室のリフォームにおいて、適用が受けられる減税制度は以下の通りです。
- バリアフリーリフォームの所得税減額制度
- 省エネリフォームの所得税減額制度
- 同居対応リフォームの所得税減額制度
- 長期優良住宅化リフォームの所得税減額制度
- 固定資産税の減額制度
ただしこれらは基本的に、「省エネ」もしくは「バリアフリー」を目的としたリフォーム工事に適用される減税制度となっています。
単純な設備のグレードアップ、小規模の工事など、内容によっては適用されない可能性もあるため、国税庁のHPなどからしっかりと確認しておきましょう。
浴室リフォームの補助金
浴室リフォームを行うことで給付される補助金として国が設けている制度は以下の2つです。
- 介護保険
- こどもみらい住宅支援事業
条件や給付額については以下の通りとなります。(※)
補助金制度 | 給付条件 | 給付額 |
---|---|---|
介護保険 | ①要支援・要介護と自治体から認定された方が居住する住宅 ②バリアフリーリフォームであること …など |
工事費用に対し7~9割(上限20万円) |
こどもみらい住宅支援事業 | ①リフォームを実施する住宅の所有者等であること ②エコ、断熱や耐震などを目的とした改修工事であること(別途条件の定めあり) …など |
1戸あたり上限60万円 |
「こどもみらい住宅支援事業」では、工事金額の合計が5万円未満のものは補助の対象にはなりません。また、関連して、浴室のリフォームでは、手すりの設置のみ、段差の解消工事のみといった簡易的な工事は補助対象にならず、エコ住宅設備(高断熱浴槽や高効率給湯器、節湯水栓など)の設置が必要になることに注意しましょう。
補助金制度は、地方自治体が独自で設けていることもあります。
特に要支援・要介護の方がいる戸建て住宅で、介護目的のために行う浴室リフォームの場合は、補助金制度が手厚くなっている自治体も多いので、一度お住いの自治体のホームページから調べておきましょう。
※給付条件や給付額は簡潔にまとめているため、実際の金額や条件などが異なることもあります。詳しい内容を知りたい場合は国土交通省のホームページをご覧ください。
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浴室リフォームで入浴時の負担を軽減しよう
浴室は、毎日家族全員が利用する場所です。入浴時の寒さを感じた場合や、介護する家族がいる場合には、国や自治体の減額制度や補助金制度を活用することで、コストを抑えて快適な浴室環境を手に入れることができます。
リフォーム内容も金額や商品によって多岐にわたるので、現在の浴室に不満がある場合には、一度業者に見積もりを取ってみることをおすすめします。戸建て住宅の浴室リフォームで業者選びに困ったら、無料で業者探しや見積もりが依頼できる「リフォスム」が便利です。web上で簡単に利用できるため、一度使用してみてはいかがでしょうか?