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ミストサウナを後付けで設置する方法や費用相場・注意点を解説!

「ミストサウナを設置したいけど、後付けできるのだろうか?」
「後付けした際の設置費用やランニングコストが心配」
上記のような悩みを抱えている方に向けて、ミストサウナを後付けする方法や機器の種類・工事の費用相場・ランニングコストを解説していきます。
ミストサウナは心身へのリラクゼーション効果が期待できる設備です。設置には大きな費用がかかるため、「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためにも、事前に後付けするメリット・デメリットを把握しておきましょう。
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目次
ミストサウナとは?心身へのリラクゼーション効果がある
ミストサウナとは、スチームサウナと同じ「湿式サウナ」の一種です。乾式サウナと異なり、室内温度は45℃前後とそこまで高くありません。高温のミストを発生させ、湿度を上げて発汗を促します。
室温が極端に高くないので体への負担が少なく、肌に馴染みやすいのが特徴です。湿度は70%〜100%まで上がりますが、息苦しさもありません。肌や髪への刺激を抑えながら、体の芯までじんわりと温まります。
ミストサウナの効果
ミストサウナには、さまざまな効果が期待できます。
期待できる効果 | 内容 |
---|---|
発汗効果 | じんわりと大量の汗をかくため、頭皮ケアや美容に効果が期待できる。 |
健康効果 | 湯気の吸い込みは気管支系へよい効果があると言われている。
健康面への効果も期待が高い。 |
保湿・保温効果 | 蒸し風呂の一種であるため、湯船につかったときと同じ効果が得られる。 |
洗浄効果 | 湿気で肌が柔らかくなり、表皮の汚れが落ちやすくなる。 |
リフレッシュ効果 | 体への負担が少ないため、心地よくミストが浴びられる。
リフレッシュに期待大。 |
浴室を温める効果 | 浴室内が温まるので、ヒートショックのリスクを軽減できる。 |
ミストサウナはヒートショックのリスクを防げるため、高齢者や心臓の弱い方にも向いています。また、湯船を張ってシャワーを出しておくよりも経済的です。
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ミストサウナは後付け可能?
賃貸や竣工済みの一軒家でも、ミストサウナの後付けは可能です。ミストサウナにも色々な種類があり、なかでも壁掛設置型と簡易設置型であれば、大きな工事も必要ありません。
ただし、「本格的なミストサウナを使いたい」と考えているのであれば、天井へ埋め込むタイプの機器が必要なため、リフォーム工事が必要です。
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家庭用ミストサウナの種類・形状
家庭用ミストサウナには、2つの種類と3つの形状が存在します。
【種類】
- ガス式
- 電気式
【形状】
- 天井設置型(天井埋め込み型)
- 壁掛け設置型
- 簡易取付型
それぞれの詳細について見ていきましょう。
種類|ガス式・電気式の2種類
家庭用ミストサウナには、電気式とガス式の2種類が存在します。電気式とは、その名の通り電気でミストを発生させるものです。ガス式に比べると設置費用は安価ですが、温まるまでに時間がかかります。
一方、ガス式はガスを利用して稼働するタイプの機械です。設置費用は高いですが、早く温まります。後付けできるのは、基本的にガス式のみです。
形状|埋込・壁掛・簡易取付の3種類
家庭用ミストサウナには大きく分けて3つの種類が存在します。
【後付けに向いているもの】
- 壁掛設置型
- 簡易取付型
【大々的な工事が必要なもの】
- 天井設置型
後付けに向いているもの・向いていないものがあるため、検討する際には注意が必要です。
天井設置型(天井埋め込み型)
エアコンのような形状をしており、天井への埋め込みが必要です。本格的なミストサウナを楽しめるほか、冷房・暖房・換気・乾燥といった機能も豊富に装備されています。
天井設置型には、熱源機を設置するもの・しないものがあり、どちらにしても設置にはリフォーム並みの大掛かりな工事が必要です。
壁掛設置型
壁に取り付けるタイプの家庭用ミストサウナです。機会にボタンが設置されており、直接操作を行います。
比較的後付けがしやすく、簡単な工事で設置が可能です。ただし、壁掛型は熱源機が必ず必要になるため、併せて購入する必要があります。天井設置型と同じように、乾燥・暖房などの機能がついているものが一般的です。
簡易取付型
水栓を分岐させて取り付けるミストサウナです。後付けが簡単に行えるので、器用な方であればDIYで設置できます。紹介した中では値段も手頃です。
ただし、設置するには給湯器の性能や水圧などの諸条件をクリアしなければなりません。購入前には必ず商品の設置基準を確認しておきましょう。
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熱源機とは?ミストサウナには必ず必要?
熱源機とは、お湯を沸かして自宅の中に循環させるための機械です。床暖房など、お湯を使った設備によく使用されます。家庭用ミストサウナでは、天井設置型と壁掛設置型を後付けする際に必要です。
熱源機の種類は大きく2つ
熱源機の種類には、大きく分けて以下の2つがあります。
- 給湯器と熱源機が一体化しているもの
- 暖房設備などに使用するための熱源機
どちらを選んでもミストサウナは設置できます。ただし、給湯器を熱源機として利用するのは基本的に不可能です。一体化しているものを選んだ場合、使用している給湯器は撤去しなければなりません。
熱源機の設置方法
熱源機を設置する場合、機器によって工事内容が異なります。
給湯器との一体型 | 1.既存の給湯器を撤去
2.一体型の熱源機を設置 |
---|---|
熱源機のみの場合 | 1.既存の給湯器はそのまま使用
2.新たに熱源機を設置 |
本体の値段は一体型の方が高価です。そのため、どちらかの機能が壊れてしまった際は、高い費用を払って交換しなければなりません。
対して、熱源機のみの場合は壊れた方だけ交換すればいいので、ランニングコストが抑えられます。
すでに暖房設備などで熱源機を備えている場合は、工務店などにミストサウナにも利用できるか聞いてみるとよいでしょう。
給湯器と熱源機の違い
給湯器と熱源機は「お湯を沸かす」といった機能自体は似ているものの、用途はまったく異なります。
給湯器は蛇口などにお湯を供給するためのものです。対して、熱源機はエネルギーとしてのお湯を供給するための機械ですので、そもそもの目的が異なります。
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ミストサウナの設置費用は?本体価格や工事費用で幅がある
家庭用ミストサウナの設置費用は、おおよそ以下の通りです。
タイプ | 本体価格 | 工事費用 |
---|---|---|
天井設置型(天井埋め込み型) | 300,000円前後 | 150,000円前後 |
壁掛設置型 | 本体:150,000円前後
熱源機:450,000円前後 |
15,000円前後 |
簡易取付型 | 50,000円前後 | 0円〜数万円程度 |
本体の価格は、実装されている機能によって大きく異なります。壁掛設置型であっても、高性能な物だと150,000円以上するものも少なくありません。
また、工事費用は浴室の状況や業者の基準によって、表の値段よりも変動する可能性があります。ミストサウナに限らず、工事を依頼する際は複数社に相見積もりをとるようにしましょう。
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【機器別】浴室への設置方法・取付に必要な条件
家庭用ミストサウナを後付けする方法は、設置する機器によって以下の違いがあります。
- 天井設置型|リフォーム並みの工事が必要
- 壁掛設置型|配管分岐工事などが必要
- 簡易設置型|DIYでの設置が可能
各機器の設置方法について見ていきましょう。
天井設置型|リフォーム並みの工事が必要
天井設置型の場合、本体の設置だけでなく浴室全体の工事が必要です。工事には半日〜2日ほどかかります。施工内容が大掛かりなため、リフォームと一緒に取り付けられる場合がほとんどです。
また、以下いずれかの条件に当てはまる場合、天井設置型のミストサウナが設置できない可能性があるので注意しましょう。
- 浴室内に換気扇がない
- 浴室の内壁に木材や漆喰が用いられている
- 窓の大きさが1㎡以上である
- 内壁にひび割れがある
- 内壁が接着タイプのタイルである
- 温泉水・井戸水など、水道水以外が使用されている
- 給湯器が1階で浴室が2階など、給湯器とミストサウナを設置する高さが異なる
ほかにも、水圧の問題などで設置できない可能性もあります。心配な場合は工務店などに確認すると確実です。
壁掛設置型|配管分岐工事などが必要
壁掛設置型の場合、熱源機の設置と給湯配管の分岐工事が必要です。工事は半日〜1日で完了します。
ただし、以下いずれかの条件に当てはまる場合は壁掛設置型のミストサウナが設置できない可能性があります。
- 浴室内に換気扇がない
- 浴室の内壁に木材や漆喰が用いられている
- 窓の大きさが1㎡以上である
- 内壁にひび割れがある
- 内壁が接着タイプのタイルである
- 温泉水・井戸水など、水道水以外が使用されている
- 3面以上の壁が室外に面している
- 天井埋込型の浴室乾燥機が設置されている
- ガス温水式の浴室暖房乾燥機が設置されている
天井設置型と諸条件が異なるため、間違えないように注意しましょう。
簡易設置型|DIYでの設置が可能
簡易設置型は、水栓から分岐させるだけの簡単なミストサウナです。そのため、器用な方であればDIYで設置できます。
水栓の分岐や壁への設置が不安な方は、工務店に頼んでも問題はありません。業者の場合は費用もそこまで高くなく、数時間もせずに設置できます。シャワーヘッド型のミストサウナもあるため、賃貸でも設置が可能です。
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【住居別】工事方法や設置基準
工事方法や設置基準は、住環境によって異なります。
一般的に言われている基準は、以下の通りです。
- 一軒家|どのミストサウナも設置可能
- 分譲マンション|管理規約によって設置機器が異なる
- 賃貸物件|基本的には簡易設置型のみ
それぞれの内容について解説していきます。
一軒家|どのミストサウナも設置可能
一軒家で持ち家の場合は、天井設置型・壁掛設置型・簡易取付型のどれでも設置可能です。
浴室の条件や希望するミストサウナの性能、予算によって決めるのがよいでしょう。
設置したあとは、使用後の水滴を拭く、乾燥機付きのミストサウナを設置するなどの手入れを行えば、浴室が傷みにくく清潔に保てます。
分譲マンション|管理規約によって設置機器が異なる
分譲マンションの場合は、管理規約によって設置できる機器が異なります。なぜなら、室内以外の玄関・ドア・廊下の壁などは共有部分にあたるからです。詳細は管理規約に明記されているため、きちんと確認しましょう。
熱源機が必要なミストサウナを設置する場合は、壁に穴を開ける工事が必要です。確認なしに設置を行うと、あとからトラブルの原因になる可能性もあります。設置する前には、必ず管理会社などに相談しましょう。
賃貸物件|基本的には簡易設置型のみ
賃貸物件でもミストサウナの後付けは可能です。ただし、設置する機器は基本的に簡易設置型に限られます。仮に設置できたとしても、原状回復の義務があるため、退去の際には取り外しの作業が必要です。
ただし、大家さんによっては「つけたままでいいよ」と言ってくれる場合もあります。対応は大家さんによって異なるため、設置する際と撤去する際には必ず相談しましょう。
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ミストサウナを後付けで設置する際の注意点
ミストサウナを後付けする場合は、以下の点に注意してください。
- カビが発生する可能性がある
- 定期的な手入れが必要
- 取り付ける位置に注意
- 複数の施工会社に相見積もりをとる
- 光熱費は確実にあがる
それぞれの詳細について見ていきましょう。
カビが発生する可能性がある
ミストサウナは室温と湿度が上がるため、カビが発生しやすくなります。そのため、使用後はしっかりと浴室を乾燥させましょう。浴室内をしっかりと乾燥させることでカビの発生を防ぐとともに、浴室の清潔保持と健康管理にもつながります。
定期的な手入れが必要
家庭用ミストサウナは、定期的な機械の手入れが必要です。「フロントパネルの汚れを拭く」「エアフィルターを掃除する」など、定期的な掃除を行いましょう。手入れを怠ると、機能性能の低下や異常音・振動の原因にもなります。
取り付ける位置に注意
壁掛設置型の場合、取り付ける位置にも注意が必要です。設置後は壁から突起した状態になるため、場所によっては洗髪・洗身の際に邪魔になってしまいます。設置する位置は、入浴動作に影響を及ぼさないところに決めることが大切です。
複数の施工会社に相見積もりをとる
工事が必要な場合、必ず複数の業者に相見積もりをとりましょう。施工業者によって工事費用が大幅に異なるため、本体価格と施工代金を合わせた金額を出してもらうのがベストです。最低3社ほどに相見積もりをとると、各業者の違いが見えてきます。
光熱費は確実にあがる
ミストサウナを使用すると、光熱費は確実にあがります。目安として、30分の使用で50円は必要だと心づもりしておきましょう。
また、使用後に浴室乾燥機を作動させる場合は、1時間に30円前後が必要です。たった20円〜30円ですが、チリも積もればですので、本体を購入する際はランニングコストも念頭において検討するようにしましょう。
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自宅で整うミストサウナの入り方
自宅でミストサウナを効果的に使用する手順は、以下の通りです。
- 入浴の数分前に電源を入れて、浴室内を温めておく
- しっかりと水分補給をする(ミストサウナには発汗作用があるため)
- ミストを浴びながら、洗髪・洗身を行う
- 入浴後は浴室をしっかりと乾燥させる
上記の順番はあくまでも一例です。入り方はそれぞれですので、安全にリラックスしながらミストサウナを楽しみましょう。
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ミストサウナを扱うメジャー5社
家庭用サウナを扱うメジャーな会社と、発売している機器は以下の通りです。
メーカー | タイプ | 種類 |
---|---|---|
東京ガス | ガス | 4種類 |
ノーリツガス | ガス | 16種類 |
リンナイ | ガス | 2種類 |
TOTOもミストサウナを発売していますが、電気式のため後付けには不向きです。また、東京ガスはノーリツ製品を卸して売っている場合が多く、本体は大元のノーリツから購入した方が安く済みます。
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まとめ
ミストサウナは、湿式サウナの一種で体に負担がかからないのが特徴です。機器によっては後付けができるので、自宅で本格的なミストサウナが楽しめます。
設置にあたって工事が必要なものもあり、本体価格も含めた費用は50,000円〜650,000円ほどです。取り付けには浴室環境の諸条件を満たす必要があるので、事前に確認してから設置を検討しましょう。